早稲田佐賀中2024新思考入試・総合Ⅰ・総合Ⅱ・独自解答速報

(2024/1/18加筆)
学校より1月入試と合わせて結果資料が公表されました。

 総合Ⅰ 47.8点(昨年-9.9)
 総合Ⅱ 47.7点(昨年-7.6)

 受験者238名
 合格者99名
 実質倍率2.4倍

12月3日(日)に実施された早稲田佐賀中・新思考入試の独自解答です。学校から問題提供いただきまして私が解いた結果です。ご意見等は学校ではなく当方まで、また誤りがありましたらご連絡ください。

取り急ぎ受験生向けの記事です。学校HPに問題が掲載され次第、こちらの記事は削除し、改めて時間をとって簡易解説を作成し、note記事にて公開(有料販売)予定です。

講評

総合Ⅰ

理系問題。コラッツ予想、黄金比、ピックの定理など攻めた題材。予め知っておく必要はなく、しっかり説明を読んで応用できればOK。理科は昨年がとっつきにくい難問であった反動からか、多くの受験生が触れたことのある振り子が題材で取り組みやすかった。処理量は多く、時間内に全て解き終わるのも大変だったと思われる。どこから解くかの作戦も重要。

総合Ⅱ

文系問題。と言いつつ資料からのデータを元にした計算などもあり、数理的な能力も必要。知識を前提とする問題は非常にすくなく、文章や資料を的確に読み取る能力をメインで見ている。資料のボリュームは凄まじいので精読というよりも、ピンポイントで情報を拾うスキルが必要か。「立憲主義」に関し語句を答えさせる問題があり、立憲改進党創設者の大隈重信にルーツがある早稲田ならではながら、小学生に求めるにはきつかったかも。憲法は何を目的として存在するのか、入学後にじっくり探究してもらいたい。

総評

今年で3回目の実施となる新思考入試。形式なども落ち着いてきた印象。明らかに大量の知識を前提とせず、日頃の学習もいかに本質的なことを教わり、考えているかが如実に出る問題たち。中学受験の学習に一石を投じる入試形態である。この入試を前提とすると、学ぶべき内容、学び方などは大いに変わる。また、早稲田大学政治経済学部で導入されている総合問題にも通ずるような出題方式とも言え、系属校として求める「新」思考力を入試問題を通じてしっかりと発信できている。併願の観点から、この形態に振り切るのはリスクはあれど、優秀な小学生たちに取り組んでもらいたい内容である。