指名手配犯

最近思う
僕という人物はとてつもなくつまらない
何でもそつなくこなすし
愛想笑いと愛嬌でのらりくらり
まるで川を流れる笹の葉の船
誰にも嫌われない代わりに
特別好かれてるわけでもなく
いなくなったら困ると言われながら
いなくなっても困らない
それが僕だと

ソフトタッチで近づいて
トゲを出す前に離れて
知られないように一定の時間で消える
まるで指名手配犯

乗り継いだバスの行き先知らなくても
怖くないのがもうすでに終わってる
でもそれなりに暮らしてる
それが幸せなのかは分からないけど
つまらない僕のことを面白いと笑って
許してくれる君がどこかにいると
そんな薄い希望を溶かして
今日も自転車を漕いでいく
漕いでいく

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