花束

僕はしらずしらずの内に
要らないものを抱えすぎて
本当に必要なものをポロポロと落としてしまう
君がくれた大切な言葉も見逃して
今となってはもう手の届く距離でもない

いつも当たり前にあったものこそ
幸せを作り上げてくれるのに
僕はいつも遠くを見すぎて分からなくなってしまうんだ
自分が欲しいものさえも

風が通り抜けてく度に
雪が降り積もる度に
枯れ葉が舞い散る度に
寂しさが増すばかりなのに

君が傘を差し出してくれたあの時
僕はちゃんと握り返すべきだった
過去には戻れないけど
いつか会える時はくると信じてる
その時にはちゃんと
この手に抱えていたい
君に渡せなかった花束を
花束を

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?