『今』が『思い出』に変わった時




『○○(コンテンツ名)追い始めた頃はキャラクターの方が年上だったのに、いつの間にか抜かしちゃったし成人しちゃった…』なんてのはよくある話しすぎて今更わざわざそんな話をする必要もないとは思います。それくらいありふれてるし、長く続くコンテンツで作中年数が経過しないものも世の中沢山あります(場合によっては一気に数年から10年くらい経過するものもありますけどそれは一旦置いておいて)。

 そんな中で今回書きたかったのは、『BanG Dream!』(特にガルパ)の話です。このコンテンツにおいては主要キャラ(Poppin’Partyの皆さん)は当初は高校1年でしたが、コンテンツ開始から9年が経過(ガルパだけで言うと7年)した今では高校三年生になり、あとから登場したRoseliaやPastel*Palette等の一部のキャラクターは高校を卒業して大学生になりました。進級だけならまだしも、コンテンツが生きてるうちに進学まで描いて、当然その先の物語も続くのって中々珍しいなって思いました。まあここから更に作中年数が1年経過するのはまだまだ先になる…というか、あと1年経過してしまうと戸山香澄達が高校を卒業してしまうので、もしかしたらこれ以上は経過しないかもしれません。一応、香澄達の進路の話は出てはいますけども。

 仮に、あと1年経過するとしたらそれはもしかしたら『ガルパやBanG Dream!というコンテンツそのものがかつてないほど大きく変化する時』かもしれません。この『大きな変化』はMorfonicaとかRAS、さらにまいごが追加されるとか、作中年数が1年経過するとか、ゲームが大きくアプデされるとか、そういうレベルの話ではなく(ゆめみた追加とかもまた違くて)、『香澄達Poppin’Partyから始まって紡がれてきた物語に一区切りつける時』かなって勝手に思ったりしています。ここから先は憶測妄想推測など盛り盛りなのでご注意。


キラキラドキドキの物語


 そもそもBanG Dream!自体は『香澄が高校に入学してみつけたキラキラドキドキ(バンド)を仲間と追い続ける』みたいな話が大元にあるわけです。そこから色々広がって、Roseliaがメインの映画があったり、新たなバンドが迷いながらも前に進むストーリーがあったりと繋がっています。別にこの物語に終わりとか終着点があるとは思いませんけど、やっぱり香澄が高校を卒業してしまったら一区切りなのかも…と思ってしまいます(あくまでアニメやゲームのストーリーとして)。そしてここで記事のタイトルにも繋がるんですけども、下の歌詞を見てください。

いつか 思い出に変わったとき
この歌を聴いたなら
どんなことを感じるかな?

引用元:Poppin’Party  『キズナミュージック』


いつか 思い出に変わったとき

この言葉からの一連の歌詞の解釈は色々あると思いますし、実際どういうつもりで書かれた歌詞なのかは分かりません。個人的な解釈としては『高校を卒業して、更には大学も卒業して社会人とかになった時に高校時代のキラキラドキドキを振り返る』って意味で捉えてます。アニメやゲームに対して現実的な考えを持ち出すのはナンセンス、と思われる可能性もありますけど、僕としてはいつかみんな大人になって、学生の頃みたいにいつもみんなで集まってバンドなんて中々できないし、明確に『辞める』とは言ってなくても自然とそういう風になってしまって……となるのかな……とか妄想したりすることもあります。ここで重要なのが、『Poppin’Partyというバンドの成り立ちと存在』です。例えば他のバンドと比較した時、『メジャーデビューを果たしたRoselia』や『そもそも最初からプロアイドルのPastel*Palette』は言うまでもなく学校を卒業したとかは関係ないですし(もっと歳とった時は解散とか引退はあるかもしれませんけどそこまではさすがに考慮しません)、RASも世間的にはこのふたつに近い存在なので学校卒業を考慮する必要は多分無いと思います。それ以外のプロではない、目指してる訳では無いバンドも

『ずっと昔からの幼なじみ(ただ最近のストーリーが少し不穏)』
『そもそもなんか概念が違うので比較できない』『一生やる
『最速でメジャーデビューを目指す』

などなので、『いつか思い出に変わるとき』の話はまだ考えなくていいのかなーーとか思います。Morfonicaだけはちょっとなんとも言えないかもですけど…。


Poppin’Partyの『いつかの未来』


 じゃあ香澄達は?
 Poppin’Partyの5人は『同じ星の元に集った運命の仲間』とか言われることもあるとおり、高校に入ってから香澄をきっかけに繋がった仲間たちです。プロを視野に入れる訳でもないし、一生なんて言ってる訳でもないし、世界を笑顔にする訳でもないです。要はめちゃくちゃ普通なんです。そんな彼女達だからこそ、『思い出に変わったとき』の想像がしやすく、不思議な気持ちになったりします。例えば

