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二次元と三次元の違い

ひらりさ

【二次元】

・対象に接触できない
・つねに一定のクオリティが担保されている
・エピソードの供給量は一定だが、そのぶん萌えツボを的確に狙ってくる
・ファンサービスは平等が保たれる
・一度逃したコンテンツもまた体験できる
・自分以外の相手との「恋愛」は、自分の把握できる範囲でしか起こらない
・ライバルがいない
・対象の「卒業」がない
・自分のファン活動が相手の人生に及ぼす「影響」はほとんどない
・嫌われる可能性はほとんどない

【三次元】

・対象に接触できる
・クオリティにはかなり振れ幅がある
・萌えツボに必ずしもハマるわけではないが、エピソードの供給量は無尽蔵
・ファンサービスには不平等性がある
・一度逃したコンテンツと完全に同一のものはもう体験できない
・自分以外の相手との「恋愛」が裏で行われている可能性が常にある
・ライバルがいる
・対象の「卒業」は必ずあり、それはこちらの都合と無関係に起きる
・自分のファン活動が相手の人生に及ぼす「影響」が必ずどこかにある
・嫌われる可能性がある

上記の比較は、二次元、三次元それぞれの「アイドル」と「ファン」の関係についてつらつら考えたものです。(ここでいう「アイドル」は、歌って踊るパフォーマーという以上の、「崇拝される存在」を含意しています)

なんでこんなことを考えだしたかというと、『DOCUMENTARY of AKB48』の第4弾を観てきたからです。前作を『アクトオブキリング』と比較して論じつつ第4弾のありかたを予測している記事がありましたが、一言で言うと『アクトオブキリング』よりえぐかったです。

というのもアクトオブキリングのおそろしさというのは、どれだけのリアリティと重さを持っていても、「人間」という茫洋としたものについてのおそろしさ、それが自分の身にも起こりうるかもしれない、という「仮定」のおそろしさなのですが、AKBのドキュメンタリーが内包しているのは、映画をわざわざ観に来る程度の人間にとっては、いままさに自分も加担しているおそろしさであり、他人事とは言い切れないものだからです。

今でこそCDもちっとも買っていないしテレビもチェックしていないんですが、私も一時期AKBにハマっていました。ほんとーに一時期でしたが、ヤンキードラマ『マジすか学園』にドハマりし、勢いで『ポニーテールとシュシュ』の全国握手会に参加してよみうりランドの屋外で熱中症になりかけたり、更に勢いで個別握手会にも行ってディープなオタの人たちの熱意に圧倒されたり、ヤンマガ買って麻里子様のグラビアにむはむはしたり、渡辺麻友さんを一推しと決めて彼女の写真集を2冊買って発売記念握手会にも足を伸ばしてその翌日の司法試験予備試験で爆死する(そして進路を変更するきっかけとする)程度にはファン活動していました。

ただ、結局継続的に応援するにはいたらず、今回の総選挙でも、まゆゆが悲願の1位になったのはすごく嬉しかったけど、自分では投票してないし番組もリアタイでは視聴していない、という状況。もともと飽きっぽいというのもあるんだけど、それ以上に、どこかに「おそれ」があったからなのかなあと、映画を観て思いました。

そのおそれというのは、生身の人間を「商品」として消費することへのおそれ、だと、私は思っているんですが、がっつりドルオタしている方たちというのは、そういう思いが頭をよぎることってあるのかな? それとも私だけが変に自意識過剰ってことなのかな? (つまりは自分の「消費」が彼女たちに影響をあたえていると一ミリでも考えているということだから) 

「現場」のある昨今はなおさら生身のアイドルと「商品」としてのアイドルの境があいまいで、そこにたいして無意識でありつづけるか覚悟を持っているかしないと、それはアイドルの側だけでなく、ファンの側にとっても結構しんどいことだと思う。だって現在のアイドルとファンはコミュニケーションありきになってるから。

実際、私がそういうおそれのあるなかでまゆゆを推していたのは、「商品」としてのアイドルをストイックに追求しているところが、私のおそれにとって都合がよかったからかもしれない。それでも、まゆゆの握手会に行くのをやめたのは、まあ3度会えば満足する程度の愛だったともいえるんですが、当時「私のようなささいな者との握手で忙しいまゆゆを疲れさせてはならないわ……」とマジで思ってた覚えある(まゆゆさん体調くずしたりとかしてたんだよねたしか)。

だから、二次元のアニメにハマりつつ、その依代である声優の接触現場でコミュニケーション欲を満たす、という私の現状は、覚悟は持ちたくないけど、傷つかない/傷つけない範囲ではコミュニケーションをしたい(思春期のアイドルより自分より年齢の高いおっさんが対象であれば、その「傷つかなさ」はさらに保証されるし)、という中途半端な気持ちに都合のよい折衷案なのかもなあと思ったんでした。

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ひらりさ

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