見出し画像

H2-331の泣いちゃった理由

Bonjour!ごきげんよう。
鷹野さんの最後の後ろ盾である小泉さんが亡くなってしまいました。
本当の本当に一人ぼっちになってしまった鷹野さん。

私はその一人ぼっちになってしまったという境遇自体よりも、生前にその大切さに気付けなかったことに対する後悔の方が痛かったのではないかと思って大泣きしてしまいました。

突然ですが私にはココという名前のトイプードルの同居犬がいます。
今年で11歳なので結構なシニアです。
保護犬譲渡会で5歳のココちゃんをお迎えしたので6年一緒にいます。
とにかく大切大切で育てているのですが、私一人の力では100%最良の飼育は難しいです。

例えば、私の体調が思わしくないときにはお散歩を我慢してもらうときがあります(これが一番心苦しい)。高級自然食的なフードが体に良いことは分かっていますが私の財力では継続して与えるのは困難です。そういう日々の「出来なかったな…」と思うことが蓄積されるたびに、ココタスが死んだときに後悔するんじゃないかって怖くなるんです。

しんどくても無理すれば少しくらい散歩出来たよね、とか。
頑張って節約すればフード切り替えられたよね、とか。
でも1回のことではなくて毎日継続というのは本当に難しい。
言うのは簡単なんだけどね。出来ている人は本当にすごい。

普段からココちゃんに対する選択肢が出た時には、できるだけ死んだときに後悔しない方を選んで生活しています。

こんな風に意識して生活していても絶対に後悔はすると思うんです。
なのに鷹野さんは、生前には大切さに気付かずに過ごしてしまったんですよ。
こんなんもう、心の中では後悔の大嵐でしょう…。
もっとこうしていれば…ああしていれば…一緒にこんなことがしたかった…などなど。
作中にもありましたが、便利に利用する対象として考えていたことも後悔していました。

これって私で言えば、飼育の知識をつけない、安くて粗悪なフードを与える、どこにも連れて行かない、散歩は10分、叱るときには手を出す、ココタスが不安な時に寄り添わない…っていう自分本位な生活を送ってきたってことでしょ。
でココタスが死んだときに、ココタスが心の中のかなり大きな部分を埋めていたってことに気づくんでしょ。
いや無理無理無理無理無理。
こんなの私、耐えられないよ…。立ち直れない。

やり直しが出来ない種類の後悔なので、全ての感情が自分を責める方に向いちゃいそう。
少なくとも私なら絶対に自分を責める。

しかも鷹野さんは天涯孤独の身です。
他に心の支えもなくただただ一人でおじいちゃんの死とそれに伴う後悔とに向き合わなくてはいけないのです。
辛すぎる…。
孝行したいときに親はいないってこういうことなのでしょうか。

ココタスをお迎えすることによって不可逆性の後悔の辛さを自分ごとに感じられるようになったので、鷹野さんの辛さに異常に共感してしまいました。
鷹野さんの今までの生い立ちを改めて振り返ると、むしろよく今まで正常でいられたねってくらいの境遇ですよね。
おじいちゃんへの、ひいては研究への執着心のみで心が保たれていたのかも知れない。

その研究を今の一番辛い時期に取り上げられたら…。
その後はどうなっていくのかは想像に難くないですね。
鷹野さんも救われてほしい…。
富竹さん、本当に頑張って!!!!
喉かきむしってる場合じゃないよほんと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?