1番人気の消し時がわかる⁉【堅いレースと大波乱レースの見極め方】1番人気＆単勝万馬券編

今回は1番人気馬と単勝万馬券馬に注目して堅いか荒れるかを考察します。

これまで4回に渡っていろいろな角度で考察してきましたが、過去記事は以下のリンクよりご覧になれます。

同じような話ばかりで前に進んでいる感じがしませんが、少しずつですが核心に近づいています。最終的にはレースの波乱度を測れるようにしたいと考えています。

これまでの調査で1番人気のオッズが波乱に深く関係していることがわかったので、今回は「1番人気のオッズ」を中心に堅いか荒れたかを見て行きたい。そして、荒れたかどうかの判断基準は「1番人気が3着以内に来たか、4着以下に敗れたか」にしました。

また、同時に単勝万馬券馬の馬券圏内数も調べ、その割合も堅いか荒れたかの判断材料にしました。

こうすることで人気馬がアテにならない条件と人気薄の食い込みが多い条件が炙り出せるのではないかと思っています。

※この記事のデータの集計期間は15年1月1日から20年8月9日までです。

1番人気と2番人気

1番人気と2番人気のオッズの組み合わせから、1番人気の信頼度を探っていきたい。表の上の数字はレース総数でその下の数字が4着以下数を表しています（1番人気に関する以降の表も同じです）。一番下は1番人気が4着以下に沈む割合です。

1番人気のオッズが高くなるほど荒れやすいというのは、これまでの調査からも判明していましたが、1番人気が人気を裏切る可能性も高くなることがわかりました。そして、このデータを2番人気のオッズごとに分けてみてみました。1番人気と2番人気のオッズ差が小さいときは1番人気が消えにくい。1番人気と2番人気のオッズ差が3～4倍くらいの時が荒れやすいといえそうです。

1番人気と単勝万馬券

1番人気のオッズが低いほど、単勝万馬券馬の3着内率はアップします。それは、1番人気が支持を集めれば集めるほど、下位人気のオッズが上がるから。例えば、アーモンドアイが単勝1.3倍の人気に支持された安田記念。マイラーズCで単勝3.9倍と人気を集めていたヴァンドギャルドが安田記念では110.0倍と単勝万馬券馬になっています。このように1番人気馬の売れ方に影響を受けて実力のある馬が単勝万馬券になるからでしょう。逆に人気の割れたレースでは単勝万馬券の馬が一頭もいないということもある。3連単137万馬券の大波乱となった小倉記念も単勝万馬券の馬は一頭もいませんでした。

これまでの記事では人気が割れた時のほうが荒れやすいという結果になっていますが、圧倒的な人気に支持された馬が人気を裏切って、実力以上に低い評価となってしまった単勝万馬券馬の好走で波乱となるケースもある。そういうケースについても余裕があれば調べてみたいと思っています。

クラス別

次に、クラス別の成績を調べてみました。G3は1番人気の4着以下率が高く、単勝万馬券馬の突入率が高い。それに続くのが3勝クラスとオープン特別といったとこでしょう。

注目はG1とG2です。さすがに下級条件に比べると情報量が違うので単勝オッズが100倍を超えるような伏兵の台頭は難しいのでしょう。それ以上に注目したいのは1番人気の4着以下率です。他のクラスと比較すると2倍以上の圧倒的とは言えない1番人気の信頼感は高く、逆に1倍台前半に支持されるような馬の裏切り率が（他のクラスと比較すると）高い。この現象は、予想にも取り入れるべきで、割れた人気のG1では、1人気馬が人気以上に走る傾向があるといえそう。一方で、誰もが疑う余地がないというくらい圧倒的な支持を集めているときこそ疑ってみる価値があるのかも。

4着以下に負けたわけではないですが、今年の安田記念でのアーモンドアイはヴィクトリアマイルよりも相手強化にも関わらず、（ヴィクトリアマイルの1.4倍よりも人気を集め）1.3倍とオッズが下がりました。初の8冠馬誕生への期待などが織り込まれたのかもしれませんが、こういうときこそ圧倒的人気馬が期待を裏切って大波乱になるチャンスなのかもしれません。

競馬場別

競馬場別のデータです。

○1番人気が強い：札幌、東京、阪神

○1番人気がよく飛ぶ：福島、小倉、中京

●単勝万馬券馬が良く絡む：函館、小倉、京都

●単勝万馬券馬が来ない：中山、新潟、東京

総合すると小倉は荒れやすいコースの代表格といえそうです。

函館は1倍台の人気馬が強く、人気が偏りやすいのが単万の出現率アップにつながっているのかもしれません。京都は圧倒的人気馬は飛びやすいコースで、そういうときに単万馬の食い込みがあるのかもしれないので人気のバランスによる穴が出やすいのかもしれません。

こういう感じで、距離別や馬場状態別に関しても考察していきます。