【音楽】結束バンド「結束バンド」レビュー

※この記事はアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」のネタバレを含みます。閲覧の際は充分お気を付けください。

 アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」のメインキャラクター4人で構成されるガールズバンドである結束バンドの、1stアルバムとして発売された名盤。全14曲で構成され、その大半が劇中でOP/ED又は挿入歌として登場しています。基本的に曲は喜多郁代(声-長谷川育美)がボーカルを担当していますが、他のキャラクターが歌っている曲もあり、それぞれ独自の世界観を作っているのが魅力的。
 結束バンドの音楽性は「青春を描いた歌詞をライブハウス出身らしいサウンドに乗せて」というところ。ただ一般的に語られる青春ではなく、劇中で作詞を担当しているのが主人公の後藤ひとりという事を意識してか、青春に対する憧れや渇望という側面が強く出ており、それが独特のエッセンスになっています。ボーカルに負けないぐらいにギターの音が強く前に出ているのも特徴的で、これも「ギターが主人公」という作品性から設計されたもののように思っています。
 アニプレックスのYoutubeチャンネルが公開しているものについてはリンクを貼っていますが、現在このアルバムはサブスク解禁されているので、是非試聴しながら読んでください。私はYoutube Musicからアルバムを聞いています。

■青春コンプレックス

 アニメを1話から視聴した時、最初に聞くのがこの曲。八小節のギターから始まる構成や、「暗く狭いのが好きだった」から入る可愛らしい絵柄とは対照的にも思える歌詞等、1分30秒という時間に作品の雰囲気が丁寧に練り込まれており、結束バンドを象徴するような曲です。OPとしては非常に完成度が高いと思います。
 一方でアニメ全12話とこのアルバムを視聴し終わると、違和感がある曲でもあります。特に「どうしようもなく愛を欲していた」というフレーズはかなり異質で、突然の誘いを断り切れず結束バンドに加入したという後藤の人間性を踏まえると、青春コンプレックスには内向的な彼女の内面の深い部分をさらけ出したようなフレーズが思い切り盛り込まれています。この歌詞をアニメの後藤がバンドメンバーに共有する姿を想像することが出来ませんでした。
 この曲の歌詞を共有するということは、砕いて言えば「みんなにちやほやされたい」とメンバーに伝えることと同義です。劇中でその気持ちを伊地知虹夏に隠していたことや、文化祭ステージ出演の申請書を出そうとして一度踏み止まったことからも、少なくとも青春コンプレックスが劇中歌として使用されていたら首を傾げていたかもしれません。
 ただし「成長した後藤が書いた歌詞」だと解釈すれば、驚くほど納得がいく曲です。バンド活動を通じて自分の内面、それも仄暗い面をメンバーにさらけ出せるようになった彼女が書いた歌詞だというのが私の解釈です。それはつまり、青春コンプレックスを後藤が作詞するというのがこの作品のひとつのゴールだということでもあります。
 1stアルバムの一曲目という、いわばバンドの第一印象を決定づける曲としてこれ以上ないと言っていいほどなのに、作品のストーリー的には終盤に作られそうな曲になっていて、非常に面白い立ち位置だと思います。作品が完結した時に改めてこのアルバムを聞くと、最初からクライマックスで迎えられるセットリストの作りは秀逸です。

■ひとりぼっち東京

 これは青春コンプレックスのシングルのカップリング曲であり、アニメや映画で披露されるシーンはありませんでした。大都会での孤独を表現した歌詞は後藤らしさを感じさせます。下北系ギターロックというテーマから作られたように思います。
 目まぐるしく変化していく東京の中で自分を矮小に感じてしまうというのは創作物ではよく取り上げられる題材なので、正直なところこの曲への感想は薄く、少しありきたり感がありました。ただアルバムの流れで見た時、青春コンプレックスのカップリングを二番目に持ってきているというのは良いストーリーだと思います。

■Distortion!!

