12月1日

10月に予定されていたものの、台風のために延期になった
特別な会がありました。

月に一度、「作詞と言葉のレッスン」というマンツーマンの教室に
通い始めたのは昨年の4月です。
講師は、キミノオルフェ というプロジェクトの蟻さん。
蟻先生とお呼びしております。
その教室は、著名なヴォイストレーナーである佐藤涼子さんの第二教室で
講師はお弟子先生方が担当しておられます。
蟻先生もそのお一人で、作詞からヴォイストレーニングまで
現在では幅広くたくさんの生徒さんを抱えていらっしゃるようです。

合唱部所属の学生時代、私の声帯には生まれつきの問題があると
耳鼻咽喉科の医師から宣告されておりましたので
元々ヴォイストレーニングがメインである、その教室へ通うことになるとは
夢にも思っておりませんでした。
ただ、小学生時代から自己流の詩を書いておりましたので
人生で一度くらいは習ってみたいと思い、作詞のコースができたと知って
申し込みをしました。
年齢差をものともせず、私を生徒として迎えてくださり
それ以降、教室は私のパワースポットになりました。

そんな中、昨年7月に佐藤涼子先生から直接アドバイスをいただく
機会があり、他の生徒さんに混じって、私も参加しました。
そのときは、話し声さえ裏声になっていて、たくさん息を使っても
声がなかなか相手に届かないという長年の悩みをお伝えしたところ
少し試した結果、歌えるのではないかと仰ってくださいました。
その時の私の驚きと喜びは、人生最大のものでした。
理由は、単純に歌が好きだったからです。歌えないのに。

その後、蟻先生から声の専門医をご紹介いただき
生まれつきの問題は何もなく、ただ強い癖があるだけという診断が出て
青天の霹靂というのはこういうことかと思いました。
その後、月に一度のレッスンのうち、少しずつ
立ち方、体のどこに力を入れるか、どこの力を抜くのかというところから
ヴォイストレーニングがはじまりました。

前置きが長くなったのですが、そういう経緯があった上で
この日の会を迎えました。

歌自体は、テクニックとしてまだまだひとさまにお聞かせできるような
レベルではありません。
ですが、昨年から一年と少し経ち、地声で話したり歌う習慣ができたので
わずかな成長ですが、きっかけをくださった佐藤涼子先生にお知らせしたく
恥をしのんで再び応募しましたら、メンバーに入ることができました。

当日、蟻先生と相談して決めた曲を、手拍子や自己流のフリを付けて
一番最初に挙手して歌いました。
単純に、他の生徒さん方がお上手なはずですから、最初に歌っておいた方が
緊張が少ないだろうと企んでのことです。
同じ日にいらっしゃっていた生徒のみなさんがとても優しくて
歌う間、ずっと手拍子をしてくださいました。うれしかったです。
そして講評の段になり、テクニックに関するもっともなご指摘を
頂戴したあと、佐藤涼子先生から思いがけず、お褒めの言葉をいただいて
驚きました。
具体的な内容は避けますが、前回との差が大きかったのだと思います。

私の番が終わったあとは
ご一緒した他の生徒のみなさんの歌声やオリジナル曲が素晴らしくて
涙が出たり、笑ったり、メモを取ったりしながら
人生で、そう何度も無いはずの貴重な時間を楽しく過ごしました。

帰宅してから聴いた自分の歌(録音)がひどくて、課題は満載ですが
また少しでもできるようになって、先生方の愛情に報いることが
次の目標です。

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