それはそうとして


読書家のあいつはいつも
理屈をこねては
俺の前をいく
でもたまに振り返る
不安そうな顔して笑ってる
夕日に溶け込むひきつった笑顔が面白かった
それはそうとして

初恋のあの子はいつも
ピアノを弾いていた
俺のことなんて知らない
でもたまに目が合う
きれいな横顔が大好きでした
夕日に溶け込む笑顔なんて最高傑作
それはそうとして

僕は今
もうすぐ
終わりを迎えようとしてる
息が浅いぜ
あの日の急勾配を自転車で上った後みたいに
思い出すのは楽しかったことばっかりだ
なんて幸せ
それはそうとして
さよならこの世
来世も楽しもう
思いきり笑って 笑って~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?