失業給付の落とし穴

よくインターネットで失業給付があるから大丈夫、と、申請方法については書かれていますが、失業給付の恐ろしさを書いているところはほぼ見当たらなかったので、この機会に私が書いてみようと思います。

まず「待機期間」という全く無職の状態でお金が入ってこない期間が2つあります。

失業給付の待機期間の1つ目は
事業所から離職票が送られてくるまでの待ち時間です

まず給付に必要な書類として「離職票の1、離職票の2」の3枚複写つづりの書類が2部あります。

離職票はまず会社が10日以内に
ハローワークで手続きをして会社に発行され、
そこから本人に郵送されることになりますが、
スムーズに手続きが行われない場合が多いです。

理由は
多忙により事業所の担当者が忘れている
また、音信不通でいきなり会社に来なくなってしまったなど、
退職時に円満ではない場合は事業所が手続きをしない場合も多いです。

必ず事業所に「離職票が欲しい」という旨を伝えて了承を得ないと
いつまでたっても離職票の処理を会社が行わず離職票が手元に
届かないので手続きができないということになります。

事業所がハローワークで手続きをし失業者に離職票を郵送するまで
最低でも10日から2週間ほどかかりますが、事業所の業務が圧迫している、失業者が多発していてハローワークの業務が圧迫しているなどの場合は手続きに時間がかかるので1ヵ月2ヶ月以上遅れる場合もあります。

また、最後の賃金が支払われた後に送られてくる場合もあります。
つまり失業して無職で無収入の状態が最初は最長2ヶ月続くことになります。


2つ目の待機期間は「給付制限期間」です

給付制限期間というのはもし会社に自分から退職届を提出してやめた場合、7割の人が
「自己都合」という扱いでの退職となり、
離職理由が自己都合となれば失業給付の申請手続きをして受給が開始されるまでに
給付制限期間が3ヶ月、と設定されると4ヶ月後からの支給、
2ヶ月と設定された場合は3ヶ月後からの支給というふうになります。

ほぼ7割の人がこの自己都合での退職をしている場合が多く、失業給付受給開始までに3〜4ヶ月かかる場合がほとんどです。

この期間に、失業給付があるからいいや、と貯金を全くしてこず、もらうまでの生活はどうすればいいのだ、と困り果てる人をかなりたくさん見てきました。
無職の期間が何ヶ月も続いているのに、国民健康保険や税金などの固定費や支払いはどんどんやってきます。
これで精神を病み、次の求職活動どころではなくなる人が大半です。

また焦って長時間のバイトをしてしまったばっかりに給付規約に引っかかり、
失業給付を返納しなければいけなくなったり、受給ができなくなってしまうという最悪なパターンに陥る人もかなりたくさんいます。

もう一つは、手続き前に仕事が決まればもらえない、
です。

もし失業給付の受給手続きをせずに、次の仕事が決まってしまった場合、週20時間以上の仕事が決定していれば失業給付をもらう事はできませんし、再就職手当という、お仕事が決まったときのお祝い金も、もちろんもらうことができません。

大抵の人はこれを知らずに在職中に新しい転職先を見つけて内定をもらい「失業給付と新しい会社の給料をもらえる、ラッキー」という安定ロードを行こうとしているのですが、それは不可能です。

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