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瞼の裏をおよぐの話(服と雑貨なやさんのPOP UP)



なやさんのPOP UPに行ってきた。
かまどの下の灰までgalleryにて、、


他の人たちが素敵に撮ってるし、実物ほど素敵に撮れないし…と思っていたけど、友達が撮った写真を見て、撮る人の目に映るなやさんが映るんだ!と思った。
ので、私も私の目に見えるなやさんをスマホに残しておいた。

そんなことよりそんなことより、本当に素敵!!
大好きでちょう愛用している、手式のパンツ。
カゴに並べられ、隣にリトルベイビーちゃんもいて、なんだかみんなして赤ちゃんみたい。

和室の布は、清原遥さんの作品。
ふわふわ、ゆらゆらと吊り下げられていて、見上げているとまさに水の中を泳いでいるような気分。


大坪郁乃さんの作品は、そのものもだけど影までもが美しい。

アクセサリーも服も、試着させてもらうと見ていたときよりもびっくりするぐらい良くて、全然違って見えた。
なやさん談「試着するのが断然おトク…」

楽しかったな〜。
帰り道がこんなにウキウキになることって、他にある?
私はない。
もう紫陽花が咲いてるんだよ。
POP UPがもうすぐ始まるな〜ってときにはまだ咲いてなくて、今はもうメキメキと紫陽花の季節がやってきてる。
この季節の大切な思い出ができた。


(以上ここまでの写真と文章は、instagramに投稿しようとしたらエラーで消えてしまったのでこちらで成仏させた。
私の愛が重すぎてインスタさんには拒否されたのだろうか…)


5月28日最終日、この日は「ありとあらゆる角度から鑑賞するぞ!」と決めていた。2階に続く階段を少し上った所から見下ろすと、吊るされたハンカチ越しにワンピースを見ることができた。そしてさらにその先には、外に咲く紫陽花が見えた。


「泳ぐ」という言葉には私なりのイメージがあって、私は好きなものを追うようにして、これまで過ごしてきた。
生きることは、分からないことだらけで深い海の底みたいだから。
好きなものはキラキラしてるから、その光を頼りに光の方へ、光の方へと泳いでは、それをパクっとして、また暗い海の中を泳いだ。

POP UPのタイトル「瞼の裏をおよぐ」。
見たときからすごく好きで、なやさんにとっての「泳ぐ」は、どんなイメージなんだろ〜って想像したりしてた。
泳ぐことには自由さもあるけど、冷たかったり、暗かったりもするし。

たしかに、瞼を閉じれば良いことばっかりではないけど、やさしい気持ちが広がった。 

今回店主さんの日記集が販売されて(とても素晴らしい作品)、その中で
「おまもりとなれたら」
と書かれていて、
「いや、とっくに、おまもりですが…」と思った。
買ったものたち。家の中で、または、出先で。
ものの周りには、安心感が広がる。まるでセーフティゾーンのような、魔法陣を描いたかのような。
身につけているときは、安全なのだと思えるし、実際快適に体を守ってくれる。本当にお守りみたい。
そしてなやさんで過ごした時間も同じように、身にまとうことができる。
ものには記憶が付き物だから、必ずそれを買った店や、その日の出来事などが思い浮かぶ。
だからものを持っていれば、その記憶も一緒にまとうことができるのだ。

なやさんが、良いことも悪いことも記憶を抱きしめて泳いでいくように。
私も私で、色々な記憶(なやさんで過ごした時間も)と共に生きていく。

泳ぐという言葉のイメージに、なやさんが記憶の海を自由にスイ〜ッと泳いでいく姿が追加された。(愉快)



目を閉じると、そこは静かで、明るくて、いい匂いがした。
フローリングを踏みしめる音や、壁にくるくる映る影、窓際の植物や様々な物の気配とそれに向けられる眼差し、手入れする人。

その温かい場所はいつでも瞼の裏にある。
私が望めば、いつだって助けにきてくれる記憶。



終わってからもう1週間経つんだけど幸せな気持ちは続いていて、何でだろうって、考えたりもした。
何でこんなに幸せで楽しかったんだろう。

それは、POP UPを通して、なやさんの優しさを受け取ることができたからなんじゃないかと思う。

お店やものに対する愛情、お客さんに対する気づかいや思いやり。
そういうものを持たれていて、それがお店に反映されていたから、こんなにも温かい気持ちになってるんだな、と思う。
誰かに優しくされた記憶って、いつまでも心を温めてくれるし大切な基盤になる。
だからきっと、私を始め、なやさんに通っていたお客さんたちはこれからも健やかに生きていくんじゃないかな。

それって最高だね。

このDMをもらって帰った日はちょうど雨の日で、少し字が滲んでしまった。でもそれもお気に入り。


⚪︎服と雑貨 なや


⚪︎かまどの下の灰までgallery

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