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「彼女たちは少なからず嘘をつく。お金は欲しいけど、プライドが高いから嘘をつく」

  「細パパでも良ければ…」

そういって連絡をくれたのは、ヨシフさんだった。

40代前半。既婚のサラリーマン。子供は居ない。彼女とは2週間に一回くらいの頻度で会い、食事をする。基本的には金曜日のディナー、土日のランチを軸に会っている。身体の関係がある時には少し包む、食事の代金ももちろんヨシフさんが支払う。3ヶ月に一度程度は都心のシティホテルに泊まる。

「僕は下心の上に、やさしさを乗っけて、長期的な安定関係を試みようとしているんだろうな」

パパとして、お付き合いしているのは彼女が三人目だ。

「彼女たちは少なからず嘘はつくね。お金は欲しいけど、プライドが高いから嘘をつく」

彼女が嘘をついていることに、ヨシフさんは気づいているが彼女の前では気づいていないふりをしている。

「自己肯定感が強いかと言われれば、強いんじゃないかなぁ。プライド高いなあって思うことあったよ。仕事、家族、友人、趣味の次が僕だって優先順位つけられたことあった。」

ヨシフさんもそれを聞いて安心したと言う。彼にも大切にしている家族がいるので、お互いそれくらいの優先順位でいるのがちょうど良いのだ。

出会いは車中

ヨシフ:出会いは私鉄の車中でした。就活中の彼女と隣り合わせで座っていたんです。人身事故があって、面接に遅れそうな彼女に声をかけて、乗換駅でもない駅で降りざるを得なくて、タクシーでターミナル駅へ。その時、メールアドレス教えて連絡取り合うようになりました。

知恵:すごくロマンチックじゃないですか!彼女にとってはヒーローですよね。「その後、就活はどうですか?」みたいな感じで連絡がスタート。ロマンチック~!

ヨシフ:できすぎだよね。前から女の子と話す機会があれば積極的に声かけたりしてたので、意外と抵抗はなかった。就職祝いで食事に行ったら、「お金ピンチなんです」って言われて、それでお小遣いあげてするようになったんだよね。これが数年続いてるよ。

知恵:なんでお金に困ってるんですか?奨学金の返済とか?弟妹の学費とか?

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