 アニメ1~3話のED。前の二曲が重ためだったのに対してかなりポップで明るい曲調で、ひとつの分岐点となるポイントです。アニメでは喜多が友人とカラオケに行った際にこの曲を入れていたので、それに準拠するとカバー曲にあたるという特殊な扱いとなっています。それを意識して作られたからか、曲名に英語が使われているものはDistortion!!のみに留まっています。
 孤独という歌詞から後藤を想起させる部分はあるものの、前述のことから(カバー曲という扱いから)結束バンドというよりはアニメのテーマ曲的な雰囲気も強く、単品で人に勧めやすいという点で個人的に好きな曲です。

■ひみつ基地

 このアルバムにのみ収録。後藤にとっての結束バンドがどういうものかということを表現している曲だと思っています。「秘密基地 誰も知らない」という歌詞の誰も知らないという部分は、バンドメンバーすら知らない自分の胸中の事だとしたら、それを歌詞にして演奏してもらうというのは彼女のいじらしさのようなものを感じます。
 自分が結束バンドを大事に思う気持ちをありのまま伝えるのは苦手だけど、どうしても伝えたくて歌詞にしてメンバーに見せたという、そういったストーリーを4分弱で想像させる良い曲だと思います。

■ギターと孤独と蒼い惑星

 アニメ5話で伊地知星歌にライブ出演を認めてもらう為に演奏した曲、そして劇中で初めて視聴者が結束バンド四人の演奏を見る曲です。当時の後藤基準で考えるとかなり本音に近い部分を歌詞にしており、それは自己肯定感の低い彼女が「馬鹿なわたしは歌うだけ」や「わたしのダサい影がまた色濃くなってしまうだろ」と自らを卑下するようなフレーズを入れている、いわばありのままの自分を言葉にしていることからも伺えます。そこに攻撃的とも思えるほど鬱憤に対する思いを入れていて、非常に真っすぐで強い気持ちが表れています。
 特に「聞いて 聴けよ」の表現は素晴らしく、自分の気持ちを知って欲しいという強い思いを転調にのせることで、後藤の変身願望を上手く表していると思います。そしてそれを喜多に歌ってもらう前提で書いているということも含め、彼女の人間性を表現するという点での芸術点の高さはこのアルバムの中でも際立っています。

■ラブソングが歌えない

 このアルバムにのみ収録。青春に付きものである恋愛をテーマに曲作りをしようとして困り果てた後藤の心境が伺える歌詞が特徴的です。そういったストーリーを感じると面白くはありますが、「ラブソングを作れずに困る自分を表現した曲」というのは少しひねくれ過ぎな気もしていて、色物な雰囲気がある為、初見の人に勧めるのは難しいものがあります。後々この曲の制作秘話なんかがアニメになれば認知も広がりやすいと思います。

■あのバンド

 結束バンドらしい曲といえば、個人的にはこれが飛び抜けています。他の曲に比べて楽器の主張が強く、ライブハウスで聞いている気持ちになれます。アニメでは8話で映像になっており、そこでは悪い雰囲気を変える為に後藤がギターソロを始め、それが曲の導入になったシーンは有名です。
 目に見えないしがらみから解き放たれたいというのが歌詞のテーマだと思っていますが、この曲に関してはメロディーの補足的な意味が強い気がしていて、文字で感想を書くのが無粋に思えてしまいます。とにかく一度聞いて欲しい。

■カラカラ

 アニメ4~7話のED。ベースの山田リョウ(声-水野朔)がボーカルを務める曲です。作中では山田が結束バンドの作曲を務めているという設定と彼女の声が合わさって、カラカラはよりロックさを突き詰めた音楽になっています。そういう意味では「より結束バンドらしさを追求した」と受け取れるのですが、ロックにしては透明な声と、結束バンドの中でも重たい音と歌詞で、良い意味でロックとも結束バンドとも絶妙に違うテイストになっている印象です。Youtube Musicではあのバンドや忘れてやらないと遜色ない再生回数を誇り、人気の高さが伺えます。
 余談ですが、この曲を初めて聞いた時にその歌唱力の高さにかなり衝撃を受け、水野朔さんのYoutubeチャンネルから幾つか曲を聞いてみたところ、すっかりハマってしまいました。個人的に「それがあなたの幸せとしても」がお気に入りです。
 山田の伊地知への思いを綴った歌詞というのが一般的な解釈なので、そうなると作詞も山田が行ったと解釈するのが正しそうです。こういった事情からあくまでキャラソンと捉えるべきだとは思いますが、キャラソンと取るにはあまりに完成度が高く、アルバム制作者の熱量を感じる一曲でもあります。リンクにはED版を貼っていますが、是非フルで聞いていただきたい。

