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横山典騎手からの逆質問にビビった話

数年前の話ですが、騎手の勉強会にゲストとして呼ばれたことがあります。もしその日に親が死んだとしても、こっちを優先するくらいの気持ちで参加しました。向かいの席で横山典騎手がノンアルコールビールを飲みながら、焼肉を食べてらっしゃるという今思い出しても恐れ多い空間でした。

ゴールドシップ、ゼンノロブロイ、ホクトベガ、サクラローレルといったこれまで騎乗してきた馬に関する貴重な話もたくさん教えてもらい、「『馬は頑張っているよ』というのはいいコメントだと思うんだよね」という話まで聞けて、誇張ではなく本当に夢のような時間だったのです。

メジロマックイーンが天皇賞(秋)で失格になったときは、レース後すぐに祝勝会の会場として新宿の京王プラザホテルの大宴会場を押さえたそう。当時はメジロライアンの主戦だったので、関東の調教師に挨拶して来いと言われ、本当なら祝勝会だったはずの会に顔を出したそうですが、武豊騎手は来なかったという話とか。これは書いちゃダメだよと釘を刺された話まで。書いちゃダメと言われた話は書かないようにしているのですが、しゃべっちゃダメとは言われていないのでYoutubeなどでしゃべるのはオッケーなんじゃないかと思っています(笑)

こんな機会は滅多にない。「なんでも質問していいですか?」と聞いたところ、なんでも聞いていいといわれたので、質問攻めにもさせていただきました。

騎手のかたと話す機会があると、必ず「風を意識してレースすることはありますか?」と聞くのは決めているのですが、意識したことはないという答え。

失礼を承知で「いつまで現役を続けたいですか?」と聞くと「できれば60までは乗りたい」と。さらに「外国人騎手は体重が重いので、そのぶん鞍を軽くできるし、鉛とかで斤量を調整する必要がないから、それが馬への負担を減らしている(パフォーマンスがアップする)という説もあるがどう思いますか?」と聞いたところ「できるなら体重を2キロ増やしたい」という答えが返ってきました。

突然の逆質問にビビる(笑)

風の質問のときに「カワキタエンカのローズSの千通過58秒6という逃げは字面の数字も速いですが、スタート向かい風なのでそれ以上に速いです」という話をしていて、それが引っ掛かっていたのか、今度がこちらが逆に質問されることになったのです。

「トラックマン連中からもカワキタエンカの逃げを凄いってよくいわれたけど何が凄いの? なんでああいう競馬をしたと思う?」と。

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ベタな答えだと思いつつ「スローに落として後続を引きつけて逃げると、物理的なポジションの利が小さくなるので、結果的に瞬発力に優れた馬に有利になってしまう」と答えようとしたら、話の途中で遮るように「違う!」と否定されてしまいました。

これは試されていると思って覚悟を決めて、こう答えました。


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