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一月の稽留流産の話。

親知らず抜歯経過を書けなかった理由です。
まだ頭の中が整理できてなくて感情を整理する意味で書くことにしました。

結婚と妊活。

妊娠が発覚したのが12月初旬でした。
6年間交際していた夫と6月に結婚してから子供が早く欲しいね!と2人でいつも話していたので12月に妊娠が判明した時は浮かれてたし、マイナスな事なんて思いもしませんでした

私が前の生理を覚えていない事や生理不順だった為、いつ着床したのか分からない状態で発覚時から何度か病院に通い心音を確認、手続きをして母子手帳を貰ったのが1月4日でした。

母子手帳を貰ってから初めての妊婦健診の時に言われたのが、『心音が止まっています。今回は残念ですが流産してます。これからの説明などは担当の者からさせていただきます。』??????

この前に心音確認して手帳貰ったのになんで?色々言葉が頭の中に出てくるけと口には出せなくて、目が涙で滲んでくるのを堪えるのがやっとで診察室から出てきました。担当の者ってなんだ?流産担当とかあるのか?泣きたいけど泣けない。ここは産科で私の左右はお腹の大きな妊婦さんや赤ちゃん連れのお母さんばかりみんな幸せそうで私とは何が違ったんだろう。なんで私?本当いろんな感情が渋滞して今すぐに家に帰って泣きたいのに病院で今後の説明も聞かなきゃいけないし、病院は混み合ってるから私の為に時間はさけない感満載でした。

被害妄想かもしれない。
捻くれてるのかもしれない。
ここは出産をする人が来る所だから産めない人には構う暇なんてないんだな…。そんな事を考えながら担当者?(おそらく事務の人)から流産した事、稽留流産と言う症状で流産手術か自然排出があり、ここの産科では予約が混み合ってて処置出来る日が1ヶ月以内にない。おそらく自然排出となってしまうだろう。
私が仕事をしていると言う事ですので、自然排出での急な出血や腹痛が困ると言う事なら他の病院に行って欲しい旨を伝えられた。

他の病院ってなんて冷たい話なんだ…。

手帳貰う話の時は分娩の予約を早くして欲しいと言っていたのに、産めない。流産。となった途端に手の平を返すのか。


正常な判断なんてできない。
キレてしまいそうだ…。

話を聞いて真っ直ぐ歩けていたのかも分からない。目の前が涙でぼやけたままま夫の待つ車に乗り込んだ。

『赤ちゃん死んだらしい。』

上手く言葉に出来なくて夫は私が何を言ってたのか分からなかったと思うが、泣きながら赤ちゃんはダメだったと必死に伝える私を見て流産した事を悟った様子だった。とても残念そうな顔だったので私はさらに悲しくなってしまい涙が止まらなくて何が悲しいのか分からないくらい泣いた。

泣いても次の日は仕事。

帰宅してからのことはよく覚えていない。
夜も寝れなくてそのまま朝が来ていた。

私は契約社員の管理職だった為、仕事を休む訳にはいかない。繁忙期で人手がない中休んでいる場合ではない。

迷惑なんてかけれるはずがない。

心は死んでいたが、責任感で身体が動いている。

妊娠していた事も会社に報告していないし、もちろん流産した事も誰も知らない。忙しい仕事、誰も気遣ってはくれないし助けて欲しいとも言えない。そんな中まだお腹には赤ちゃんがいてつわりだってあるのに流産してるという事が辛くてたまらなかった。

いつ出血をおこすんだろうか。会社のトイレに赤ちゃんは流れるんだろうか?仕事中にそんな騒ぎを起こしたくない。流産の出血はナプキンなんかで足りないとネットで見た時にもう精神は限界だった。病院を探そう。

会社に前もって体調不良で近日中に日帰りで検査を受ける事になったと報告し、病院を探した。

流産手術の病院探し、手術前日の話。

情報なんて分からない状態でとりあえず妹が子供を産んだ病院に電話をして状況を説明した。

・母子手帳を持っていて、流産している
・通っていた産院は近日中に手術の予約が取れないと断られた。
・仕事をしており、自然排出となると困る。

この4つを伝えると本日中に初診に来れば、
明日なら処置出来ると二言返事で回答してくれた。
手術が出来ると言われて、安心できた。
辛くて仕方がないがとりあえずは前に進めている気がした。
休む日を会社に報告し、仕事終わりに夫と病院に向かう。もしかしたら流産が誤診で本当は妊娠が継続してるのかもしれない。そんな事を考えていた。

