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「厩舎ポートフォリオ」とは

「競馬の天才!」Vol.10より抜粋

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今年の競馬のもっとも大きな変更点といえば、降級制度の廃止でしょう。

これまではクラス替えによって4歳馬が下のクラスに降級したのですが、これからはクラスが下がることはなくなり、上のクラスに昇級していくだけになる。上級条件に在籍する馬が増えるので、それに伴い上級条件のレースを増やしていく方針のようです。これから徐々にクラス毎のレース施行数のバランスを変化させていくのでしょう。

レース体系が変わればそれに伴い厩舎の戦略も変わるはず。なので、これから新しいレース体系に対し厩舎がどのような戦略で臨むのかが重要になってくるのではないかと思っています。そして、それが馬券にも応用できるのではないかと睨んでいるのです。
しかし、その前に、これまでどういう戦略を練っていたのか、知っているようで知らない。まずは、筆者注目の12厩舎の近5年(14年~18年)の成績からその特徴を振り返ってみようと思いました。

月別に何勝を挙げているかを調べ、その内訳をクラス別と競馬場別に色分けをしました。こうすることで厩舎の戦略が可視化できると思ったからです。クラス別の色分けは、2歳戦がピンク系、3歳戦がブルー系、古馬戦がオレンジ系、障害がグリーンとなっています。競馬場別の色分けも競馬場毎に色を決め、ダートでの勝鞍には「ダ」というマークを入れました。
そして、直近の戦略を知るためには、厩舎の管理馬と在厩馬の状況を見れば、そこに色濃く表れると考え、それを調べました。

どれも、極秘情報のような類いではなく。トレセンに出入りできない人間でも簡単に調べられるようなものばかり。しかし、そういうありきたりな情報にこそ重大なヒントが隠されている。これは、筆者が「政治騎手」で培ってきた手法ですが、今回それを厩舎にも応用しようと考えたわけです。

具体例で説明したほうがわかりやすいと思うので、早速、「厩舎戦略の特徴」と直近の在厩馬から推測される「厩舎の思惑」をみていきたいと思います。

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