■小さな海

 このアルバムのみに収録された曲ですが、個人的に一番のお気に入りです。声が入ってもメロディーがギターのみなのはこの曲だけで、それぞれの楽器が主張し合う結束バンドの中でかなり歌詞に寄った作りになっています。
 その歌詞は後藤の劣等感や「君」への憧れという、青春コンプレックスに次いで彼女の暗部や深層にある願望に触れた内容になっているのが印象的です。総集編映画の江ノ島のダイジェストシーンでこの曲を使われていましたが、それは「君」が喜多であることを強調しているようで、喜多視点で描写されるシーンが多かった映画の内容も含め、良い使い方だったと思います。
 曲単体で見ても非常に良いのですが、アルバムとして見た時もトーンダウン→疾走感のある演奏はアクセントになり、中盤以降の盛り上がりに一役買っています。序盤の音数が少ないという曲の作りからサウンドとしては結束バンドらしさが薄いように感じますが、歌詞の主張はまさに「ぼっち・ざ・ろっく!」なので個人的には裏のテーマ曲として推したい一曲です。

■なにが悪い

 アニメ8~11話のED。ドラムの伊地知(声-鈴木紗弓)がボーカルの曲で、扱いとしてはカラカラと似ています。しかし作曲を務める山田という世界観から作られたカラカラと違い、伊地知のキャラクター性から作られたという事もあってか、明るい曲調で結束バンド感はなく、こちらは完全にキャラソンの意味合いが強そうです。合いの手や英語の歌詞というこの曲独自の要素からもそれが伺えます。
 如何せんキャラソンというところで、初めて結束バンドを聞く人に勧めるかと言われるとノーと言わざるを得ません。ただこれに続く「忘れてやらない」がまた明るい曲ということもあり、アルバムの前後半で雰囲気を変えるという点で一役買っており、曲順のセンスが光っています。

■忘れてやらない

 アニメ12話の文化祭ライブの一曲目として披露された曲。それまでの劇中歌に比べてかなり明るく、後藤がアレルギー症状を起こしていたいわゆる「青春ソング」なメロディーは、山田が文化祭ライブを意識して作曲したことを思わせます。そうなると山田が過去に別のバンドを脱退した理由から、本当に彼女が作りたかった音楽なのかと邪推してしまいますが、「青い春なんてもんは僕には似合わないんだ」という真向から青春を否定するような後藤らしい歌詞を見てOKを出したという裏のエピソードが読み取れます。
 サウンドは青春ソングでありながら、メッセージは普通の青春ソングではない。しかし後藤の結束バンド、つまり学生バンドに対する思いは強くこめられており、そこを切り取ると歌詞の内容はまさしく学生の青春そのものです。ただそれを青春という言葉に留めたくなかったと受け取れる「バンドメンバーへのリスペクト」と、自分が置かれている境遇をそう呼ぶには、青春という言葉が眩しすぎるという「青春へのリスペクト」の二つを同時に感じられる、あらゆる面で奇跡的なバランス感で成り立っています。それはつまり人によって、また同じ聞き手であってもその時の聞き手の状況によって、この曲が明るい青春ソングにもなれば、腹の底に響くロックにもなり得るということです。
 歌詞には結束バンドでの活動に対する思いが端々に表れていて、それを大切に思う気持ちをどの言葉にすれば最も強く伝えられるか、悩みに悩んだ結果の「忘れてやらない」というタイトルだというのが筆者の解釈です。後藤が結束バンドで得られた経験や思い出に対して、やれるものならやってみろと訴えるような前のめりな歌詞が彼女から出ているというところも、成長していく過程の彼女を描いているという点で、本当に絶妙という他ないと思っています。

