不動産3Dウォークスルー、360度撮影のコツ

不動産売買において、近年多用されるようになったのが
3Dウォークスルー、360度撮影だ。

今年はコロナの影響で、人と人が顔を合わせることが敬遠されることも多い。
また、転勤など、遠距離の地に引っ越していく場合、実際の物件を内見することは、なかなかにハードルが高い。

そんな状況のなか、近年ニーズが高まりつつあるのが、
不動産の3Dウォークスルー、つまり360度撮影だ。

不動産屋さんのホームページなどを開いてみると、掲載されている物件が多くなって来ているから、ご覧になったことがある方も多いだろう。
実際に物件の現地に行って内見をしなくても、居室内の状況が手の取るようにわかる。
居室内を一歩一歩、進んでいくことができるのだ。

私はカメラマンとして初めて3Dウォークスルー撮影、つまり360度撮影を請け負うことになったのは、3年ほど前のことだ。

最初はなかなか苦心することも少なくなかった。

不動産屋さんの営業さんを長くお待たせすることもあった。

どこがうまくいかなかったかというと、
玄関側にベランダがついてしまうとか、
部屋と部屋の位置関係をAIが理解してくれない、などである。

いまは私も3Dウォークスルー撮影の専門家としてキャリアを積んだので、
かなり手際良くなった。アプリのAIをうまく動かせるようになったのだ。

コツとしては、
隣りあう部屋同士を少しずつ移動して撮影を進めていくことで、
部屋と部屋の位置関係をAIにきちんと理解させるということだ。
はじっこの部屋から、いきなり隣り合わない、距離のある部屋に移動して撮影してしまうと、AIが部屋と部屋の位置関係を理解できず、お手上げとなる。

例えば、バルコニーに面した部屋を撮っていたのに、いきなり玄関に移動して撮影し、次にバルコニー(屋外)の撮影をしてしまったりすると、
AIは理解できないので、玄関の外にバルコニーをつけてしまったりする。
実際には玄関の外は内廊下なのに、そこにさもバルコニーがあるような映像ができてしまうのだ。

2階建て以上の戸建てでもそうだ。
1階の部屋を撮影したあとに、いきなり2階の部屋を撮影してしまうと、
前の写真の部屋との位置関係がわからず、AIが固まってしまう、
だから、
階段にいたる空間を撮影して、それから階段を1段、1段上がっていって、
「2階に上がっていっているんだよ」
とAIに教えていってあげなければならない。

みなさまは3Dウォークスルー撮影をなさることはないかもしれませんが、
もし撮影しなければならない場面に遭遇してしまった場合は、少し頭に置いておいていたほうがよろしいでしょう。


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