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2021年、最後のごあいさつ

大晦日ですね。こんにちはこんばんは。
ひみつまたたき 言いだしっぺのさんなぎです。
この最後のご挨拶も今年で3回目となりました。早いものです。


さて、早速ですが今年一年を振り返ろうと思います。

3月 おみあい公演『おおかみますく』

去年4月の『おおかみますく』を延期して一年、ようやく上演が叶いました。

とはいえ、去年の今頃のコロナ感染者数が多すぎた余波が残ってたため、まだまだ不安は拭えませんでしたが、一年かけてコロナとの付き合い方、対策の仕方をみんなが学んでくれたお陰でなんとか公演に漕ぎ着けることができました。

キャストの皆さん、スタッフの皆さん、そしてご来場いただいたお客様、みなさんのご協力のお陰です。本当にありがとうございました。

去年の『おおかみますく』とは大きく内容を変更した『おおかみますく』。やはり演劇というのは一期一会だな、と強く感じた作品でした。

去年の『おおかみますく』と上演した『おおかみますく』の間に、実はもう一つ『おおかみますく』がありました。少しだけお話しすると、松尾さんと竹内さんが夫婦のお話でした。舞台装置にはソファーを使用するつもりでした。

ですが緊急事態宣言の延長を受け、マスクをしても成り立つお芝居、ある程度のディスタンスを取れるお芝居に変更するためにその『おおかみますく』は亡くなりました。

上演できた作品はひとつだけですが、残り2つも機会があれば脚本だけでも公開できる日がきたらいいな、なんて思ったらもしています。
演劇はナマモノだなと心から感じた公演でした。


7月 おてがみ企画『ゆらゆらおとしぶみ』

3月のおみあい公演、なんとか無事に公演はできましたが、私はそのあとの5月の客演先が無観客の配信のみの芝居に変更となりました。

コロナがどうなるかわからない状況下で有観客公演を行うリスクを鑑みた結果、企画という形でまた作品を作ることにしました。それがおてがみ企画です。

Zoomはおこもりでやったし、映像のみはのぞきみでやったので、また別の方向で作品を作れないか考えてみました。
映像は映像なんだけど、観ている人が作品の一部となれるようなものがいいな、という思いでできたのが『ゆらゆらおとしぶみ』です。2回目の一人芝居でした。

この企画で初めて感染者が座組み内で出ましたが、稽古場での感染対策が功を奏し、感染は広がらずに延期という形でなんとかお届けすることができました。
延期できたのもおてがみ企画だったからですね…。公演にしなくて本当によかった……。

そして、『ゆらゆらおとしぶみ』を受け取ってくださった方はご存知かと思いますが、この作品のために再びバイオリンを手に取りました。
私、実は中学生の頃からバイオリンをやっていたのです。でももう10年近く弾いていないので、弦とか弓がだいぶ限界でしたね。
まあ、作中でも何年もバイオリンを手に取れなかった設定だったのでちょうどよかったのですが、本番中に弦切れたりしたらどうしようって心配でした。

久々にバイオリン弾くとやはり楽しいですね。時間とお金さえあればもう一度習いたいな、と思う程度には楽しい。ないから習わないけど。

そして、習っていた頃1番好きだったカノンを弾くことになりました。
何度も何度も練習したので、久々に指先が硬くなりました。これもまた懐かしい感覚でしたね。
バイオリンまじでちゃんとメンテナンスしてまた作中で弾きたいな……。

『ゆらゆらおとしぶみ』は、今までの私の人生の総決算のような作品にしてもらいました。
ちょっとした企画の予定のはずが、素晴らしい作品にしていただき、林さんには本当に感謝です。


11月 おころり企画『いえなしやもり』『つるのさびごえ』『しもやけかめのて』『まねきねこにこばん』

8月、9月と客演の予定が入っていたのですが、ご存知の通りものすごい感染爆発により、どちらも延期となってしまいました。

当初9月の下旬に公演があるから、今年はおたんじょうび企画としてやろうかという話だったのですが、この企画を詰めている間に10月下旬の公演のお誘いをいただきまして、11月に企画をずらすと共に企画名を変更しました。それがこのおころり企画です。
おころり企画をやるにあたっては以前ノートで詳細に書いたので割愛しておきます。

