2020年6月22日(月)〜26日(金)

月曜日。大阪での仕事の最初の山場。なんとか乗り切ることができ、お昼に先輩が「サンマルクカフェ」のサンドイッチとアイスコーヒーを奢ってくれた。サンマルクのサンドイッチはパサパサでとても不味くて、チョコクロワッサンにすればよかったなと思うも、氷たっぷりのアイス珈琲は蒸し暑い日に格別。岡崎京子の「夏の思い出」という短編の中の台詞、


アイスコーヒー発明したやつにノーベル賞やりたいねぇ

を思い出す。大阪ではアイスコーヒーのことを冷コー(冷やしコーヒー)と呼ぶと聞いたけど、使っている人はまだ見かけない。

昨夜観た『スイッチ』の興奮が冷めやらず、車内ではJUDY AND MARYのベスト盤が流れていた。坂元裕二ドラマにおけるジュディマリは「クラシック」「イロトリドリノセカイ」ときて、「LOVER SOUL」なわけで選曲が実に絶妙。これが「そばかす」や「くじら12号」では違うのだ。と思いつつも、映画『モテキ』の中でも麻生久美子がカラオケで「LOVER SOUL」を歌うシーンがあって、それは全然いいと思わなかったので、選曲どうこうという話ではないのかもしれない。『モテキ』のそれは「そばかす」や「くじら12号」を選ばない俺(大根)という感じなのだけど、『スイッチ』における「LOVER SOUL」はそういったセンス披露ではなく物語の血肉となっている。ちなみに完全な余談ですが、モーニング娘。OGの安倍なつみは「小さな頃から」がとても大切な曲らしいので、脳の容量に空きがあったら覚えておいてください。何の役にも立たないとは思いますが。

PUNPEEと秋元才加が結婚。めでたい。しかし、「お嫁においで」から5年も経っているというのは、わたし自身の現実として受け入れ難い。PUNPEEはもう板橋には住んでいないのだろうか。行きつけの映画館が一緒と聞いていたので、ここ数年は映画を観るたびにPUNPEEの姿を探していたのだけども。こんな場所にいるはずもないのに。秋元才加がフックを歌う『MODERN TIMES』収録の「Rain(Freestyle)」を聞いた。

このエントリーは熱量があって自分でも結構好き。

新しい部屋にも本棚が1つくらい欲しいなとAmazonで激安の本棚を注文したのだけど、アカウント設定を変えておらず、東京の自宅に発送してしまった。痛恨のミス。仕方ないので、もう1つ同じものを再注文した。明日締め切りの原稿があったので、机に向かって書き上げる。これは絶対に書きたいと思える依頼だったので嬉しかった。

火曜日。呆れるほど暑い日。この日は二度目の千里中央駅へ。似た雰囲気の建造物が整理されて並んでいて、高低差のある構造の建物ばかりでグーグルマップもうまく機能しないので、目的地に辿り着くまでに汗だくになってしまった。お昼は天下一品の千里小野原店へ。

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なんでも京都本店修行者が店長をしているとのことで、安心のこってりラーメンだった。とりわけ濃いわけではないのだけど、味のバランスが良い。天下一品のラーメンは一歩間違えると、ひどく気持ちの悪い味になってしまうので難しい。

舐達磨のインタビュー記事を読んだのでひさしぶりにアルバムを聞く。改めてむちゃくちゃ悪い人達というのはわかったのだけども、ああいった境遇の中で、どうやって優れた言語能力が身に着いていったのかが知りたい。2年前は熊谷あたりを営業で、よく車で走っていたな。この日のヤクルトスワローズは阪神タイガースに完封負け。青柳みたいなコントロールのいいピッチャーにヤクルト打線はひどく弱い。『脱竹TV』に紺野ぶるまがゲスト。配信終了と同時に寝る。

水曜日。この日はひさしぶりの在宅勤務。いや、こちらの家での在宅勤務ははじめてだ。早めに起床して、のんびりと喫茶店でモーニングを楽しむ。「Coffee北浜」でベーコン&レタスのサンドイッチ。

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モーニングメニューなのに手間暇がかかっていて感謝の念を抱くサンドウィッチ。珈琲を飲みながら始業時間まで本を読んで過ごした。佐藤正午『月の満ち欠け』(岩波的文庫)を読み終える。物語にのめり込むという読書をひさしぶりにした気がする。

いまこのあたしがやるべきことをやる。これはあたしただひとりの願いではなく、彼女たち、不幸だった死者の願いでもあるんだ。もしかしたら彼女たちにとどまらず、もっと遥かな昔から、数々の死者からバトンの受け渡しでつながっている宿題かもしれないんだ。

というくだりにひどく心を撃たれて、これは坂元裕二だ、と思った。佐藤正午は『鳩の撃退法』も素晴らしかったが、『スイッチ』で鳩の撃退ネタが登場したのは、坂元裕二から佐藤正午へのラブコールなのだろうか。

