VRChat完全攻略マニュアル その1(続かない)

 こんなツイートを見たので、

 こんなツイートをしたら割と沢山反響があってびっくりした、のでびっくりついでに、決して僕が「VRChat(以下VRC)は滅ぶべき」と思ってるわけではないということの証明のために、こうしてVRCの攻略マニュアルを残しておこうと思う。

0.インストール方法

ぐぐれ。

1.VRChatの世界へようこそ

なんやかんやそこそこのパソコンを手に入れて、なんやかんやSteamからVRCのインストールを終えたとしよう。そしたら、なんかよくわからんチュートリアルをやらされてお前はVRCの荒野へと放り出される。周りには外人が沢山いるし、その外人はよくわからん言語でゲヒヒヒと笑いながら話しかけてくる。気が狂ってやがる。そう、VRCとは狂気の世界なのである。普段生活してればいきなり外人が話しかけてくることはそうない、ましてやフレンドリーな外人が距離を詰めつつロボットのアバターで話しかけてくるなんて事態はまずないだろう。そういう意味では、VRCは、ありえない、おかしい世界だ。

ここでお前は実感する。VRCは荒野であると。

どこに行けばオアシスがあるんだ、そもそも本当にオアシスがあるのか?Twitterでみんなが言ってるファンタジー集会所ってどこだよ? えっちなアバターはどこにあるんだ?

周りは荒野である。誰も教えてくれない。

そして、お前は、自分という存在は価値のない存在であるということに気づく。お前が、仮にファンタジー集会所とか、電話ボックスとか、そういうところに辿り着いて、日本人の集まりになんとか加わることができたとしよう。それでも、お前は何も喋りだすことはできない。なんとなく、周りのわかるようなわからないような文脈の会話にヘラヘラと、曖昧な笑いを浮かべることしかできない。人生で散々経験してきた奴だ。中学校の教室、高校の文化祭、大学の新歓……もうやめよう。とにかく、「なんか凄くやべー世界」という評判を聞いて来たお前は、オアシスを求めて彷徨う迷子になる。(ここで多分Twitterのフォロワーとかに「VRChatはじめたでござるよw」って言うのが一番だと思うけどね)

2.与える側に回ろう

価値がないならどうすればいいか?価値を後付けで用意してしまおう。しかし、VRCは3Dのアバターだけの世界、ポッケから「お土産の博多通りもんです!」って言いながら金色のお菓子を叩きつけることは不可能。というわけで、コトバだ。声だ。自分の肉体の使える部分を全部使って、相手を喜ばせてしまおう。

2-1.挨拶をしろ

とりあえず、まず当たり前だけど話しかける相手が暇そうな人を選ぼう。自分に置き換えて考えてみたらわかるだろ?友達と喋ってる途中に横から知らんやつに話しかけられて、いい気分にはならない。幸い、ゴールデンタイムならなんか会話に入れなかったり、賑やかなのが苦手て壁の方にいる人とかがいる。その人に挨拶しよう。大丈夫、VRCにいる人はだいたいみんなお前と同じで寂しいか暇かのどっちかだからさ。さて、 仮にお前がデスクトップ勢だったとしても、なんかいい感じにマウスを降ってお辞儀っぽいのをしとこう。マナー大事。それでもって、はっきりした声で且つ笑顔で挨拶をする。笑顔にする必要があるかって?あるよ。ちょっと試しに今ちょっとだけスマホ(かマウスでもいいけど)置いて、無表情と笑顔でそれぞれ「こんにちは!」って言ってみ?なんかこう、オーラ的な奴が変わるでしょ? パソコンないしゴーグル越しと言ってもやはり笑顔は大事なのである。スマイル・ワールドだ。過去のトラウマで笑顔ができない奴は、とにかく唇の端を釣り上げて「こんにちは!」って10回言ってみればOK。過去に傷を負った暗殺者もこれでニコニコのマックの店員になれる。

2-2.会話の始め方

さて、挨拶が成功して向こうが「はい、こんにちはー」って返してくれたりくれなかったりする。くれないひとは寝てるか無言勢かのどっちかなんで即座に離れよう。で、くれた場合にお前は困ることになる。お前は、共通の話題のない友人・知人・フォロワー以外と話したことが無いからだ。じゃあどうするか?安心しろ、VRCに於いては最強の取っ掛かりがある。相手のアバターだ。これは現実の会話でも同じなんだけど、会話の取っ掛かりにするなら「相手が相手の趣味で選んだもの」を褒めると良い。肉体的な外見とか声じゃなくて、持ち物とか小物を褒めると良いってこと。とりわけ、VRCに於けるアバターはほぼ100%「その人が自分の趣味に合わせて買った、作ったもの」と思っていい。まずは「こんにちは、そのアバター(可愛い/かっこいい/すごい)ですね」を「アンタップ、アップキープ、セットランド」ぐらい体に馴染ませること。

2-3.会話の続け方・終わり方

褒めて、相手が反応してきたら、一旦テンションを下げて自分の内心の方に意識を向ける。ここでテンション高くアバターを褒めてもあんまり、喜ばれない。だから、返ってきた反応・声・動きをしっかり受け止めて、浮かんだことをまた言葉にして返す。勘違いしてほしくないのは「思いついたことをポンポン話す」とは違うという事。「会話のキャッチボール」という比喩の通り、ちゃんと受け止めて、投げ返す。それで、続くところまで会話してみる。一番やっちゃいけないのは、寂しさとか退屈さにあかせて、意味がない会話を続けてしまうこと。お互い、時間は有限で貴重なものだから、なるべく意味のある会話を目指す。目的は「与えること」である。忘れてはいけない。 二人の間に、冷たくて爽やかな風が吹いて「もういいかな」と思ったらちゃんとやめること。

3.終わりに

ここでお前は疑問に思う。「そもそもなんで、VRCをやろうと思ったのに知らん人を喜ばせないといけないのか?」と。そう思ったなら、それがお前のVRCの始まりである。自分の目的を、「この世界で何がやりたいのか」を自分の手で描いて歩き出す時なのである。僕は、仮にお前が「VRCやったけど全然エッチな女の子を会えなかった」と言い出しても、それがお前の本当に望んだことなら絶対に笑わない。だから、周りに流されずに、しっかりやっていけ。とかカッコつけ倒したところで今日は終わり。お疲れ様でした。

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