浜中俊騎手【政治騎手名鑑2021】
政治騎手名鑑の2021年度版が完成しました!!
ルメール騎手から北村宏騎手まで上位30人のジョッキー・バイオリズムや詳しい見解はコチラ↑↑
ダービージョッキーの仲間入りを果たすも、勝ち星のV字回復とはならず……。
12年には弱冠24歳でリーディングジョッキーの座に輝き、19年にはロジャーバローズでダービー制覇。ダービージョッキーの仲間入りも果たしました。これだけ見れば、エリート街道まっしぐらという感じですが、そういうイメージはありません。昨年ダービーを制した騎手という雰囲気さえあまり感じません……。
浜中騎手のジョッキー・バイオリズム
18年66勝→19年48勝→20年34勝(12月13日まで)と勝ち星もさらに減らしそう。昨年ダービーを勝ってV字回復と思いきやさらにダウン。
昨年11月京阪杯で騎乗したファンタジストがレース中に故障。浜中騎手は馬場に投げ出されて大ケガを負ってしまいました。3月にターフに復帰(厳密には2月29日)したのですが、その影響もあってUSM(馬力絞り出しメーター)が大幅にダウンしてしまった。今はどん底から徐々に調子を戻しつつあるところなのかもしれません。ようやく、連と複のUSMが100%を超えるところまで回復してきました。
エージェントはルメール騎手と同じ豊沢氏。豊沢氏は昨年から武豊騎手も担当しています。優先度はルメール騎手、武豊騎手には及ばず第3位。武豊騎手のチーム豊沢移籍で、割を食わされた影響も大きいのかもしれません。
武豊騎手と浜中騎手の力関係を雄弁に物語っているのがキセキの乗り替わり。武豊騎手とのコンビで宝塚記念2着した後、武豊騎手が凱旋門賞遠征で騎乗できなかった京都大賞典で浜中騎手が手綱を握り(1番人気2着)。それなりの成績を上げたのに、天皇賞(秋)では武豊騎手のもとに戻りました(4番人気5着)。こうみると、武豊騎手の控え役という感は否めません。
それでも大きい豊沢軍団所属のメリット
では、チーム豊沢に所属し続ける意味はないのか。ルメール騎手、武豊騎手の二人との関係性を乗り替わったときの成績を比較し詳しく見ていきます(※18年以降)。
武豊→浜中:6勝(47鞍)単勝回収率203%、複勝回収率72%
ルメール→浜中:3勝(39鞍)単勝回収率34%、複勝回収率57%
浜中→武豊:3勝(34鞍)単勝回収率35%、複勝回収率55%
浜中→ルメール:7勝(41鞍)単勝回収率52%、複勝回収率58%
勝ち星は流入も流出もほぼ同数。騎乗数は流入がやや多い。言葉は悪いが、ルメール騎手や武豊騎手から「お下がり」が相当回ってきて勝ち星にもつながっている。2人のトップジョッキーがいるチームに加わっているメリットはあるという結論なります。
復帰初週に、ベストアクターで阪急杯を勝利し、自ら復帰祝いを行いました。ベストアクターはルメール騎手の手綱で2勝クラスを勝ち、武豊騎手の手綱で3勝クラスを勝ち、そして、阪急杯で浜中騎手のもとに回ってきたもの。豊沢軍団の見事な連係プレイです。やはり軍団の傘の下にいる恩恵はありそうです。
「乗れないノーザンより乗れる社台」作戦
もう少し乗り馬集めを見てみます。勝ち星を増やす近道はノーザンF系一口クラブの信頼を勝ち得、多くの騎乗馬を回してもらうことです。
○サンデーR、キャロットF、シルクR
18年:11勝(56鞍)
19年:6勝(64鞍)
20年:0勝(37鞍)
残念ながら乗鞍を大きく減らしてしまい、今年は未勝利。ノーザンFとのつながりが弱くなったことで勝利数が落ちてきたとも言えそう。今後、信頼関係を修復し、挽回できるかどうかで、先行きの見通しが変わってきそうです。
軍団では3番手なので、馬質がすごくいいというわけにはいきませんが、悪くもないという感じ。ただ、馬質を上げるチャンスはありました。例えば浜中騎手とのコンビで桜花賞(12着)、オークス(5着)、紫苑S(4着)と3戦戦ったマジックキャッスル。騎乗停止で乗れなくなって大野騎手に乗り替わった秋華賞では2着(10番人気)。もう少しどうにかできた可能性はあったはずです。
ベストアクターとマジックキャッスルはともに社台Fの生産馬で社台RHの馬。馬主別では、最も騎乗数が多いのも社台RHです。ノーザンF生産馬より馬質は若干落ちますが、「乗れないノーザンより、乗れる社台」なのでしょうか? 社台F生産馬に騎乗した時は馬券的にも買いという数字が出ました。
ノーザンF生産馬
勝率1.6%
複勝率25.8%
単勝回収率36%
複勝回収率83%
社台F生産馬
勝率13.7%
複勝率37.3%
単勝回収率105%
複勝回収率117%
買いの条件は芝は短距離、ダートは長距離??
強気がウリで、あきらめが早いのが浜中騎手。馬券を握ってみている側からすると、騎乗ぶりは弱気でいいので、最後まであきらめず追ってほしいのですが……。この強気と淡泊な騎乗という特徴が成績に表れています。とりあえず、芝とダートの距離別データをご覧ください。
芝1500m以下
勝率5.1%
複勝率27.8%
単勝回収率86%
複勝回収率118%
芝1600m以上
勝率5.6%
複勝率24.6%
単勝回収率35%
複勝回収率71%
ダート1400m以下
勝率9.4%
複勝率21.2%
単勝回収率80%
複勝回収率48%
ダート1600m以上
勝率13.9%
複勝率37.6%
単勝回収率131%
複勝回収率105%
芝の短距離の成績がいいのは、強気に攻めたほうがいい結果を得られやすいからなのでしょう。逆に、長距離ではマクリなどの強気な騎乗がもろ刃の剣になって安定的な成績につながりません。
一方、ダートの短距離での強気はハイペースに巻き込まれやすく、回収率ベースでみると、とても手が出せません。中距離以上のレースになるとマクリが使えるし、強気に先行する競馬も武器になるのでしょう。買える騎手に変貌します。
浜中騎手の戦法データ
戦法別のデータをみるとよくも悪くも平均的といった印象。マクリのイメージが強いですが、イメージほど多くはなさそう。
騎乗馬の平均オッズは28.5倍
※戦法データの集計期間は20年1月1日~12月6日まで。戦法はtagetの判定方法に従っています。また、戦法の特徴がよりわかりやすくなるよう、リーディング順位の近い騎手と比較できるようにしました。さらに、騎乗馬の人気と戦法は切っても切り離せない(人気馬は能力が高いので前で競馬できるが、人気薄ではなかなか前に行けないなど)ので、騎乗馬の平均オッズとオッズ別の戦法データを合わせることで、よりその騎手の戦法の特徴が見えるようにしています。
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「馬券術政治騎手名鑑2021 Go to ケイバ!」では、紙幅の関係で上位30人までしかバイオリズムのグラフを入れることができませんでした…
みなさんに競馬を楽しんでいただくため、馬券の参考にしていただくため、頑張ります!これからもよろしくお願います!