さて、当初おたんじょうび企画として一夜限りの読み聞かせをする予定だったこの企画、せっかくおたんじょうび縛りがなくなったのだからとトチ狂った私たちは、なんと1週間に一度、合計4回の読み聞かせ作品を作ることにしました。本当にね、誰だこんな無茶苦茶なスケジュール立てたのはという気持ちです。

林さんが作品を作り、稽古をし、撮影し、編集する。最初の『いえなしやもり』はいいけど、他の3作品はこれを1週間でこなさなければならないという鬼畜スケジュール。
撮影し終えたあとで微妙だから撮影し直そうと決断し、24時間ほとんど眠らずに作った日もありました。
こんな企画を一緒にやってくださった林さんには本当に頭が上がりません。

色んな声色を出したり、色んなキャラクターになるのが大好きな私にとっては、ぴったりだった企画なのですが、一方で私はナレーション的なことが苦手なんだなということも知れました。
恐れ多くも滑舌がいいと評していただくことが多いのですが、それは、役として生きて自分の言葉と消化して話しているからできることだったんだなと。ナレーションはニュートラルな誰でもない存在なので、めちゃくちゃ喋りにくくて。驚きました。
でもそういうこともいずれやってみたいし、とてもいい勉強になりました。

こちらの作品は全てYouTubeで一般公開されています。一つ一つ異なるテイストの作品となっているので、今からでも是非聴いてみてください!目で見ても楽しめる作品にしております。







ひみつまたたきとしては、今年は有観客公演が1回のみ、企画が2回と少々寂しい結果になってしまいましたが、来年はまた状況やスケジュールを見て公演やりたいなと切に願っております。
なんとかコロナ無くなってくれないかな……。

今年もひみつまたたきに寄り添ってくださった皆様、本当にありがとうございました。
来年も好きな作品を作って楽しんでいただけるよう頑張りますので、お付き合いいただけると幸いです。


さんなぎ個人としてはですね、本当は今年は出会いの年だったはずなんですよ。

5月にたすいちさん、8月に劇団YAKANさん、9月に最寄りの女たちさん、12月にアマヤドリさんと、なんと4つの初めましての団体さんからお誘いをいただくことができました。

ですが先ほども書いたように、5月は無観客で短編を配信、8月9月は延期となってしまいました。

たすいちさんは駅前劇場で『魔族会議』という人気作品を上演する予定で、はじめて駅前劇場の舞台に立てるということにもとてもワクワクしていたのですが…。コロナめ!
でも短編集もとても楽しくて、そこは結果オーライでした。特に主演を務めさせていただいた『名前のない名前を呼ぶ冒険』はやりたい放題やらせていただきました。すぐ隣で支えてくださったのが、初演も出演されていた劇団員の肉丸さん小太刀さんのお二人だったので心強かったですね。たすいちさんのカラーにうまく染まることができたのではないでしょうか。知らんけど。

8月のYAKANさんは、なんと2019年11月に上演した『ピンポンしょうじょ→→』を観てお誘いくださったようで、恥ずかしながら初めて出会った団体さんです。
本当に主宰さん含めて、座組の人誰1人も知らないという状況でした。誰もわからなすぎて、稽古場が合っているのかすらわかりませんでした。
残念ながら無期限の延期となってしまいましたが、主宰の藍田さんのお人柄にとても感銘を受けたので、またご一緒できるときを楽しみにしています。
あとこの作品は生バンドがあったんですよ…!オリジナル曲!聴いてみたかったですね…。生演奏でのお芝居を一度やったことあるのですがやはりアツいですからね。楽しみだったんですが、先に取っておきます。

9月の最寄りの女たちさんは、3月のおみあい公演『おおかみますく』に出演してくださった竹内朋子さんの団体です。とても面白い女優さんで、まさか逆にお誘いされるなんて思わなくて嬉しい驚きでした。
ここでは『女中たち』という古典作品を上演する予定でした。私はきちんと古典をやったことがないので、台本をもらったときから緊張でしたね。なんせ普段使う言葉と全然違う。この言葉たちを自分の中に落とし込んでいく作業、絶対大変だ〜どうしよう〜とぼのぼののような気持ちでした。
そして私と竹内さんの他に、もう1人最寄りの女たちに所属されている鈴木さんという役者さんとの出会いもある…はずだったのですが、残念ながらお会いできずに延期となってしまいました。
こちらは来年の5月に上演が決まっているので、その点に関してはありがたいですね。消えてしまう作品が一つでも少ないといいなと思っているので。
そして、ものすごく大変になること請け合いの作品なので今から手に汗握ります。どうぞお楽しみに!

