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騎手の調子が一目瞭然!【ジョッキーバイオリズム】

※27人(ルメールから藤田菜七子)まで無料でご覧になれます。

※江田騎手以降のリーディング下位64人のジョッキーは以下のリンクよりご覧になれます。


「馬力絞り出しメーター」で騎手の調子の推移がわかる!?

今回の記事は「馬力絞り出しメーター」を使用し、騎手の調子の推移を可視化できないか挑戦してみたものです。

「馬力絞り出しメーター」とは、ジョッキーの馬券的な信頼度を可視化するために編み出した指標。馬の能力を端的にあらわしているファクターはオッズだと考え、オッズごとの成績を集計し、馬の能力をきちんと発揮できているかそうでないかを明らかにしたものです。人気通りの成績を収めていると100%になり、人気以上にどれくらい馬の力を絞り出しているかをパーセンテージで表現。逆に、取りこぼしが多いと判定されると100%を切る数字となる。詳しく知りたいかたは以下リンクの記事をご覧ください。

毎週、「政治騎手レポート」という、競馬新聞のようにも使える出馬表を作り、昨年の10月から配信を開始しています。その中に「乗り替わり指数」を掲載しており、「馬力絞り出しメーター」の数字をもとに乗り替わりによる変わり身の期待値を数値化しています。これを算出するために常に最新の「馬力絞り出しメーター」の数字が必要なので毎月集計しているのですが、これをするようになって騎手の調子の良し悪しが手に取るようにわかるようになってきました。「馬力絞り出しメーター」の数字を月別に並べることで、騎手の調子がバイオリズムのように見えてくるのではないかと思うようになったのです。

そこで、リーディング上位騎手の「馬力絞り出しメーター」の推移を、表とグラフにまとめてみました。グラフの赤線は100%のラインで赤線より上にグラフの線があると人気以上に走らせているという評価になります。グラフの線は濃い青が「単絞り」、中間の青が「連絞り」、薄い青が「複絞り」を表しています。

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C.ルメール

ルメール騎手は昨年後半から1着を取りこぼす傾向があったのですが、暖かくなるにつれ調子が上がってきたようです。1月はバカンスに行ったり寒い時期は無理しない印象がある騎手だし、リーディング争いでもスロースターターなのは有名。ここからどんどん調子を上げてくるのかもしれません。

川田将雅

川田騎手のグラフの線はすべて100%超のところにありますが、どんどん赤線に近づいてきているのが気になります。リーディング争いでもスロースターターのルメール騎手に前半にどれだけリードを着けられるかが重要なのに、もう抜かれてしまいました。調子下降傾向にあるのかもしれません。

武豊

昨年大活躍だった武豊騎手。それを裏付けるように「馬力絞り出しメーター」の数字も優秀だったのですが、ここにきて徐々に下がって来ているのが気になります。

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松山弘平

デアリングタクトで桜花賞とオークスを制し波に乗っている松山騎手。「馬力絞り出しメーター」の数字も100%を大きく超えており、もっともっと活躍できそうな予感がします。数年前から優秀な数字を出しており、ブレイクするのが遅かったくらいですが、こういう活躍する騎手を先回りして見つけることができるのではないかと思っています。

福永祐一

福永騎手のことは「ミスター馬力絞り出しメーター」と呼んでいて、人気通りかそれ以上に走らせることに関して安定感抜群でした。しかし、昨年暮れから数字が下降し、ついに100%を割ってしまいました。心配しましたが、コントレイルとのコンビでの皐月賞、ダービー制覇などもあり、調子が回復してきた印象です。

三浦皇成

年明けのケガで戦線離脱したことが痛かったですが、なかなか調子が上がって来ない印象。

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M.デムーロ

昨秋、有力お手馬が次々と奪われる事態となったデムーロ騎手。それらがGⅠを勝ちまくったことで厳しい立場に追い込まれています。今年は年明けから関東に拠点を移すなど、復権への足掛かりを模索している印象ですが、なかなか勝ち星が伸びて来ません。「政治力」が低下して乗り馬の質が下がったことが成績不振の原因とは思いますが、「馬力絞り出しメーター」の数字が100%を大きく割っており、馬の力を出し切れず関係者の信頼を失っている可能性も否定できません。グラフを見ると底を打っているように見えますが、まだまだ100%ラインは遠く、復活にはまだまだ時間がかかりそう。

