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イマーシブシアター『サクラヒメ』を体験してきましたの話。

2020年2月21日の記事です。

おーーーーーい!!!
イマーシブシアターめっちゃ楽しいぞ!!!

というわけで、去る2/4の「サクラヒメ」千穐楽に行ってまいりました。

告知が出た時ははしゃぎましたね。京都南座に世界さんが立つ!すごい!京都南座で!世界さんの舞台が観れる!しかもToyotakaさんもいる!すごい!よくわからんが行く!!!けど1階席の移動体験型って何???

お客様は[都人(みやこびと)]となり、舞台の進行に応じて、1階席エリアを回遊して鑑賞していただきます。

………って言われてもな…。イマーシブシアターという形式を知らなかったので、公式サイトの説明を見ても全然想像出来ず。完全に尻込みして、都合のつく千穐楽の2公演分を2、3階席で取りました。

まあ結局最終的に1階席のチケット取り直したんですがね!

1/24から公演がスタートして、そこから毎日南座に通っていた世界さんファンの知人がもう毎日毎日楽しそうで…。公式から内容のネタバレ禁止令が出ているので、詳しい内容は全然流れてこなかったんですが、終盤写真撮影タイムがあるのでそのお写真だけ流れてきて。こっちも観に行く日がすっごい楽しみになってしまって。
絶対一度は1階席に入れ!と、千穐楽の1階席チケットが復活したことを教えられて速攻で確保しました。わはは。

というわけで「サクラヒメ」千穐楽の日に、人生で2度目の京都南座に意気揚々と乗り込みました。

たった一度の1階席参戦の回で義賊エンドでよかったー!
\おめでとー!!!/

(桜の花びらを吹いて遊んでる陰陽師と町医者がかわいい)

公式サイドから出されている「内容ネタバレ禁止」が、公演終了後もなのかどうかがはっきりしていないので詳しい内容には触れませんが。というか、たった2回入っただけでは、物語の大筋はわかっても、あの場所で起こっていること全てを把握することは到底不可能でした。
これがイマーシブシアターの面白いところなんですね…。

「サクラヒメ」のあらすじは以下の通りです。

意に添わぬ縁談から逃れるため、心中によって成就させた一組の男女の恋・・・
転生し花魁となったサクラヒメ(純矢ちとせ)。前世の記憶を頼りに運命の相手との再会を望んでいた。
そこで出会う5人の男性。
木々の声を聴き、星の行方を読み、術を操る神秘的な陰陽師(川原一馬)、孤高の気高さと圧倒的な剣術の強さを持つ浪人(荒木健太朗)、弱者の味方、優しさとユーモアを併せ持ち自由に生きる義賊(世界)、一本気で仲間思いの男気に溢れ火事場でのアクロバティックな活躍を見せる鳶(平野泰新)、医は仁術の精神で、貧しい者には無料で治療を施す心優しき町医者(Toyotaka)。
それぞれの思いが交錯する中、 都で噂の盗賊(高田秀文)による不可解な行動が始まる。
雲上の導者(新里宏太)の歌唱に導かれ、雲上人(2・3階エリアのお客様)はいよいよ運命の相手を裁決(投票)する時が訪れ、運命の男の記憶が蘇る―――

(公式サイトより)

いやだから劇中で何が起こるねん、というあらすじですが。

サクラヒメと5人の男たちがメインの群像劇なんですよね。
群像劇、というと、小説や映画などでは、ひとりもしくは一場面にスポットを当てて描き、同時刻に起こっていることは場面を切り替えて別の人物にスポットを当てて描いてストーリーが進行していくと思うんですが、「サクラヒメ」はそうじゃないんです。
南座一階フロアの全てが舞台となり、舞台上で全てのストーリーが同時進行しているんです。
メインストーリーも、その先の伏線となるストーリーも、番外編みたいなコミカルなストーリーも、全部舞台上で同時進行します。サクラヒメと鳶が交流していると、別の場所で浪人が都の少年に剣術を教え、また別の場所では義賊と町医者がカルタで遊んでいる…。そういう風にサクラヒメは5人の男たちとそれぞれ交流を深めるし、男たちは男たちで交流したり都に住む人々と交流したりして、物語が進んでいきます。

だからまあぶっちゃけ、誰かひとりを目で追っているだけでは、別の登場人物はなにをしていたかというのが、追っていた人物と関わっている場面以外はわからない、ということが発生します。
登場人物全員のストーリーを最初から最後まで把握したければ、リピーターになるしかない…というおそろしい舞台ですね。それでもリピーターになるしかないというか、絶対もう一度、今度はあの人を追いたい!あの場面のあの人を見たい!と思わせてくれる、演者の登場人物の描き方が素晴らしい、とにかく演者の方々が素晴らしい舞台でした。メインの方々はもちろんですが、アンサンブルの方々ももちろん!アンサンブルの方々だけを追って観てみたいと思うくらい、存在感があり、世界観を深めてくれる存在でした。