「なんかこうやって集まるのも久しぶりだよね〜」
 いつもの……と言うには少し時間が開きすぎた……有咲の家の蔵であつまり、沙綾が不意にそんな言葉を漏らす。
「ね! やっぱりこの5人でいると安心するよ〜!!!」
「そんなデカイ声出さなくても聞こえるっての…」
 久しぶり、と言う割にはまるでブランクを感じない香澄と有咲のやり取りを見てたえとりみも笑いながら言う。
「そうだね〜……みんな忙しいもんね…」
「おっちゃんもみんなに会えて喜んでる」
「長生きだね〜」
 そんなことをダラダラと話しながら、沙綾が持ってきていた山吹ベーカリーのパンを食べ、各々が近況を語り、話に一区切り着いたところで香澄が口を開く。
「LINEとか電話では沢山話してても、やっぱり会わないとわかんないことがたくさんあるよね〜! 有咲、背伸びた?」
「もう伸びねえよ! …バカにしてんのか?」
「えへへ〜、でもみんなちゃんと元気そうで安心したよ」
「あ、みんなと言えば……」
 不意に、沙綾がなにかの動画を再生し、5人に見えるようテーブルに置く。そこに映っているのは
「Roseliaだ。かっこいい」
「これこの前のライブの時の…?」
「そうそう、冒頭だけ映像が公開されてたんだ〜」
 プロとしてメジャーデビューを果たし、それ以降その勢いは落ちることなく、まさに『頂点』へと向かって羽撃くその姿は香澄達も度々目にしていた。いまや街を歩けば彼女達の写真や映像を目にすることの方が多いくらいだ。
「あれ、この次に出てる関連動画って…」
「パスパレ?」
「あ〜……そういやこの前出てたバラエティがめちゃくちゃ視聴率良かったんだっけ」
 アイドル、そしてバンドとしてはもちろん、いまや少し『ベテラン』を醸し出すようになってきたパスパレは以前に増してさらにドラマやバラエティにもよく出るようになってきている。
「『丸山彩の噛みシーンまとめ』……こんなのもある」
 昔を懐かしみ、そして今なおキラキラし続ける仲間たちを感じ、少し寂しそうな顔をしりみが口を開く。
「いつかまた高校生の時みたいに全員で集まってライブとかできたらいいね…」
 その言葉を聞き、ほかの4人、そしてりみ本人も黙ってしまう。みんなが集まることが大変なのはもちろん、自分たち『Poppin’Party』も、各々の事情や理由が重なり、長いことしっかりとした演奏やバンドをやれていないからだ。
「そう考えるとさ……燈ちゃんが言ってた『一生』って……すごかったんだねー」
「うんうん! 今でも覚えてるもん! びっくりした! まあ…燈ちゃんから初めてそれ聞いた時はよくわかんなかったけど……あはは〜」
「そうだよな…」
 激しく首を上下させて頷く香澄を横目に、有咲もしみじみとしながらつづける。
「今になって、その言葉が自分たちにも刺さってくるなんてな……」
「じゃ、いまからやろ。今から、一生」
「おたえちゃん……?」
 相変わらず、冗談なのか本気なのか分からない喋り方をするたえに、4人とも一瞬固まるが、またすぐに笑顔になり動き出す。
「やる! やりたいやりたいやりたい!!! はやくランダムスター弾きたい!!! キラキラ欠乏症になっちゃうよ!!!」
「うるせぇってば! ま、まぁ……お前らがやるって言うなら……」
「いつかまた、お姉ちゃん達に聴いて欲しいな……!」
「え!? 今から!? ちょ、ちょっと待って! 一旦家かえって準備とか」
 そんな沙綾の声を直ぐに掻き消される程の賑やかな声と、懐かしくも耳馴染みのある楽器の音が蔵に響き出す。

引用元:僕の脳内の妄想

とか、どうですか。ダメですか? 

 まあ上記の妄想駄文については詳細(みんなの年齢は? 沙綾以外は今どこに住んでるの? 他の人と連絡とったり会ったりは? Afterglowは解散しちゃったの? AveMujicaはどうなった?)については何も考えてないのでガバなんですけども、現実的なラインだと割とこういうのってありそうかなーーとか思ってたりします。各々、時間があれば楽器を触ったりはしてたり、数人で会うことはあったり、5人でグループ通話したりすることはあったも、楽器ができる場所で、時間に余裕があって、5人全員が集まる……はやっぱりなかなか出来ないんじゃないかなって。個人的にはこういう人間の繋がりが、繋げてたもの(ここで言うとバンド)がなくなりかけても人間の繋がりは強固に残ってくれると嬉しいんです。でもやっぱりまたやりたいよね、の気持ちは5人みんなあるので、タイミングが合えばこうなるよね、っていう。

この記事の続きはそのうちかきます

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