NAHAマラソンⅡ「捨てて、拾う」

当日はハーフ地点まで、頭の中の主語は「わたし」でした。「わたしはできる」「わたしは走り切る」とか。

でも練習でも未踏の30kmに近づくにつれて、自分の意思に反して足がまったく上がらなくなってきて、「どうしたものか」と。

とても悔しいけれど、自分に考えられる限りの準備をしてきたから、これが現時点での実力なのだと受け止めることができ、

「歩く」選択をしました。

想像していたかっこいい自分を捨てました。

そこで見えたものは沿道で応援してくれてる地元の方たちでした。きっと走るひとを応援しに来てくれていたのだと思います。

「ごめんなさい、わたし歩きます。でも精一杯挑戦しました。頑張って最後までたどり着きたいので、助けてください。」そう心の中で言って、思いきって身をゆだねました。

ハイタッチをかわし、水分をもらい、少し回復したらまた走り、エアーサロンパスをもらい、エネチャージをもらい、めちゃめちゃ美味しいみかんと黒糖を食べ、いっぱいいーーーっぱい力を貸してもらいました。

そうやって、ゴールしました。

本当に、ありがたかった。

42.195kmは、今のわたしの力だけじゃ全然及ばなかった。

見た目としてゴールしたのは私でも、心の中にはたくさんの人がいて、みんなにも見てほしいくらいだった笑


わたし、42.195kmのなかで、

ちっこい自分を捨てて、

でっかくてあったかいもの拾いました。


マラソンは、やさしくて奥が深いです。

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