いのちの賞味期限 【コラム】
人の身体が壊れる瞬間は、突然やってくる。
私が2年前、2ヶ月も経たないうちに会社を辞めたのが、
ちょうどこの時期だった。
本当に一瞬のようで、密度の濃い時間の中だった。憧れていた広告業界、デザイン事務所に入社した私は、その時はまだ希望の中にいた。
入社初日に終電帰り、入社2日目にして始発帰り、それでも、それが当たり前だと思った。企業研究をすれば、広告業界がどれだけ重労働か調べられるし、それを覚悟の上だった。
入社して1週間、ありがたいことに私は雑誌の数ページのデザイン編