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えっ!

竿どうだ~丈夫だよ~
「一本くれ!」
「あいよ! 二千円」
「高いな!」
「旦那! ジュリエット釣りに来たんだろ?」
頷く俺を見て薄笑いを浮かべる釣り竿竹屋の親父。
看板は薄汚れていてハッキリは読めない。
「ジュリエット……あげ……はあ……!」
「なんて書いてある?」
「これか? 良いか? 読むぞ。ジュリエットを釣りあげるのはあなただ!」
「おお~なるほど! やる気で出来た!」
「賞金がっぽりだ! 頑張れよ!」
俺は準備に取りかかった。
仕切り板があるのに、少し違和感はあったが、それほど気に留めなかった。

水底から怪しげな光が様子を伺っている事等知る由も無い俺。

そしてついにその時が来た。

引きつ引かれつ、ジュリエットとの攻防戦が始まった。

あっ!一瞬の隙に俺は釣り堀にのみ込まれた……

看板の文字がハッキリ浮き出る。

「ジュリエットの餌あげ池。今日の餌はあなただ!」

ぽっかり浮かぶ丈夫な釣り竿が一本。

ご馳走様でした。

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