どうなる⁉新市庁舎建設~これまで編①~
概算で約40億円。本年11月30日 塗木市長は、市役所新庁舎建設の意向と、その具体的なスケジュールを示されました。本事業は、過去と未来を合わせても、本市で最大規模の事業となるでしょう。
私が何よりも心配するのは、市民不在によってこの決定が進むことです。そこでまずは、庁舎建設について、どのような歴史を辿ってきたのか、3回に分けて話します。
第1回は、市町村合併までの話です。
【合併協議会】
平成18年8月1日、頴娃町・知覧町・川辺町の3町による、新市合併協議会が発足されました。この協議会が作ったのが、南九州市合併新市基本計画です。新市の基本方針となるのですが、庁舎整備については、以下の通りに決まりました。
この中身を解説していきます。
① 新市の事務所は知覧町役場
法律上、役所の本拠地を定めなければなりません。新市では、知覧町郡6204番地、すなわち現在の知覧庁舎を本拠地としました。地理的中心地であることが決め手です。
② 3庁舎は総合支所で活用し、住民サービスの低下を招かない
簡単に言えば、「川辺庁舎と頴娃庁舎は、知覧庁舎の出張所ではないよ」と言う話です。住民サービスの機能低下を不安視する声への対応です。
現在もそうですが、川辺は福祉と教育関係の本庁機能を持ち、頴娃庁舎は農業と税務の本庁機能を持っています。
③ 新庁舎建設は、建設場所や財政上の問題等から、当分の間、建設しない。
この③が新庁舎建設についての重要な文言となります。
まず、建設場所について。当時の合併協議会では「広大な土地が見つからないこと」と「他の合併協議を見ると新庁舎の場所が大きな問題が起きている」ことを問題視していました。また、財政的にも決して豊かではない3町でした。
ちなみに、3庁舎の建設年数は以下の通りとなっています。
新庁舎建設は「当分の間」建設しないこととなりました。「当分の間」とは、結論から言えば「最低10年間」です。なぜならば、この新市基本計画が10年間の計画だからです。
【新市誕生】
2007年12月、南九州市が誕生しました。様々な懸案事項を乗り越えて、新市が誕生したのです。
この時点で庁舎建設について決まっていたことを簡単にまとめる、、、
◎新市役所庁舎については、今後10年(2017年まで)は作らない!
◎事務所所在地は知覧庁舎だけど、川辺庁舎と頴娃庁舎は出張所じゃない!
以上となります。
とはいえ、いつかは立て直さないといけないのは事実。そこで、市は新たな動きをみせます。次回は、平成24~25年に開かれた、「南九州市庁舎の在り方検討委員会」について記します。
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