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世界一のレストランnomaの海外初店舗でのスタッフ教育は何を講義したのか

nomaをご存知ですか?世界一のレストランと評され、映画にもなり、世界的に大変話題のデンマークにあるレストランですが、nomaが初めての海外店舗を東京に出店する際、私はスタッフ教育をさせていただきました。東京のお店は、オープン翌年にはミシュラン星獲得、World Restaurant Awardを受賞しました。

先日、ある方からDMで、nomaについて興味があると言っていただいたので、当時の教育について可能な範囲で投稿します。

「可能な範囲で」というのは、当時私は、人生で最も厳重な秘密保持契約を結んだ上で、関わらせていただきました。ここで得た情報は決して漏らしてはいけない、ということです。なので、具体的にどのような教育をしたかなどは誰にも話したことがありません。

ひとつ話すことができるとすれば、教育は、本質を踏まえた内容だったということです。

たとえば、コミュニケーション関係の教育であれば、英語力、コミュニケーション力などを重要視しませんでした。それらの能力は、働きながらでも、いくらでも身につきます。それよりも、能力をなんのために使うのか、自分という資源をどのように活かすのかという、能力を身につける原動力にもなる基礎こそ大切にしました。


料理人たちは、一人一人が実績ある凄腕たちで、世界中から集まり、個性もあり、国籍も価値感もさまざまです。阿吽もなし、こだわりのぶつかり合いは日常的、オープンまで時間的余裕もない。そのような中、多様性による強みを最大限に引き出し、料理に反映させるためには、太い軸で繋がることが不可欠です。だから、スキルの前の基礎作りが求められます。基礎があれば、スキルはどうにでもなる、という考えです。


実は、私に教育を依頼してくださったのは、名の知れた方ですが、その方は私に、教育の詳細も実績も、一切質問しませんでした。不安なほど、なにも聞かれない状態で依頼を受けました。基礎を大切にしている私という人間に任せてみようと思ってくださったのだと思います。


結論。nomaの海外初店舗でのスタッフ教育で、私は何をしたか。
基礎を大切にした教育をした。



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