【Vol.92】週刊市政報告特別版!統計で語る南九州市
みなさんこんにちは、南九州市議会議員の日置友幸です。
今週の市政報告は特別版、統計で語る南九州市と言うテーマで語ってみます。
1.統計南九州市とは?
南九州市に関する様々な数字を集めた冊子「統計南九州市」。
例えば下の画像をご覧ください。
ただ数字を羅列するだけでなく、様々な数字を「市民1人あたり」に換算して掲載してくれています。
例えば、令和6年時点での市議会議員18人。市民1720人に1人の割合です。一方で平成19年統計南九州市によると、平成19年時点での市議会議員は24人。市民1人あたり1682人に1人となっています。
この数字を見ると、人口減少に比例して議員が減っていることがわかります。
このように、様々な南九州市のデータが詰まったもの、それが「統計南九州」なのです。
お時間がある際に、ぜひ一度ご覧ください、のんびり眺めるだけでも色んな情報が詰まっていてとても面白い冊子です!
2.EBPMという視点
データがなぜ大切なのか。理由は2点あります。
1つ目の理由は、印象論を排除できるからです。2つ目の理由は、同様のデータは他市も公開しているため、比較が容易にできるからです。
このように、具体的な根拠に基づいて物事を語り施策を建てることをEBPM(データに基づく施策立案:Evidence-Based Policy Making)と言います。
もちろんデータだけに頼ることは危険なのですが、印象論や経験則では語れないケースがあります。
EBPMの推進については、選挙公約でも記した通り、とても大切な視点だと思っています。
3.EBPMの実例 不登校とふれあい教室
EBPMについて、本市で実際にあった実例を記します。不登校児童支援について。
コロナ禍において、全国的に次のような議論がありました。
このことについてデータを取ってみると、まず、確かに不登校児童生徒は増えていました。
そして、データを取って意外だったのが、3地域の不登校の状況とふれあい教室の関係性について。
次のグラフは、市内3中学校の不登校生徒の状況と、ふれあい教室スマイルの利用者数です。
不登校児童支援学級であるスマイルは、当時知覧地域にしかありませんでした。その結果、スマイルの利用は知覧地域ばかりで進み、その分不登校児童が少なくなっていたのです。
ここから導き出される結論は、知覧地域にしかなかったスマイルを3地域に広げることで、不登校児童支援に効果があるのではないか?と言うことです。
こういうデータがあれば「不登校児童の為の教室を増やしても効果は見込めない」という印象論に基づく批判を退けるのに有効です。
そこで、データを基に教育委員会に提言したところ、令和6年度からスマイルが市内3地域に拡大して展開されることとなりました。
そして最後に大切なことを書くと、データだけで人は動きません。より良い生活を求める実際の声をちゃんと聞いて、情熱をもって関係者を説得していく姿勢があって、データは初めて意味のあるものとなると思っています。
少し長くなりましたが、統計で語る重要性について記してみました。
この投稿は、ひおき友幸が市議会議員としての活動や市政情報などを毎週末に報告するものです。
また来週金曜日もお付き合いいただければ幸いです。
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