病院に着くと簡単な問診と手術についての説明があった。勿論稽留流産は誤診ではないし、事実だった。妊娠初期の流産は6人に1人程度の割合で発生しており、決して珍しい事ではなく胎児側の問題が大半であると言われた。流産の処置は手術自体は10分程度で終わるが麻酔なども含めると三、四時間くらい病院にいる必要があり、自分で車を運転してこないで欲しい。夫と説明を聞いていた為、明日は夫も仕事を休みにして一緒に付き添うと言ってくれた。


説明資料に中絶・流産手術と書かれていたのが気になり聞いたところ、一般の中絶手術と同じ術式になるが、今回は流産の処置の為保険適応となり、2万から3万の負担で済むそうだ。
(これは私の行った病院の話かもしれないから他は違うかも…)

親切に説明してもらいお礼を伝え明日の来院に備える。

帰宅まで仕方がない事だが頭がモヤモヤした。
中絶する人の大半は自分の意思で中絶している。なぜ私が同じように辛い思いをしなくてはいけないのか。捻くれている私はもう心が荒みきってきた。空腹だと悪阻が酷くなるのに前日の10時以降は絶食だし気持ち悪くてねれなかった。

赤ちゃんはお母さんを選んでやってくる。
なんの為にきたの?
苦しい悪阻の中産めないと分かっているのにおきる吐き気と胸焼けにもう限界だった。

手術当日

朝は絶飲と言われていた為、すごく悪阻が酷くボロボロの状態で病院に向かった。
行きの車で夫といろんな話をしたが、思い出せない。

夫は義母がくも膜下出血で入院した時にもお見舞いを嫌がって行かなかったくらいだし、愛犬が大病を患った時も付き添いは嫌だと言っていた。病院嫌いなのだ。

病院の雰囲気が苦手で怖がりな夫が勇気を出して私の為に手術前や手術後に付き添ってくれるのは心強かったし、この人と結婚してよかったと思った。本当に夫は優しくて心が綺麗なのだ。
何年も一緒にいて思うが、何だかんだ冷たいようで優しくて私を一番に考えてくれる。自己中なようで気を遣える夫がとても好きだ。

診察室での前処置

子宮口を開く為に何かを突っ込むらしく、診察台にのせられた。


『子宮を少し引っ張るので痛いですよ。』

子宮って引っ張れるんですか?
すごく痛そうですよ…
案の定激痛で『痛い!』と声が出てしまう。
こんなに前処置で痛いのにこんなの刺されたまま2時間も我慢できるんだろうか?

夫の前まで戻ると心配そうな顔だった。
回復室で話をした。
ほとんど寝れておらず本当に心配と迷惑をかけて申し訳ないように思った。

前処置はその瞬間が痛いだけでゆっくりできたので横になりながら赤ちゃんの事やなぜこんなことになってしまったのか色々と考えて悶々として落ち込んでいた。

この病院が分娩を今は取り扱ってなくて本当によかった。横で分娩の声や赤ちゃんの泣き声なんて聞いたら精神的に無理だったと思うから、この時は運が良かったな…と思いました。

手術

点滴をされて今から麻酔を入れるので眠くなりますと伝えられた。


5分はなぜか目が冴えているのか眠くならず…
先生は『緊張しているのかな?お酒強い?』
問いかけてくれていたが怖くて足が震えて話せなかった。

そのうちに意識が落ちた


起きればベッドで夫が隣に座っていた。
私は4時間近く寝ていたらしい。


すごく怖くて夫にしがみ付いたが夫は大丈夫。
もう終わったから帰ろうとまだ麻酔の効いているであろう私を支えながらお会計をして帰宅した。

帰り道は無言で家に着いてすぐに眠った。
計20時間は寝ていたと思う。




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