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セッション

まだ見てない人は読まないでください。

この映画は音楽を愛する一人の青年と音楽を愛する一人の教授の話。
青年は自分に自信がなく、劣等感の塊だった。
そんな彼が教授と出会い、少しずつ自信をつけていく。
しかし、その自信は教授自身から打ち砕かれる。
教授は音楽への愛ゆえに青年をどんどん追い込んでいくのだ。
しかし、教授は分かっていた。
心のどこかで自分がやっていることが間違っていると。
しかし、それを認めてしまえば今まで自分が積み上げてきたものが全て崩れてしまうことを怖れた。
青年は精神を崩壊され、ドラムを捨てた。
しかし、教授の誘いを受け、再びドラムを叩く決意をする。
何故か?
青年は分かっていた。
教授は確かにやりかたを間違えているが、音楽に対する愛だけは自分と同じだということを。
しかし、再び二人はぶつかる。
青年は演奏の途中で席を立つ。
そこにいたのはいつも彼を愛し、見守りってきてくれた父親だった。
父親がいたから、彼は強くなれた。
彼はもう一度、教授の元へ戻り、ドラムを叩き始めた。
信じていたからだ。
どんなに讒言をあびせられ、屈辱を受けても、彼は信じた。
音楽と教授を。
それこそが人間の本当の強さだ。
そして、その勇気が慈悲に繋がるんだ。
ラストの10分余り、監督が本当に描きたかった世界だ。
そして、監督の夢だ。

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