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ひまわり、ほしのおうじさまをかたる♡②

星の王子さまの書かれた時代背景を探ると見えてくるものがある(一応歴女です(笑))
この本は作者であるサン=ペグジュペリの亡命先のアメリカ1943年に出版された。
パイロットだった彼がリビア砂漠で墜落事故に遭い4日間彷徨った時の体験が元になったとされる。
その時、命の危機もある程の過酷な状況下で幻覚を見たと作者自身が話している。
その幻覚に"王子さま"が現れたのかな?とこれは私の想像ですが…
又王子さまにはモデルがいてとても若くして亡くなった弟さんだとも言われている。
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書かれた当時の社会情勢を考えると先の大戦真っ只中。
フランスがナチスドイツの支配下に入りその事に絶望したのであろうか、サン=ペグジュペリはアメリカに亡命。そこで出版された"星の王子さま"には社会風刺や隠された意味が至る所に散りばめられているとも…?

Auf dem Planeten des kleinen Prinzen gab es fürchterliche Samen...die Samen der Affenbrotbäume.

王子さまの星には恐ろしい種がある…バオバブの種だ。放置すると大変なので芽のうちに刈り取るんだと王子さまが続ける…

Wenn der Planet zu klein ist und die Affenbrotbäume zu zahlreich werden, sprengen sie ihn.

星が小さくてあまりにもバオバブが増えると星が破裂してしまうんだよ。
"ひゃーっ、恐ろしい木があるもんだなぁ…"なんて子どもの時思ったものだけれどね…?

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*フリー画像お借りしました(イラストも作者自身)

このバオバブを放置してえらい事になった例え話が続き…このイラストの三本のバオバブは日独伊三国同盟の事を示唆しているのだと…ううむ…
フランス人である作者は第三帝国による支配が耐えられない歴史的大事件だったのは想像に難くない。亡命しちゃった位に。
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厄介な事にバオバブの種美しい花の種も最初は見分けがつかない。
芽が出て"あ、バオバブだ!"と気づいたら直ぐに刈り取らないと小さい惑星を覆い尽くしてしまう。
良くないものが美しい小さな星に蔓延る前に絶つべきだと。一方(刺があっても)美しい薔薇の種の場合は…

Die Zeit, die du für deine Rose verloren hast, sie macht deine Rose so wichtig.

キミがキミの薔薇に費やした時間、その分キミの薔薇は大切なものになるんだよ…とこれはキツネのありがたい教え。
ツンデレわがまま薔薇姫に風避けを立てたり虫を取ったり水をあげたりと甲斐甲斐しく世話をする、そして時には辛抱強く愚痴を聞く王子さま…

Da es meine Rose ist.

だってそれはぼくの薔薇だから♡
とやがて唯一無二の愛すべき存在になる…

愛は尊いなぁ…

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*フリー画像お借りしました、可愛い♡

ロマンティックな出来事もある♪1993年小惑星46610"B-612"星の王子さまにちなんで名付けられた…と言う事は架空の物語から生まれた惑星が実在する星になる。なんて素敵なエピソード♡

9月も良くない時も良い時も更に更に積んどく。

*皆さま、どうかご安全にお過ごしください
*読んでくださった方、いつもありがとうございます



*付記*
先の大戦を身を持って体験している作家でパイロットのサン=ペグジュペリが市丸利之介海軍少将
ルーズベルトに与ふる書』をもし読んだらどんな感想を持つのかな?何て夢の様な事を考える…