12月はアマヤドリさんに出演させていただきました。なんなら5日前まで公演してました。
団体を立ち上げてから20周年を迎えたアマヤドリさん。その節目となる記念公演にお誘いいただけたのは、本当に光栄です。
『水』と『青いポスト』の二作品の公演で、私は『青いポスト』という作品に出演させていただきました。こちらは、女性キャストのみのファンタジー寄りのお話でした。そしてめちゃくちゃ私好みのお話でした。青いポストの魅力についてはTwitterでもちょこちょこお話したので割愛します。でも、観に来てくださった方々にその魅力が伝わったようだったので、とても嬉しかったですね。本当にこの作品に携われてよかったって心から思いました。
この作品で今回久々に踊りました。
今までは年一の劇団ダブルデックさんで踊っていたのですが、コロナ禍になってからその機会がなかったので。身体を動かすの大好きなので楽しかったのですが、この作品内の群舞はもうとにかく胸が苦しくて。
最初の方は、ユキのことを考えると中々笑顔で踊れませんでした。ですが、3ステ目から自分の思考回路や作品に対する視線を変えてみたら、笑顔で踊れるようになりました。悲しいから泣くわけじゃないし、苦しいから顔を顰めるわけじゃないんですよね人は。まだまだあの曲を聴きながら電車に乗っているくらいにはロスです。
ご来場いただき誠にありがとうございました。


そして、10月にやみ・あがりシアターさんに出演させていただきました。
本公演ではなく、観劇三昧さんが主宰されている池袋ポップアップ劇場という企画の中の公演です。
作品は『なかよしななくみ!』という20分の短編で、高校生の文化祭でのクラスTシャツ作りの話を上演しました。2人芝居なのですが、たくさん人が出てきます。Tシャツを脱ぎ着したら人が変わるというシステムで、何役もやらせてもらえてめちゃくちゃ楽しかったです。Tシャツ作りというのも初めてやりました。ワクチンの副反応と戦いながら作りましたね。満足いくTシャツが作れました。

ここでは、劇団員の加藤睦望ちゃんことちゃんむつとの2人芝居でした。
彼女とは旗揚げ公演からの仲で、大抵対極な役割を演じることが多かったのですが、今回はちゃんむつがかさに仲良しの役をやりたいと言ってくださったそうで、その願いを叶えてもらいました。
そして久々とはいえ、伊達に長く一緒にやってないなと感動しました。
なんとなく相手がどうくるかわかるし、どうしたらいいかも感覚的にわかるんですよ。はじめての感覚でした。信頼できる役者との芝居はこんなにも安心できるのかと感動しちゃいましたね。
また、私にとっては3月振りのお客さんのいる公演だったのですが、お客様がいるって本当に、本当にすごいことなんだなって。お客様がいるのとそうでないのとでは作品が全然違ってくるんです、本当に!!!!お客様がすごいということをお客様に知って欲しい!!!!演劇を一緒に作ってくださってありがとうございますという感謝の気持ちでいっぱいです。

この公演は4団体さんが参加されているので、2回参加した私たちは合計6団体さんのお芝居も無料で見せてもらえました。名前は知ってたけど見たことないっていう団体さんとか見れちゃってお得でしたね!


そんなわけで今年はひみつまたたきとしては中々苦行の年でしたが、さんなぎ個人としては出会いの年になりました。
この縁をどんどん繋いでいけるように、来年も頑張っていきたいなと思っております。

今年も大変お世話になりました。作品を観に来てくださり、本当にありがとうございました。
来年も何卒よろしくお願い致します。

2021年12月31日
さんなぎ

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