そしてそして肝心の1階席「移動体験型」とはどんなもんじゃという話ですが。めっっっっっちゃくちゃおもしろい。
先に説明したように、南座1階フロアが全て舞台となり、そこかしこで登場人物がそれぞれの物語を演じています。観客である1階席の「都人」はどの人物を追いかけていてもいいし、少し離れて全体を見ていてもいい。
例えば、1階の「都人」である観客が義賊と町医者が言い合いをしているのを囲って眺めることで、2、3階席の「雲上人」の観客から見たら、「義賊と町医者がやりあってるのを見物する野次馬の都人」という舞台装置にもなるんです。都人である観客は、観客であると同時に所謂「モブ」を担っているんですね。その感覚がすごくおもしろい。
そして本当に演者が近い。当たり前だけど近い。気付いたら目の前や真後ろを純矢ちとせや平野泰新が通ってる。最前ドセンの超良席!!!とかそんなレベルなんかじゃない。マジですぐそばを通るし、なんなら話しかけられます。すげぇ。なんだこれすげぇ。純矢さんめっちゃ綺麗。

ほんとにこれ、私の拙い説明ではおもしろさが伝わらないだろうなというのがものすごく悔やまれます…。とにかくこんな素晴らしい舞台に世界さんとToyotakaさんを選んでくださってありがとうございますDAZZLEさん…。

どこまで言っていいのか…というのがありますがひとつだけ、世界さんの義賊の「らしさ」がすごい!!!とものすごく感動した瞬間があって。
私はそのとき少し離れたところから義賊を目で追っていたんですが、別の登場人物を見ていた他の都人さんの背後に、ちょっと段差のあるところから「ドンッ」と音の鳴るように跳ねて降りたんですよね。そうしたらその都人さんがびっくりして後ろを振り返ってらして。なんというか、世界さんの解釈の義賊の神出鬼没な感じが、世界さんの演技と都人の反応でワンシーンとして完成していたんですよね。あれを見た瞬間に「これがイマーシブシアターなんだ!」ってものすごく感動しちゃって。
毎公演毎公演1階に入ってる都人…観客は違うので、同じシーンは絶対に作れないし、あの時私が見たものはあの瞬間だけなんですよ。
世界さんをはじめ演者の皆さんは、毎日毎公演こういうものを作り上げてきたんだ!という高揚感を覚えましたね。本当にすばらしいなと。

私自身は世界さんとToyotakaさん目当てで観に行ったんですが、当日公演前直前に、自分が昨年観に行った宝塚の「オーシャンズ11」が純矢ちとせさんの退団公演だったこと、退団後初舞台がこの「サクラヒメ」であることを知り、なんというご縁!とめちゃくちゃ純矢さん見ました。サクラヒメの背中の開いたお衣装が、肩甲骨が美しすぎて色っぽくもあり健康的でもありすばらしかったですね…。
それと平野泰新くん…。自分、愛知県民なのでMAG!C☆PRINCEのグループ名は知っていたんですが、こんなアクロバットがとんでもねえ子がいるなんて知りませんでしたよ!?イモトのWiFiのCMしか知らなくてごめんなさい…これからマジプリ地元民として応援します!!!

そんな感じです!これは本当に申し訳ないし悔しいんですが、2公演入っただけでは浪人と陰陽師まで追いきれなかった…!
大千穐楽は3階席にいたので雲上の導者くんがお菓子を配り歩いているのは見ました。だいぶおもろかった…。

そうそう大千穐楽、鳶エンドだったんですが、鳶エンドが確定した時に泰新くんファンのであろう方々の歓声がすごくて、そのあとすすり泣きも聞こえてきて…泰新…最後の最後の華を飾るのが鳶でよかった!!!ってこっちも思っちゃいましたね。おおきくなれ…。

まとまりがなくなってきてしまったけども。
とにかく、京都南座という会場も、イマーシブシアターという形式の舞台も、ひっくるめて全部私にとっては新鮮でおもしろい体験でした。本当にたのしい舞台をありがとうございました。

そして世界さん!
EXILEのリハとサクラヒメの稽古の時期が重なっていたと思いますし、サクラヒメの公演もツアーの合間だったので大変だったかと思いますが、公演期間の世界さんはすごく楽しそうだったし、義賊を演じている世界さんもとっても楽しそうで見てるこっちもうれしかったです!
本当にお疲れさまでした!また義賊に会いたいな!

\HBD SEKAI SAN!/
2020.02.21

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