■星座になれたら

 文化祭ライブの二曲目。アニメでは演奏中に後藤のギターの弦が切れたことにより喜多のアドリブによるギターソロ→後藤のギターソロというオリジナルの要素が含まれており、どちらのバージョンも必見。そして演奏後にコメントを求められた後藤が観客にダイブするという奇行から、実質的なトリになってしまった曲でもあります。そういったアニメ効果もあってか、Youtube Musicではギターと孤独と蒼い惑星、青春コンプレックスに次ぐ再生数で非常に人気が高いです。
 これも忘れてやらないに続き、一番の「僕」と「君」をどう解釈するかによって感じ方が変わりそうで、人気の高さとは裏腹にやや難解な曲だと思っています。最初は「僕」が後藤で「君」が喜多だと思っていましたが、そうなると「僕がどんなに眩しくても」という歌詞に違和感が出てしまうので、結局「君」はアニメ1話で後藤が見ていたテレビに映っていたバンドだと解釈しました。
 二番の「もうすぐ時計は八時」という部分から読み取れるように、時が過ぎての心境の変化を表しており、1話~文化祭までの自分を振り返るような歌詞はアニメ最後の挿入歌としては完璧と言えるでしょう。惜しむらくは、二番の歌詞がアニメでカットされていたところか。

■フラッシュバッカ―

 アルバムのみの収録。ローテンポで重低音を強調した、ザ・ライブハウスな曲です。忘れてやらない、星座になれたらという流れから文化祭ライブ幻の三曲目はフラッシュバッカ―と捉えるのが自然ですが、それまでの明るい曲調から一転、このアルバムの中でもかなり重ためのこの曲が最後に入るのは違和感があるように思います。しかしセットリストを考えたのが山田という設定なのでさもありなん、と思ってしまえるから不思議なものです。個人的にこのアルバムの流れは大好きです。
 伊地知にバンドに誘われた時のことを繰り返し思い出す自分を「フラッシュバッカ―」と表現した歌詞に、「いつかは消えてしまうけど誰かの心には残れるかな」という青春の儚さも加え、結束バンドの真髄とも言える曲になっています。

■転がる岩、君に朝が降る

 アニメ12話のED。ASIAN KUNG-FU GENERETIONの曲を後藤(声-青山吉能)がカバーしています。アニメ設定から考えるとDistortion!!もカバー曲ではありますが、実在するバンドの曲ということ、後藤が歌っているということからこの曲の立ち位置は違和感を通り越しているように感じます。
 自分の人生を転がる岩に例えた歌詞は後藤そのものと言えます。だから彼女がこの曲を歌うこと自体に違和感はないのですが、面白いのは自分が歌う曲の歌詞を自分で書いていないという部分。劇中で喜多に歌ってもらう歌詞を自分が作曲しているというところも含め「活動を通じて成長しているものの、未だに自分の心を自分の声として出すことに抵抗がある」という彼女の後ろ向きな人間性を、敢えてオリジナルではない曲を歌わせることで表現しています。
 つまり他のメンバーのようにキャラクターからオリジナルの楽曲を作るのではなく、敢えて既存の曲をカバーさせることで「転がる岩、君に朝が降る」を後藤のキャラクターソングとして成立させているのです。これは過去のキャラクターソングという概念を根底から覆す技法だと思っています。後藤の為に作られたわけではない曲が、おそらくどんなオリジナル曲を作るよりも、というよりカバーという手法を取ったからこそ彼女の引っ込み思案なキャラクター性を的確に表現したキャラクターソングになっているのです。正直なところ歌唱力やギターのテクニックに関しては他の曲と比べるとクオリティに欠け、最終話でこの曲が流れた時はその意味がよく分かっていませんでした。しかし「自分の言葉」を素直に口には出せないから「誰かの言葉」を借りたというストーリーが歌詞と彼女の声に乗ることで、今となっては最後に流れるのは必然、この曲以外にあり得なかったとさえ思ってしまいます。
 通常キャラクターの世界観から作られるキャラソンにおいて、敢えてカバー曲、つまり他人の曲を使うことがそのキャラクター性を表現するのに一役買っているのです。まさに逆転の発想。後藤の人間性を深く理解している制作陣の作品愛の賜物と言えるでしょう。
 もしかしたら「転がる岩、君に朝が降る」は史上最高のキャラソンかもしれません。しかしそうなったのは山田を意識して作られたカラカラ、伊地知を意識して作られた何が悪いのように、この曲が後藤の為に作られたからではなく既に存在したこの曲を彼女が歌ったからそうなったという、芸術的ともいえる裏のストーリーによるものだと思っています。
 アニメを見ている限りこの曲がシングルで発売されることも、まして後藤がライブのトリとしてこの曲を歌うなんて天地がひっくり返ってもなさそうですが、アルバムという形だからこそ最後に入ったっていい、そんなボーナストラックとして収録されたというストーリーを感じます。個人的にはこの結束バンドというアルバムの存在を、この一曲だけで肯定できるほど価値のある4分32秒だと思います。

