『テーロス環魂記』リミテッドの発売前考察
はじめに
『テーロス環魂記』のリミテッド(シールド、ドラフト)について考察してみました。プレリリースや発売日のドラフトに向けて随時更新していきます。
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更新履歴
1/17 「色別評価」のスプレッドシートに、「注目カードシート」を追加。また、「各色考察」シートに飛行クリーチャーの比率と環境速度についての考察を追加。
固有メカニズム
脱出
墓地にそれほど多くカードが溜まらないため、なんども使いまわせる前提でデッキは組まないほうがよい。ただし、手札は1枚でも多くほしいため、脱出を持ったカードはなるべくデッキに採用したい。
星座
星座持ちクリーチャーは自分自身はエンチャントではないため、他にエンチャントが必要であり、単体だとマナコストの割に能力が低くなりがち。
シールド戦ではこだわらなくてよさそう。
信心
シールド戦はどうしても多色になってしまうため信心をメインテーマにしたデッキは組めない。
除去
全体除去が多い環境では全体除去をやや意識してクリーチャーを展開する必要があるが今回は《空の粉砕》や《嵐の怒り》でどちらもレアであるため全体除去はあまり意識する必要はない。
今回は破壊不能の神々というボムが存在しているため、神々を対処できる《払拭の光》を序盤に相手の飛行クリーチャーに使ってしまい神々を止められないということがないよう、なるべく除去は温存する。
その他、各色の除去についてはこちらのスプレッドシートの「除去バットリ考察」シートを参照。(バットリはコンバットトリックの略)
多色化
2色土地は基本土地枠から出てこず、レア土地のみであるため3色以上の多色化は厳しく基本的には2色で3色目以降はボムをタッチする構成になる。
コモンの《未知の岸》は2マナを好きな色1マナに変えるため、テンポロスになることから序盤は使いづらく、タッチしたボムをゲーム後半に使うなど少ない枚数での運用になる。
アーティファクトには《万神殿の祭壇》や《旅行者の護符》といった多色化を補助するカードがある。《万神殿の祭壇》はマナ加速になり、《旅行者の護符》は「脱出」のための墓地肥やしにもなることから引けたら積極的に採用していきたい。
また、緑には《ネシアンの放浪者》《狩猟の神のお告げ》《イリーシアの女人像》といったカードがあり基本土地を探してきたり、色マナを出したりできるため、今回の緑は多色化(とマナ加速)の色となっており、3色以上のデッキを組むのであれば緑を採用したい。
2色ごとの戦略
まずは2色のアンコモンのカードをベースに戦略を考えてみます。主にドラフトの話になります。
①緑黒(苦悶の侍祭):
墓地肥やしによる、脱出シナジーを強く使っていくデッキを目指す。
ただ、そもそも脱出はそう何度も使えないのと、緑はクリーチャーが強く、黒は除去が強いため、特にシナジーにこだわらないでも強いカードを詰め込んだいわゆるグッドスタッフのミッドレンジでよさそう。
②青黒(記憶を飲み込むもの):
青の飛行クリーチャーを黒の除去でバックアップするデッキを目指す形になりそう。
③緑青(二柱に愛されしユートロピア):
星座シナジーと飛行戦略。恒常的に+1/+1カウンターが残せる《二柱に愛されしユートロピア》がかなり強いため、 緑青はこの戦略を目指すべき。緑で多色化も図れるため、初手「二柱に愛されしユートロピア」はかなり良さそう。
④赤白(ニクス生まれの英雄):
英雄的メイン。強く使うために横に並べ、オーラにより英雄的誘発し、フルパンで押し込むデッキを目指す形か。
白のエンチャ除去と赤の火力は強いため、英雄的カードを複数枚取れれば十分形になりそう。 逆に取れなかった場合は、フィニッシャー足りず、微妙になりそう。
⑤青赤(悪戯なキマイラ):
