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そしてふたたびほんのおはなし…Also sprach Zarathustra

小さな頃から本が好きだった。
折り合いの良くないままひと言も残さず去って行った母。感謝している事があるとすれば、上手い具合に洗脳して読書好きにしてくれた事かな?
深夜まで小さなスタンドの明かりで持ち帰った仕事をしていた母。
早く寝て欲しくて本の読み聞かせをしてくれた。

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無性にニーチェ『ツァラトゥストラ』が読みたくなった。難解ながらも高校生と大学生の時に読んだ。本に関しては即行動!
部屋中探しても見つからないので購入した。
カフェで読み始めるとやはり大人になった今現在の方がサクサク読める、良かった♡
いやいやいや"……こう言った"ではなくて

"…かく語りき"

の方が断然いいなぁ、個人的な感想ですが…⤵︎

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*ラフマニノフピアノ協奏曲第二番を聴きながら

現在読んでいるところまでの大雑把な概要?

強烈な始まりの言葉。『神は死んだ』
ゾロアスター教の開祖の名前に由来するツァラトストラを通してニーチェの哲学を説くと言う物語形式。10年間山中に孤独に篭っていたツァラトストラが下山して"超人"を説くが、民衆は耳を貸さず…とこんな始まり。
キリスト教の絶対的価値観や真理はもはや死んだ。罪人として生まれて来た人間が来世で天国へ行ける様に現世で徳を積む…そんなキリスト教の死生観を痛烈に批判する。
時は19世紀後半、産業革命や市民革命が起こり新しい価値観や世界観が求められる時代背景。
1883年から1885年に書かれた"思想詩"とも呼ばれる壮大な物語。ツァラトストラ以外は固有名詞は出て来ずに聖人、隠者、綱渡り師等と記されているのが興味深い。

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*一番好きな空の光景

『わたしは諸君に超人を教える』とツァラトストラが民衆に語る『人間には克服せねばならない何かがある…』と。
"超人"とは身体的精神的に優れたスーパーマンの事ではなく"常に新しい価値観や真理を創造する存在"みたいなものか?
人生にあるのは自らの力を最大限発揮したいとする"力への意志"である…

今読み始めたばかりで"超人"のところ迄しか進んでいないが、めちゃめちゃ面白い、沼る!
翻訳本が複数の出版社から出されていて、どの翻訳者のものを選ぶかで微妙にニュアンスが違う。
敢えて一番古いとされる岩波文庫版を選んだ。
現代風に読み易くアレンジしたものもあるが堅苦しい表現や言い回しが案外好きで。
日本語版でもなかなか読み応えがあるがドイツ語で読めたらなぁ…はぁ〜っ、ため息が出る💧

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カフェで読書や勉強をしながら音楽を聴くが、
"ツァラトストラかく語りき"(R.シュトラウス)を聴きながらだと全然内容が入って来ない(笑)
モーツァルトも入って来ない、つい聴き入ってしまう。
ラフマニノフピアノ協奏曲第ニ番で漸く読書も音楽も両方楽しめる。

はぁ、本と曲の相性ってあるんだなぁ…笑。

ちなみにニーチェ先生はかのヴァグナーが好きだったよ、私も大好き♡

ところで部屋での読書は要注意!
かまってちゃんワンコがちょっとした隙にこんなイタズラをするから⤵︎

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*愛読書の"カラ兄"の表紙がぼろぼろ…涙💧

お散歩がてら、カフェのテラス席で好きな音楽を聴きながらワンコを膝に読書。
これが細やかな春の癒しの時間かな?だから

"お前って安上がりな?"

って笑われるけれどね…?

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*フリー画像お借りしました

*皆さま、どうかご安全にお過ごしください
*読んでくださった方、いつもありがとうございます