 収録されているのは以上の14曲。総じてアニメとの繋がりを意識した作りになっているので、アニメを知らない状態でこのアルバムを聞いてハマるかどうかは何とも言えません。ただ既にぼっち・ざ・ろっく!を知っている人にとっては損のないアルバムだと思っています。
 初めて結束バンドの曲を聞くという人には青春コンプレックス、ギターと孤独と蒼い惑星、忘れてやらない辺りが音楽性がはっきり出ており勧めやすいです。そこから興味を持てばDistortion!!、あのバンド、小さな海、星座になれたらが良い中継になるかと思います。それでハマった方、そして時間がある方はアルバムを通して聞いてみると新たな発見があるかと思っています。
 アルバムを制覇した後は新曲の光の中へや月並みに輝け、そして各曲のInstrumentalバージョンと次への導線も用意されているので、まだまだぼっち・ざ・ろっく!に終わりはありません。この記事でぼっち・ざ・ろっく!と結束バンドに興味を持たれた方は是非試聴してみてください。ここまで読んで頂きありがとうございました。

※ここからは筆者自身の話が多分に含まれます。苦手な方はここでブラウザバックすることを推奨します。


■結び

 大前提として、私は基本的に「音楽を文章で表現することはナンセンス」だと思っている人間です。だって音楽は音楽なのだから。いくら文字で情報を目から得たとしても、その音を聞かない限り何も始まりません。
 ただ最近、私が文章で何かを表現するのが好きな人間だということと、音楽が好きな人間であること、そして自分の好きなものを多くの人に好きになって欲しい人間であることから「自分が好きな音楽を他の人にも好きになってもらうにはどうすればいいのか」を考えてみました。
 今はコンテンツが次々と溢れ出てくるオタクにとっては有難い時代ですが、同時に制作する側にとってはどれだけ良いものを作っても簡単に埋もれてしまう冬の時代でもあります。だからそういった良いものが埋もれてしまわぬよう、そのコンテンツに至るまでの導線を増やすにはどうすればいいのか、その結論がアルバムのレビューでした。馬鹿な私は歌うだけならぬ、書くだけ。このnoteからぼっち・ざ・ろっく!に興味を持ってくれる人が少しでも増えて欲しいという思いが私をパソコンへ向かわせました。
 それもこれも、この「結束バンド」というアルバムの偉大さが全てです。好きな曲は数えきれないほどあるのに、それを広めることを「音楽を文章で表現するなんて無理」と最初から諦めていた私に、情熱を与えてくれたのがこのアルバムでした。
 私はXやInstagramのようなSNSアカウントをネット上のトラブルが怖くて持っておらず、宣伝の手段がこのアカウントしかない為、今回のnoteが人の目に触れる機会はそう多くないでしょう。そう考えると私の文章がコンテンツへの導線になり得るのか半信半疑、というか出来ないと思ってしまいます。しかし、凍てつく地面と分かっていても走ってみなければどうなるかなんて分からない。

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