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【英語歌詞考察】#1: One for your loving, and two for the show

音楽が好きで、英語の勉強をちょっと頑張ってきたわたし。
そんな自分ならではのnoteが書けないかなぁ、とぼんやり考えていたらアイディアを思いついたので、不定期連載を始めてみようと思います。
題して、英語歌詞考察

Purpose / 目的

英語の歌詞ってカッコいいけど、実際どういう意味なんだろう…って思うこと、ありませんか?(わたしは結構ある!)
そもそもわからない単語だったり、単語は知ってても微妙なニュアンスとか、細かい部分までちゃんと理解しようとすると、結構難しい。
英語を人よりちょびっとかじってきた身として、素敵な英語の歌詞を解説することで、その曲を好きな人にその歌詞のもつ意味とか魅力がよりわかりやすく伝われば、と願って始めます。

今日の一曲:
「The Show」Travis Japan

ジャニーズJr. であるTravis Japanのオリジナル曲。
メンバーのソロパートも多く、振り付けやフォーメーションの変化など、Travis Japanのカッコよさを存分に楽しめるこの曲。
基本的に歌詞は日本語で、ところどころ英語のフレーズが入ってきます。
今日取り上げたいのは、Cメロ?Dメロになるのかな? 曲の後半で出てくるこのフレーズです。

今日のフレーズ:
One for your loving, and two for the show

One for your loving, and two for the show

「The Show」Travis Japan

まず、One for ~, and two for ~ という表現。
これはイメージしやすいのではと思います。「第一に〜のため、そして二番目には〜のため」という意味です。

続いて、your lovingです。ここが今日特に語りたいポイント!
そのままで「あなたの愛」と読めてしまいそうなのですが、細かく解説すると、実はそうではないのです。
lovingを辞書で引くと、「愛」という名詞ではなく、「愛情のこもった」という意味の形容詞が出てきます(ちなみに、「あなたの愛」は英語ではyour loveになります)。

では、このyour lovingが文法的にどういう構造になっているのかを説明します!

上で説明したように、lovingは本来形容詞。でも、英語には「yourの後ろには名詞しか置けない」という決まりがあるので、ここでのlovingは名詞でないとおかしいのです。

こういうときにどう考えるか。
キーワードは「動名詞」。

例文① I like playing the piano.
「わたしはピアノを弾くことがすきです」

動詞をingの形にすることで、「〜すること」という名詞の形にすることができるのです。
なので、ここでのlovingは、形容詞ではなく、loveという動詞がingの形になって、名詞として使われていると考えることができます。

そして、もう一つのポイント。
動名詞の前にyourやmyを入れることで、その動作の主体を表すことができるのです。

例文② Do you mind my opening the window?
私が窓を開けたらあなたは嫌ですか?(→窓を開けてもいいですか?)」

文の主語はyouだけど、窓を開けようとしているのは私なので、openingの前にmyを入れて「私が開ける」という意味にすることができます。
(ちなみに、上の例文でmyがなければ「窓を開けるのは嫌ですか?(→窓を開けてもらえませんか?)」という意味になります。)

よって、ここでのyour lovingは、正確には「あなたが愛しているということ」という意味になります。

冒頭で書いた「あなたの愛」という日本語よりも、もう少し深いニュアンスが感じられます。「愛」という心の中にあるものじゃなくて、「愛する」という、思いの矢印を向けていることを指しているような感じかなぁ。

この先はわたし自身の解釈をかなり含むのですが、one for your lovingは「第一に、あなたが(僕たちを)愛してくれているのに応えるため(に、僕たちは歌って踊っているよ)」という意味なのかな、と思います。
周りへの感謝と愛をいつも最大級に示してくれる、Travis Japanにぴったりの歌詞だなぁと思います。

余談①:元ネタ?

このフレーズを調べていると、元ネタはこれなのかも?というフレーズに出会いました。

Well it's one for the money Two for the show

「Blue Suede Shoes」Elvis Presley

なんと、エルヴィスプレスリーの曲の歌詞でした。もともとは、子どもの数え歌?みたいなフレーズだったみたいだけど、それがこの曲で広まって、今ではヒップホッパーたちも使う表現みたいです。
「The Show」の歌詞がこれをモチーフにしてるんだとしたら、moneyという2音節の言葉と置き換えるのにloveではなく同じ2音節のlovingを使った、とも考えられるなぁ。

余談②:このnoteを書こうと思ったきっかけ

Twitterで最近盛り上がっている、ジャニーズ楽曲大賞2021。
今回取り上げた「The Show」を選んでいる人が寄せたコメントを見ていて、もしかしてこの英語の部分の歌詞の意味を「あなた(ファン)への愛」だと読んでいる人がいるのかも…? と思ったのがきっかけでした。
それだと歌詞の意味が変わってしまうし、なんとかして伝えたいなぁ…というもどかしさから、あ、noteで自分なりの解釈を伝える記事を書けばいいじゃん! と思ったのでした。

おわりに

歌詞を考察するってなんだか不粋かなぁ…とか、わたしの中途半端な知識で間違ったことを言ってしまったら嫌だなぁ…とか、不遜で偉そうな感じに見えないかなぁ…とか、いろいろ不安に思うところはあるのだけれど、思い立ったが吉日。何はともあれ公開してみようと思います。

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