六日目 20220117
今日は聞かない。
一昨日サボっておいて何だけれどもこれは逃避ではなく、能動的不聴とも言うべき行為である。
補集合を通じて境界を見つめるのだ。
私はこの前に彼女に対して行った要求を自分で満たせたのかについて薄々考えていたが、自分にとってみてもただ向き合うことの何と難しいことかを実感する機会となった。
自分にとってサイケデリックっぽい文脈の理解度の低さが、雑なカテゴライズで逃げている部分を招いている。長々しくて仰々しいオルガンやギターのソロをちゃんと語る術を持っていないのが丸見えというか、人によっては「こいつ無理矢理書いてない?」と思ったことであろう。(80%くらい正解)
唯一、Moneyのソロは何か心地よいと思っているのだが、ふと、これは阿波おどりのアナロジーなのでは?と思った。
我々の最も身近と思われる三拍子のリズムである阿波おどりの高揚感のようなものが擬似的に呼び起こされているのかも。
一方で、モチーフ的なものとか、全体の構造への解像度は回数聴いていく毎に細かい方向へ向上していっているように思える。
明日からは歌詞やwikiなどの静的な情報を能動的に参照し始めて、その上でどう聞こえかたが変わっていくのかを検証してみたい。もしかしたらトンチンカンなことを六日間書き連ねていたのかもしれないし、意外といい線行っているのかもしれないし。
最後に自分の偽らざる思いを書けば、自分の嗜好にマッチしていない楽曲について聴くという行為は苦行であり、それをこなしているあの娘はそれなりに凄いのだろうと思うようになった。ただ、だからこそその聞き方、書き方には未だ疑念が残る。あの娘はこれまでに聴いたものでちゃんと感性の地層を涵養されているのか。
まだ読んでいないあの娘のこのアルバムの感想が少し楽しみになってきた
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