スマホ料金値下げ、いつから?

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総務省から携帯料金を下げるようにキャリアに要請

2020年12月9日に総務省は「携帯電話料金の低廉化に向けた二大臣会合」を実施しました。
今や国民にとって必須となりつつある「携帯電話」について料金を低く抑えること、環境整備を図ることを目的に行われた会合です。
その他、この会合で主に検討された事項は、キャリア間の乗り換えや料金プラン変更がスムーズに行われるように促進することも盛り込まれています。
まとめると「安く、簡単に、わかりやすく」携帯電話を使えるように改善していくということです。
総務省、つまりお国の主導なので低額化に期待が出来そうですが、では、いつから料金の値下げは実施されるのでしょうか?


値下げは2021年3月ドコモから

ドコモでは2021年3月から新料金プラン「ahamo」が始まります。
「国内通話が5分間何度でも無料」、「4G5G対応ネットワーク」、「データ通信量20GB」、「料金2,980円(税抜き)」だけのとてもわかりやすいプランです。
2,980円は格安スマホ料金の設定かと思うような料金で「ドコモオンラインショップからのみ申し込みを受け付け」しています。
ショップでは契約できません。
スマホ料金設定はとても複雑でわかりにくいのが難点ですが、それを複雑にしているのは、他の利用条件で変わってくる割引があるからです。
例えば家族で複数人使う割引、ガラケーからスマホへ変更した割引、電気を契約する割引、インターネット契約に伴う割引などです。
さらに通話料金、通信量の選択でも大きく料金は変わります。
オンラインショップで機種変更すると安くなるのはわかっているけど、料金プランの選択が解らなくてショップへ行く人がまだ多いのは、この複雑な料金設定が原因でしょう。
「ahamo」の料金プランは若年層を対象にしたプランと言われていますが、料金形態がわかりやすいのでシニア層にも人気が出そうです。

アハモに変更した場合今使ている機種などはどうなるのかという方はこちらのサイトがわかりやすくまとめています。

ドコモのahamo(アハモ)の機種変更・対応機種・端末 iPhone・iPad対応

ドコモ以外のキャリアの値下げはいつから?

ドコモが安い新料金プランを3月に打ち出したら、必然的に他のキャリアも追従することになりますが、準備期間を考えるとau、ソフトバンクからの低価格新料金プランの発売はドコモより数か月遅れることとなりそうです。

実はドコモの「ahamo」発表と同じ時期にauから新料金プランの発表がありました。
「ahamo」に対して発表されたプランではありませんが、時期が一緒だったためahamoと比較されて、高い、わかりづらいなどの理由で「さよならau」「au解約」などがTwitterのトレンド入りするほどでした。
auの新プランは5G使い放題、Amazonプライム付き、最大の割引が行われると6カ月間は3,760円で使えます。しかし家族割プラス、スマホ応援割III、5Gスタート割などの適用が無いと安くならず、安くなるのは半年間だけで、割引が無いと9,350円~支払いが発生します。
家族のいない人は?Amazon使わない人は?そもそも5G使えない地域に住んでる!などの理由で消費者目線のプランとは言えず、料金体系のわかりやすい「ahamo」とは比較にならないのでauユーザーの落胆した気持ちがSNSに溢れたんですね。
KDDIの副社長さんは「ahamoや他社の料金プランに対抗できる新プランを発表したい」とコメントしているので期待して待ちたいですね。


値下げは簡単ではない

2021年春からドコモの「ahamo」が始まって他のキャリアからも格安プランの発表が予想されますが、実は値下げは簡単ではありません。


その理由として2020年3月から始まった5G(第5世代移動通信システム)に対応するために巨額の設備投資をしているからです。


各キャリアは2024年までに設備投資費用としてドコモが約7,950億円、au4,667億円、ソフトバンク2,061億円を投資すると表明しています。
この設備投資は国がデジタル通信に力を入れているからこそ行われるもので、要するに国から「設備投資して5Gを使える地域を増やしなさい」「それでも携帯料金は値下げしなさい」と両極端な話を突き付けられているわけです。
今までが儲けすぎだという声もありますが、通信業界というのは日進月歩で変わっていき、新しいものが出れば追従して開発費、広告費、人件費も必要になり、いきなり値下げしなさいと言われても簡単ではないのです。


値下げ幅はドコモ以外のキャリアは2割程度に収まる?

ドコモは「ahamo」という料金プランを明確に打ち出しましたが、他のキャリアが同じような価格帯のプランを打ち出せるかは疑問です。
ドコモがなぜ「ahamo」を発表できたのか、それは2020年9月29日にNTTがドコモを完全に子会社化したことが要因です。
NTTは国が大多数の株券を握っているため、値下げに対して国から強い姿勢で迫られた可能性があります。
しかし、単純に考えてもドコモをNTTの完全子会社にすることで経営や財務の基盤が安定することが見込めるため、思いきった安い料金プランの発表に踏み切れたということではないでしょうか。

まず契約者数の多いドコモが安いプランを提供していくことでauやソフトバンクも追従しやすくなりますが、経営状態や資本の余力などを考えるとドコモの「ahamo」までのプランは難しいかもしれません。



現状の2割程度に収まるのではと予想されていますが、ドコモに顧客が流れては大変なのでauもソフトバンクもアイデアを出してくるでしょう。


まずは5Gに対応しつつ今より安い価格で携帯、スマホを使えるようになったら国内のデジタル面でのサービスも充実することでしょう。
これは産業や文化の発展の面でも楽しみなことですね。

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