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認知機能低下の父とわたし

4月26日火曜日

午前中
仕事仲間を驚かせようと
サプライズで 横浜まで行こうと
準備をしていた時だった。

妹からの着信

2ヶ月ぶりの電話だった。
ちょっとした事があり、ここ2ヶ月
連絡をするのを避けていた。

妹の電話の内容はこうだった…

今日は 認知症と診断された要介護1の
父の定期健診の日
連れてこうと思ったが、自分の体調が悪く連れて行けない。お姉ちゃんが連れて行ってくれないかな。

と ざっくりこんな内容だった。

仕方ない。父の事は大嫌いだが
一応 父親だから 連れて行くしかない訳で
しかも
仕事だったら容赦なく バッサリ断りるのだけど
あいにく プライベートな用事といえば プライベートの用事だ。

私は急いで予定変更し
父を迎えに行き 病院へ連れて行った。
予約時間ギリギリだった。

ここの総合病院は 何せ駐車場が混む。
普通の大人なら

「ちょっと先に降りて 診察券を通して 診察室前で待っててね」
で済む。
はずなのだが
相手は
認知機能低下のアルコール中毒の高血圧の高齢者。

まず
診察券の通し方からわからない。

わからないのか
やる気がないのか娘の私には判断が出来ない。

なぜならば

昔から
アルコール中毒で 常に酔っ払いで
昔から
認知機能低下の人だったからだ。

だから正直
昔と今と 対して 行動パターンは変わらない。
確実に大量のアルコール摂取による
脳の萎縮からくる認知機能低下&高血圧

診察の際
担当医の先生から
『あぁ ◯◯さん お酒 飲んじゃってるかなぁ⁈』
『血圧 200近いよ これ…。』

「最近はあまり飲んでないです。はいっ1本 2本 3本…」

おいおい…お前さん いくつまで数えるつもりですか?

このままですとマジ ヤバいですよ。昔に比べたら 減ったかもしれないが…。

もう ホント 呆れてしまいます。

帰りの車の中で
父がポツリ。

「酒はやめられないけど
運転免許証は返したよ…。」

ちょっぴり寂しそうに話してきた。


そう
この人 タクシードライバーでして
運転免許証あってのお仕事。

その大事な大事な
運転免許証を返したのは
悲しいね
切ないね…。

『仕方ないね…。』

こんな言葉しか出なかった。

気の利いた言葉がかけられない
ダメな娘で
ごめんよ。

ゆかりちゃん
サプライズ出来なくてごめんよ。