ほんのはなし、こきょうのなつがきた…
毎年今頃の時期になると決まって読む本がある。
きびしい寒さのなかを、二千里のはてから、別れて二十年にもなる故郷へ、私は帰った。
『故郷』魯迅 竹内好訳
…で始まる"故郷"。この小説がもの凄く好きで胸がぎゅうんとなる思い出もある。
もう暗唱出来るんじゃないか?位読み込んでいる。一番苦しかった時にも笑顔で働いてこの小説のラストを思いはらはら泣いたなぁ…
"カラ兄"事、カラマーゾフの兄弟、星の王子さまと共に愛読書のひとつ。持ち歩く本は最低2、3冊。だからいつも荷物が重いんだ(笑)
カフェで仕事の準備をしながら何十回目か分からない◯回目読了、とても短いので。
*コーヒーを溢したり読み込んでいてぼろぼろ…
幼い頃、母の読み聞かせと絵本や本ばかり買い与えられた事に今は感謝している、おかげで読書好きになったので。やっぱり本が大好き♡
生き方を変えたこの言葉やこの一冊と言うのは特にないしそれ程生きていない…
だが衝撃的だった本と言うのは何冊もある。
ブッカー賞を取ったイアン マッキューアンの
『贖罪』、ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』、ドイツ語版の『星の王子さま』等数えきれない程に。
ところで歴女の私。西洋史が好きだったのが幕末から先の大戦迄の約100年の日本史が好きになったのも一冊の本がきっかけ。
"ねぇ、何かおすすめの本ないかな?"
と彼に言うと1週間位して司馬遼太郎先生の
『燃えよ!剣』を持って来たの。
(えーっ日本史興味ないなぁ…しかも男性好みの本かぁ?)と心の声、けれどせっかくのおすすめなので…
"ありがとー、読んでみるね?"
しかしその後の会話がちぐはぐでかみ合わない…?
"斉藤道三出て来たろ?今どこ読んでるの?"
"いや、全然出て来ないし…時代違うじゃん?"
"出て来るだろ?ちゃんと読んでるのかよ?💢"
"え、幕末でしょう?2世紀以上時代違うよ?"
危うく喧嘩になりそうな頃に彼は戦国時代が舞台の本、恐らく『国盗り物語』を勧めたつもりと判明したの…笑。
*会津若松には6回遠征したよ♡
彼は今も大いに後悔してる(笑)
私が"新撰組"にどっぷりハマって福島の会津若松に6回(日帰り3回)行き彼も3回付き合わされて行ったので。こんな本の効用もあるんだね?
恐るべし、司馬遼太郎先生。
(だけど所謂司馬史観はちょっと懐疑的ではあります…)
"故郷"の話に戻るとラストの有名な"思うに希望とは…"で始まる前のニ文の表現が堪らなく好きだ
まどろみかけた私の眼に、海辺の広い砂地がうかんでくる。その上の紺碧の空には、金色の丸い月がかかっている。『故郷』魯迅 竹内好訳
こんな金色のまん丸の月だったのかなぁ…?
*フリー画像お借りしました
この夏も涼しい部屋で読書してお家時間を楽しもうかな?
良くない時も良い時も更に更につんどく。
本は積んどかずに読みたい♪笑
*皆さま、どうかご安全にお過ごしください
*読んでくださった方、いつもありがとうございます