【実況中継風】 不良VS体育教師
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伊藤 「本日はとある高校の体育館から
不良VS体育教師の実況でお送りしております。
普段から水と油、犬猿の仲の相容れない仲の二人。
いかがですか?田中さん」
田中 「・・・いや~、懐かしいなあ」
伊藤 「え? おおっと、両者ともに一触即発、ピリピリしております。
いよいよ始まるのか?
番組史上かつてない長時間、メンチの切り合いを続けていましたが、
不良がカバンを床に叩きつけて、ようやく試合開始です。
先生が不良との間を取り・・・これは柔道の構えのようですが」
田中 「体育教師ならではという感じもしますね。
1日に何度も繰り返される不毛な戦いに堪忍袋の尾がキレたものの
感情的に手を挙げてしまったら体罰になる。
何か良い方法はないか? そうだ、柔道だ。
まずは俺を倒してみろ、倒した後は俺の屍を越えてゆけ的な・・・」
伊藤 「た、田中さ~ん?・・・
体格差のある2人。どちらかと言うと先生の方が不利。
おおっと先生が、背負い投げの体制に入ったぁ
不良を~・・・投げようとするが不良はビクとも動かず」
田中 「あ~これは苦しい戦いですね。
ここは大人の余裕を見せて華麗に決めたいところです」
伊藤 「先生が一生懸命頑張り続けておりますが・・・
だんだん不良が気の毒そうな顔になってきた。
おっと意外といい奴か?
本当はいい奴なんじゃないか~っ?
見ている方が切ない。見ていられな~いっ。
もうお願いだからそろそろ技にかかってあげて。
お願い~っ!
おおっと根負けした不良の身体が揺らいで~
何とか背おい投げが決まったああ~!」
田中 「ふ~っ、こうして大人になっていくんだよなあ・・・」
伊藤 「田中さんっ!・・・そろそろお時間が参りました。
次の会場でお会いしましょう。さようなら」
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