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きっと涙は

去年の秋からここ数カ月で一番聴いた曲がUAの微熱。2022年3月リリースの曲だから遅れること1年半。

2023年は生でUAの歌を聴く機会が2回もあり、その場を支配するような圧倒的な歌声にやられて昔の曲を掘り返していた。

その中で微熱はSpotifyにあるUAの曲ランキングでずっと上位にあったから存在自体は認識していた。でも情熱の関連曲か何かかな、なんかそういうのダサいな、そんなふうに思ってて一度も聴かずにいた。

ふとしたタイミングで再生したら、90年代に青春を過ごしそこで感性が止まっている自分にもすっと馴染む曲で、すっかり気に入ってしまった。曲の最後に差し込まれる情熱から引用された「きっと涙は」のフレーズも粋だ。

曲は誰が作ってるんだろうと調べたら、作詞作曲「マヒトゥ・ザ・ピーポー」とある。

自分の中で繋がった。

11月の頭に観たフィッシュマンズのライブで、UAとともにゲストボーカルでその名前の人が参加していたから。ウェザーリポートのゲストボーカルだったけど、風貌や発言が不思議ちゃんな感じで率直に苦手だなとその時は思った。

その不思議ちゃんが作詞作曲、なんとMVの監督まで手掛けた曲が微熱だった。

難波ベアーズ出身との情報もあり、ああいう感じの人は奇抜で抽象的な曲を作るという先入観があったから、あんなにキャッチーな曲が作れることに余計驚いた。実際、彼がフロントマンをつとめるGEZANというバンドの曲にはそういう曲もあったけど振り幅がすごい。不思議ちゃんではなかった。しっかり芯のある人で才能のかたまりだ。

そんな背景を知ってからますますこの曲に興味が出て、多い日は10回ぐらいリピートして聴いていた。何度聴いても名曲。

今年のSpotifyまとめはこの曲がベストソングになるはず。今のところ。

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