海外の動物保護シェルターボランティア参加を振り返る#1 Animal Welfare Leage Qld(豪 2009)

この体験は2009年の春にオーストラリアのとある動物保護シェルターへボランティア参加した覚書です。

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大学の長い春休み中に昔から興味があった海外のシェルターへボランティアとして参加したいと思い立ち、検索。いくつか候補がありましたが語学能力に自信がなかったため英語学校とボランティアがセットになった留学プログラムを選択しました。

そのボランティア先のシェルターがオーストラリアのクイーンズランド州にあるAnimal Welfare Leage QLD (AWLQ) でした。

当時はインターナショナルボランティアトレーニングプログラムというものが組まれていました。ボランティアに参加する人は様々で動物に関する知識や世話の方法もバラバラです。またシェルターにおけるルールの徹底を予め座学で学ぶことによって多くの動物を抱える動物間での感染症予防も行っていました。

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多くの動物を管理しなければならないシェルターでは一度感染症が出てしまうとあっという間に広がってしまいます。感染症予防のための消毒に関しては特に厳しかったです。

またビーチが近いこともあり、定期的に「Beach Day」なるものが設けられていました。シェルター内のドッグランも十分な広さがあったが、犬も人と同じように気分転換が必要との考えなのでしょうか。付近にビーチがある立地を生かして月に数回海岸沿いでのびのびと走り回る日は保護犬達も上機嫌でした。

獣医師になってから習った行動診療学では、犬の問題行動の原因の一つとして、運動不足や外界からの刺激の不足が指摘されています。知能が高い動物にとって無刺激ほど退屈なものはありません。運動不足からケージや家具の破壊、無駄吠えなどにつながることがあります。

シェルターとはあくまで一時的な預かりの場であり、一生を過ごせる家族を見つけることが目標となります。犬にとってのびのびと過ごせる環境をつくることで問題行動を減らすことにつながり、また生き生きとした表情になることで次の家庭が見つかりやすくなっているのかもしれません。

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この経験を通して感じたこと
・ボランティアがやるべきことが明確、手順が決まっている
自分のような外国人ボランティアから地元住民ボランティアまで多くのボランティアを受け入れていました。そのためボランティアのためのプログラムが作成されています。また先述のような1週間のトレーニング期間も設けられているため、ボランティア参加でよくある’何をしたらいいのかわからない’という状態が無く取り組むことができました。
ちなみにこのボランティアプログラムはトレーニング費用としての参加費が毎週発生します。シェルター側にとってボランティアが増えるだけでなく、収入も増えることでメリットのあるシステムだと思いました。

•シェルターの雰囲気が明るく、入りやすい
入り口が開放的で一般の人でも立ち寄りやすいオープンな雰囲気でした。また建物からトラックまでAWLQのテーマカラーである紫+黄色でペイントされており、とてもポップな印象かつ分り易かったです。(このシェルターに限らず、海外の色の使い方って原色+原色で、とても印象的かつ一目でわかるようになっていますよね)

参照:Animal Welfare Leage QLD

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