遅効性の毒になりたい

書きたい話がたくさん浮かんだ1ヶ月間だったなぁ。
あ、「命の唱」、ご来場ありがとうございました。感謝感謝。堪忍堪忍。
海チームのみんなが本当に本当に優しくて。このメンバーだから最後まで踏ん張れたな、と強く思います。

次は11月、「嫉妬深子の嫉妬深い日々」という作品に出ます。フライヤーにもなっています。私は嫉妬深い女の子の役をやるみたいです。


さて。
思った事をつらつらと。


劇研のrat以来?かな?自分の作品以外で役者をやったのは。本当に久しぶりでした。
前から薄々思っていたけど、私はやっぱり役者向いてないなーと、痛感した日々でした。
自己愛が強くてね。

いや、役者なんか自己愛強くてなんぼのもんじゃい。そういうもんやろ!という声もありそうですが、そうではなく。
私は自己愛と自己肯定力のバランスが悪いのです。
自己愛を感じてしまうと、それを表に出してしまうと、気持ち悪く感じてしまう程度には自分のことが嫌いなのです。
稽古とは他者とのぶつかり合いの期間だ(と私は思っている)から、苦しくて仕方なかったなぁ。まぁこれは演出してる時もそうだけど。

「演劇好きなんでしょ?」という言葉を、立花さんからいただいたとき、正直な話(好きじゃないよ)と思ってしまいました。

私は演劇が好きなのかどうか、本当に本当にわからないんです。迷いなく好きだとは言えないんです。
ピアノも合唱も水泳もテニスも英会話も、始めたもの全部やめてきた中で、唯一続いたものが演劇だったから。それだけの理由なんです。本当に。


それを好きというのではないのか。
とよく聞かれるけど。
私の思う"好き"ってもっと、きらきらして、甘くて、曇りのないものな気がして。


強いて言うなら、稽古とか本番終わって外に出たとき、空気が少し軽くなる瞬間が好き…かなぁ。

私だったら
私だったら
私だったら

を何度も重ねて新しい物語になる。
と、思ってます。私は。

私は優しくはなれないし、ただ全てをnoと言えるほど強くもなれない。
だから、嫌な面を隠して、せめて「平安さんて良い人だよね」と言われるラインで自分を上塗りしていきたい。

そこで塗りつぶされてしまった、自己は、いつか必ず。

全部が大丈夫になれないなら、私は、苦味も酸味も辛味も、全部どろっどろに甘く溶かして可愛くラッピングして。

「平安咲貴」という女の子でしか、摂取できない毒でありたい。胸焼けされたり、依存されたりする毒でありたい。
私は、遅効性の毒になりたい。


next…「嫉妬深子の嫉妬深い日々」

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