interlude1020


20日締め切りの書評原稿をかけこみで書き終えて、提出した。ちょっと頭が痛い。と言っても、キリキリ痛む偏頭痛のたぐいではなく、一走り終えた後の筋肉痛のような、ゆるくにぶい痛みだ。気持ちいいとすら言えるかもしれない。大枠の初稿は日曜から書き始めて、今日の21時くらいに書き終えていたのだけど、そこから「これでいい」と思える程度に言葉を磨き直し、全文を練り上げるのに、3時間かかった……。何事も、細部を推敲するのに一番エネルギーを使いますね。

推敲があんまり得意ではない。書いたら早く自分の手元から手放して、感想をもらいたい気持ちが強い。また納期やギャランティー、原稿の形式によっては「方向性が完全に間違ってたらすると不安だし、とにかく早めに出して、指摘を直すときによく見直そう」と割り切ることもある。結果的には精度100の文章を出すわけだが、最初の提出の時点の精度はかなりまちまちだ。

しかし取材ものやエッセイと違って、書評やレビューの類というのは、採用するコメントや執筆するアイデアの方向性によって出来が変わるものというより、細部こそが主役という感じがしていて、編集さんに出す時点でバシッと全て決まってないとかっこ悪いなぁという気持ちが他の原稿より強いかもしれない。いや、たんに苦手意識が大きく、いくら練っても不安というだけなのかも。どの原稿にも全力で向かっているが、書評やレビューは、文字数に対して執筆時間が長くなる傾向にある。書きながら作品を見返している時間が長いのもあるのかな。

おかげさまで2020年はレビューの依頼をちょこちょこいただいたのだけど、なかなかうまくならないなぁと思う。もっとたくさん人のレビューを読まないといけないし、そもそも小説や映画をもっと摂取しないとならない。

朝を有意義に使いたいんだよなぁ。「スパイの妻」が素晴らしかったので「寝ても覚めても」を早く観たいと思います。

いつもありがとうございます。より良い浪費に使います。