天より〜天へ 番外編 「同僚のりちゃんの件」
私とスガ、今回の主人公の『のりちゃん』は職場の同僚三人組だ。
同時間帯で働いているので一人欠けると仕事がはかどらない。
その『のりちゃん』が有休を使って数日間、関西に用事で出掛けるという。
収束し始めたとはいえ、まだまだコロナのご時世。ここは地方の田舎だから都会よりは幾分ましなほうだ。
もし、感染して帰ってきたらどうしよう?
私たちは戦々恐々としていた。
元気に帰って来ることを願う。
23/6/27
22:52
視界に映像
道路脇の電柱横、二頭のボルゾイ犬が並んで話をしている。
二頭は私とスガのようだ。
そこへ左側から長毛をなびかせ優雅な足取りで一頭のボルゾイがやってきた。
それは動画になっていた。関西から帰ってきた『のりちゃん』だった。
23:22
“どいて、熱がないんだったら どいてってば!”
のりちゃんは28日、関西に出発した。
「コロナっぽくなったけど、熱なく咳だけならいつまでも休んでないで早く仕事に出て来い!」
こんな意味だろうか?
天は反対語で独特の言い回しが得意だ。
23/8/21
同僚のりちゃんがシフトの件で不満爆発!
勇気があれば上司に直談判?
21:20
“がんばれ、のりちゃん。
がんばれ!”
23/8/22
14:38
“面談”
14:47
“待ち切れない”
20:12
“これを持って、これを返したから間違いない”
23/8/24
16:51
“やめてよ〜、やめてってば〜”
のりちゃんは自分で組んでみたシフトを持って面談に臨んだ。
だけど、のりちゃんにとっての辛いシフトは『人手が足りない』との理由で上司に却下された。
天の応援メッセージは叶わず玉砕された。
いずれものりちゃんの心の声だった。
23/10/22
0:03
“段ボール!
段ボール!
段ボール!”
23/12/17
22:45
“いや、タニはそっち持て”
『タニ』とはのりちゃんの名字だ。
荷物を持つように言っている。
23/12/25
21:56
“段ボール、なめなめするなー!”
天はのりちゃんのことを舐めている?
「面白くて大好きなんだよ、きっと」
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