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ヤマトタチバナ


雛の節句が近くなり、
お雛様を飾りました。

雛飾りには
左近の桜と右近の橘が
必ずありますね。

そう唱えながら飾ろうとすると、
いつも一瞬
手が止まります。

こちらから見ると、
向かって右に桜、左に橘なのです。
これは親王さまから見てのこと
だからだそうです。

1999年の木目込み雛


京都の御所を訪れた時も
このように桜の木と橘の木が
配置されていました。

そんな橘に、なぜか親近感。

私の嫁いだ家の家紋は「丸に橘」
私の尊敬する師の家紋も「丸に橘」

ニホンタチバナとは
ヤマトタチバナとも言われ、
柑橘類で日本原産のものは
橘だけらしく、
日本固有の自生する柑橘のようです。

花は星のかたちで白く小さく、
若い木には棘があり、
実は3cmくらいのみかんのよう。
庭に植えて
育ててみたいと思いましたが、
寒さに弱く、北限は静岡までと…

橘は万葉集にも69首読まれ、
はぎ、うめ、ぬばたま 
に次ぐ数で
万葉人には身近だったとか…

常緑樹(落葉しない樹木)に実り、
果実も太陽に向かって
鈴なりとなった後に
半年以上も落ちないことから
「長寿」「不老不死」の象徴と
されているようです。

いまでは柑橘類の種類は
とても多いけれど…

みかん、かぼす、すだち、
いよかん、八朔、夏みかん、
ぽんかん、きんかん…

たちばなのことを知ると、
橘がとても愛おしくなる
この頃です。


京都御所の右近の橘


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