VRライブを裏側から見ていて


詳しくは書いてよいのか分からないのでボカシて書きますが、何のことを書いているのか分かる人は分かると思います(笑)

改めて思ったのは「これからVRは絶対来る」ということです。

そう思ったきっかけは「VRを体験したことのない人の感想」。

1つはエンタテイナ―(VR未経験)が「一人でYouTubeで演奏するよりも臨場感があって良い(コロナが始まってから)初めてこんなに大人数の前で演奏した」という言葉。やっぱりここに1つ未来のステージの可能性が感じられました。もちろんGOROmanさんの本にもあったようにリアルがなくなることは絶対ないと思いますが、バーチャルがスタンダードで、リアルはプレミアムという未来になる可能性は絶対にあると思います。

もう1つはVR未経験の比較的、壮年の方が体験したときも全く同様に「これはすごい」という感想が、年代に関わらずすべての人に変化をもたらす可能性があると改めて感じました。私が小学生向けに同じような体験イベントを開催しましたが、子供はもう無我夢中に遊んでしまうので、止めさせるのが大変でした(笑)だから年代に関係なく大きなインパクトを与えることができるテクノロジーのため、世界を変える可能性を強く感じます。


しかし問題はまさにそこで「テクノロジーとして完成しているだけ」なので、普及するかと言うと微妙です。だって、隣の田中さんや中村さんとお話しする電話の代わりくらいの存在なら買うでしょうが、ゲーム専用機ならゲーム用途にしか使えないので買わないでしょう。PSなどのゲーム専用機よりもパソコンが圧倒的に売れるのは、当たり前で、ゲーム以外の用途に使えるからです。

この現実と理想の間にあるのがまさにGOROmanさんが本の中でも言っていた「キモさ」なのだと思います。元々パソコンもキモいものだった。いつのまにか当たり前のものになっていた。そしてみんな使うようになったから使う価値が出てきた。それと同様のことがVRでも起こるのだと思います。

ただしばらく数年はこの状態続くでしょうね~。


ちなみに裏で見ていていくつか感じた課題は、

1)VRのPM(プロジェクトマネジメント)
・これはVRに必要な要素を理解していないとWBSに落とせません
と言う話です。実はHIKKYの社長も「VRを担当できるPMが足りていない」と言っていたように、VRで必要な要素を(腑に落ちる形で)理解しマネジメントできる人が少ないようです。

その結果として「どこから音を出せるのか」とか「どのような問題が発生するか(遅延)」という課題を見いだせず、場当たり的に対応することになってしまうという課題があるように思えます。

2)遅延の問題
・インターネットを介している限りは遅延の問題は付きまとう!

これはNTTやKDDIでも研究されているように、遅延は1つの研究テーマとなるくらい重い課題です。今はその課題を消すために、物理的に一か所に集まって演奏せざるを得ないとか、音と歌声を同じタイミングになるように何らかのアプリを使って合成するとかしているのだと思います。

3)エンタテイメント性の向上のためのフルトラッキング活用
・VRで臨場感は十分だがフルトラッキングの方が迫力がある

やはりエンタテイナ―は全身で表現します。足も含めてです。そのためにはフルトラッキングがあってこそ表現ができるというものでしょうと感じました。(これはリアルの動きとバーチャルの動きを比較しながら見て思ったところ)

これはVRChat内のダンスグループを見ていても思いますよね。足や腰も含めて全身が動く方が迫力を感じます。

4)VR操作のサポート
VRで困るのは操作者の操作を代替できないことです。

なぜかというと、HMDを頭に被ってみているので、外から見ている人には画面は見えていないので案内することもできません。

解決策としては、例えばVRChatだとSteamCameraを固定すればデスクトップ上で画面は見えますが、それはVRChatの仕組みであって、VRの枠組みとして提供されているものではありません。そのため、たまたまVRChatではそういう仕組みを使えばよいですが、そういう仕組みがないゲームでは詰みます。しかも、実はStreamCameraも固定しても誤操作で動いてしまうと案内できない。さらに誤操作でVRChat外に出てしまい、Steamの画面に戻った場合、もう一旦HMDを外してもらう以外方法はないのですが、難しいのは、操作者がVRChat画面にいるのかSteam画面に戻ったのかを意識できないから説明できない点です。つまり、それが分かるくらいのレベル(やり込んでいる人)なら自己解決できます。いろいろ難しいと思います。

まとめ

でもきっと未来がある。

GOROmanさんの本とはこちら


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