パソコンで1日中、DMと資料作り。素晴らしい出来とは口が裂けても言えないが、なんとか形にすることができて一安心。春先からパソコンスキルの乏しい自分にDM作成などできるのかずっと不安だったのだけど、いざ取り掛かってみればどうにかなるものだ。お昼に平日にしか営業していない「谷口カレー」を食べようと店の前まで行ってみると、臨時休業だった。「カシミール」は行列。どうにもカレーの口になっていたので4月以来の「北浜丁子」へ。夏野菜のキーマカレーを食べる。

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茄子がとても美味い。そして、食べ終わる頃には汗がダラダラと流れてくるスパイスの波動。ここは近隣のお店に比べると知名度は高くはないようだけど、とてもレベルが高いと思う。

ネットがなかなか開通しないので、Netflixが観られない。『愛の不時着』の禁断症状が出ている。観た人ならわかると思うけども、9話というものすごく続きが気になるところで止まっているのだ。あぁ、貝プルコギとキムチが食べたい。しかし、昼のカレーでお腹が空かないので夜ご飯は井村屋の「あずきバー」に。この日はヤクルトが快勝。トリュフォーの『ある映画の物語』(草思社文庫)を少し読み進め、とても気分が良く眠りにつけた。


25日木曜日。雨降り。仕事がやたら忙しい。昼ご飯も食べ損ねる。仕事で十三に行ったので、ロケ番組でたまに目にしていた商店街を少し歩いた。ボロボロのメイクでTシャツの首回りに盛大なシミをつけた女性が大声で笑いながら歩いていた。彼女の人生に何があったのか笑思うと胸が苦しくなる。明らかに気の触れた人間が当たり前のように歩いているというのは寛容なのか無関心なのか。

退社後、大学時代の友人から「北浜に住んでいるならぜひ」とオススメしてもらったお店「中華名彩 喜界島担々麵 香 北の浜部屋」へ。なんでも彼女のかつての同僚であり、元力士の方が開いたお店とのこと。店名もだけどもやや情報過多だ。LINEで送ってもらった情報を元に店を探すもどうにも見当たらないのでおかしいなと思って調べてみると、北浜の別の場所に移転していたようだ。繁盛しているようで13席だった小さい店舗から立派なお店に様変わりしていた。探し周り汗だくになっていたので、お店の名物である担々麵ではなく、冷やし豆乳担々麵を注文。

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さっぱり食べれるも濃厚な味わいで、めちゃ美味。備え付けの食べるラー油も良かった。これは通ってしまう。元力士の店主は見当たらなかった。まぁいたとしても、「あなたの元同僚は大学時代の友人なんですよ」という弱いエピソードで話しかけるほどの度量はわたしにはない。家に帰ると、ayU tokiOとSaToAのスプリット盤『MIRABELLE』が届いていてうれしくなる。ヤクルトスワローズは上田が躍動。入団当初はポスト青木と呼ばれるほどの期待の逸材だったが、いつの間にかバントや守備固めで出てくるという便利屋になってしまったものの、ヤクルトファンはみんな上田のことが好きだと思う。西浦の代打サヨナラスリーランに飛び跳ねる。2020年のベストゲームの一つに数えられることでしょう。眠くなるまでDMと資料の手直し。


金曜日。朝から運送会社から電話があり10時頃にソファーを届けるという。仕事中で無理なので時間帯の変更を依頼すると、それはできないとのこと。時間帯指定ができないとなると土日しか受け取れんないので明日か明後日でお願いすると、土日の配送で空きがあるのは2週間後だという。注文から2週間も待っているのにそれはないだろうと、ソファーの会社に電話するもどうすることもできないらしい。別料金を払ってもいいから別便を立てる、もしくは別の運送会社に依頼してもらえないかと仕事の合間を縫って電話で交渉するも、すべて応じてもらうことはできなかった。キャンセルは原則受け付けないが、どうしてもの場合は料金が発生するとのこと。がんじがらめである。「結局は何も対応してくれないってことですよね?」と、「お客様がそう受け取られる対応でしたら申し訳ありません」と返されて、さすがに苛立ちを隠せなくなってしまい、これ以上喋ると自分の悪い顔が覗かせる気がしたので、電話を切った。あと2週間、我慢するしかない。

お昼にドライブスルーつきの「ミスタードーナツ」に入店してみると、店内にメリーゴーランドがあった。

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なかなか年代物で雰囲気のあるメリーゴーランド。こいつはとてもいいぞ、とオールドファッションシナモンをアイスコーヒーで流し込んだ。

帰宅して野球中継。ジャイアンツ菅野の攻略、燕のエース石川の好投という最高の展開をリリーフ陣がぶち壊す。1日のストレス許容範囲を超えてしまい、ロロのリモート演劇や野木亜希子の新作ドラマも観る気力が沸かず。

ぼる塾のYouTubeチャンネルの日光旅を観て、気持ちを落ち着かせてから寝た。とにかくクタクタに疲れていて、それはおう泥のように眠った。ときに、泥のように眠るってどういう語源があるのだろう。

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