田辺裕信

昨年と比べ勝率が大きく下がっているだけでなく、「馬力絞り出しメーター」の数字も急下降。まだ100%ライン付近には居ますが、このままマイナスに転落する可能性も考えられます。

岩田望来

単の「馬力絞り出しメーター」の数字は優秀。課題は、1着か着外かのピンパー傾向があり、2、3着を取りこぼしていたことですが、それも徐々に改善中。まだまだ上を目指せそう。

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幸英明

意外といったら失礼だが、意外にも「馬力絞り出しメーター」の数字は優秀。3着以内なら安定している。

北村友一

複の「馬力絞り出しメーター」は優秀だが、1、2着を取りこぼす傾向がありそこの改善が課題。

吉田隼人

単の「馬力絞り出しメーター」が優秀。ピンパー傾向も徐々に改善。ローカルでアタマを獲り切れる騎手として重宝されているのでは。

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藤岡佑介

「馬力絞り出しメーター」の数字は優秀で、もっと活躍してもよさそうですが……。

和田竜二

昨年よりは調子が上がってきたよう。2、3着は拾えても、アタマが獲り切れないのが気になる。

横山武史

売り出し中の若手騎手でどんどん勝ち星を伸ばしているが、1着か着外かのピンパー傾向が強くなってきているのが気がかり。

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池添謙一

いまや絶滅危惧種。GⅠなどの大舞台に強い「決め打ち系」の騎手だけにアタマ獲りはお手の物。

団野大成

売り出し中の若手騎手として認知され、人気馬の依頼や特別戦での騎乗が増えてくるこれからが正念場では。100%より上のラインをキープできるかがカギになりそう。

松若風馬

関西は好調な騎手が多く、埋もれてしまっている印象があるが、「馬力絞り出しメーター」の数字をみるともっともっとやれていい騎手。

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西村淳也

昨年は55勝を挙げブレイクを果たしたが、「馬力絞り出しメーター」の数字を見ると、今年はその勢いに陰りがみられる。

戸崎圭太

昨年のJBCでの落馬負傷で戦線離脱。感覚を取り戻すのに時間がかかると思うので、これから数字は戻ってくると思われる。

丸山元気

最近は元気がなく、人気を裏切るシーンが目立つ。それを象徴するように「馬力絞り出しメーター」の数字は右肩下がり。

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岩田康誠

大ケガから1か月半で復帰。さすがの鉄人ぶりだが、「馬力絞り出しメーター」をみると1着の取りこぼしが目立つのが気になる。

横山典弘

ウインマリリンのオークス2着などファンをうならせる騎乗が増えているが、グラフを見ても調子が良くなっているのがよくわかる。

藤岡康太

頭がい骨骨折の福永騎手の代打でワグネリアンに騎乗し神戸新聞杯を勝ったり、先約で乗れない津村騎手に変わって新潟2歳Sをウーマンズハートで制したり、東西の移動制限の影響で乗れなくなった武豊騎手に代わり京都新聞杯でアドマイヤビルゴに騎乗するなど、とにかく持っているジョッキー。ただ、「馬力絞り出しメーター」の数字は100%を大きく割っている。

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大野拓弥

3着には人気通りに持ってきている印象だが、1、2着が獲り切れていない。

石橋脩

勝率も勝ち星のペースも落ちており、この「馬力絞り出しメーター」の落ち方は気になる。

藤田菜七子

とにかく過剰人気になるので「馬力絞り出しメーター」の数字は渋いがプラス10ポイントくらいで考えたい。斤量が◇(2キロ減)になって苦戦していたが、徐々に克服してきた感あり。

残りは8人(マーフィー、斎藤、内田、坂井、レーン、浜中、津村、北村宏)

※20年7月8日、武藤雅~秋山まで15人追記しました。

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