相手ターンスペルキャスト誘発メイン。瞬速カードや赤の除去等で相手ターンにスペルキャストし、ちょっとずつアド取っていくデッキを目指す。
《闘技場のペテン師》はコモンのわりに1回誘発すればマナレシオ1になるため、複数枚取れていればかなり有効な戦略。
それ以外のシナジーあるカードは基本アンコモン以上になるため、ちょっと厳しいか。
⑥緑白(ピレアス号の艦長、シオーナ):
星座シナジーと英雄的。基本的にエンチャント(特にオーラ)で強化しつつ、横に並べていき、全体強化(英雄的や密集戦術)で決めに行くデッキを目指す。
軽量のコンバットトリック(《不退転の意志》や《ケイラメトラの恩恵》)があるため、英雄的はかなり強く使えそうであるが、 アンコモンに1枚だけのため、悩ましい。星座シナジーのみで頑張る形になってしまいそう。
⑦黒赤(モーギスの殺戮神官):
サクリファイスシナジー。パーマネントをサクる(生贄に捧げる)ことで誘発する能力でアドを取っていくデッキを目指すが、単純にサクリファイスすると、1枚損する形となり、アドバンテージを取れるカードがないと弱いデッキになる。《鍛冶で鍛えられしアナックス》がいればかなり強く組めそう。
《裏切りの先触れ》で相手のクリーチャーを盗んで、サクリ台で生贄に捧げてしまういわゆるパクリファイスはデッキに入れておきたい。
⑧赤緑(繋がれた者の番人):
獰猛(パワー4以上コントロールでメリット発生)がメインか。シナジーのあるカードがあまりないため、基本は大きいクリーチャーで押し付けるデッキになりそう。シナジーはないが、サイズが大きいのは正義であるため強いデッキは組めそう。除去は格闘と火力だけのため、同型で相手のデッキのほうがボムが多い場合、かなり厳しい。
飛行クリーチャーにボコボコにされないよう緑の蜘蛛は入れておく。
⑨白黒(栄光への目覚め):
除去は強い色であるため、除去コントロール(少ないフィニッシャーを守って勝つ)を目指す方になりそう。
黒は脱出もあるため、墓地利用デッキは組めると思うが、あまり白とシナジーはなさそう。
《流星の執政官》と《下僕の復活》と何かサクリ台のコンボは覚えておく必要あり。
⑩白青(圧倒的洞察):
星座シナジーと飛行戦略の色。
白の追放除去と青のバウンス/打ち消しでバックアップして、飛行クリーチャーで殴り切り、地上は高タフネスクリーチャーで止めるという伝統的な青白飛行デッキになりそう。
コモンの装備品(青銅の剣)があるため、パワーは+2できるので、飛行デッキはよさそう。 《圧倒的洞察》と《ケイラメトラの恩恵》が揃ったら圧倒的強さ。
色別評価
色別の評価はこちらのスプレッドシートの「各色考察」シートを参照。
シールドデッキ関連ノウハウ
過去に見たり聞いたりしたノウハウを書き出しています。
・多色デッキを組む時は土地(マナソース)が多めになるため、マナフラッドを受けれるカードを入れたい。(出典)
・「強いカードは本当に強い」、「除去がたくさんある」、「多色化しやすい」という条件がそろうとシールドの環境は遅くなるため、デッキを組むときはなるべくボムを入れる。(出典)
・先手後手について、1マナ2点火力の《ショック》のような軽量の対処カードを使うようなデッキであれば後手が良く、マナカーブどおりに飛行クリーチャーを展開していくといったようなデッキであれば先手がよい。たいてい、緑中心のデッキと黒中心のデッキは後手がよい。(出典)
・ボムレアがなかったり相手のボムに対処できなそうなときは、相手のボムが出て来る前に勝負をつける速いデッキを目指す。
・きれいに纏まったデッキは弱かったりする。
・コンバットトリック(インスタントとか瞬速を持っているパーマネント)は全部覚えていく。
・レアとかボムをなるべくたくさん使える色を使う。
・引いたボムレアに引きずられて弱いデッキを組まないように気を付ける。
・土地は17枚、土地以外は23枚。