【メギド72】影響力の大きなキャラストの話(※個人の意見です)

 あけましておめでとうございます。もう松が取れそうですが。
 新年からトバしまくったハイクオリティ・シナリオを喰らってこの話をするの気が引けるんですが、書いていたのでします。

前置き(長い)

 メギド72に限らず、いわゆる基本無料の「ガチャゲー」のユニットは、ゲームデータのほかにストーリー要素が付与されることが普通です。
 要するにキャラクターストーリー(キャラスト)の話ですが、メギド72はキャラストを読むのに(それ以外に使い道がないとはいえ)アイテムを消費します。その割にゲーム的な見返りがほとんどなく、ストーリーをしゃぶりつくしたいタイプでなければ「全く読んでいない」「推しキャラのしか読んでない」ということもあるのではないでしょうか。
 そこで、オススメのキャラストを挙げて行こう! …という予定だったのですが、類似の記事が結構ある上に思っていたより思っていたより作業量が多く終わりそうにないので、今回は独断によるメギド72という作品への影響が強いキャラストについてを書きます。

 というかアリトンのキャラストーリーについて話します。

 この時点で「あ、アレね」と思った方もいらっしゃるかと思います。
 よくわからない、アリトン召喚済みだけどキャラストを読んでいないモンモンには記憶のかけら12個…いや、2個くらいでいいので使って読んでみるとその影響の大きさがわかります。
 持っていないけど気になるorめんどいという方は…ネタバレですがあらすじを記載しました。

あらすじ
 かつて暗殺者ギルドの凄腕暗殺者であったアリトン。
 あるとき、彼は辺境の領主シアエガの暗殺を依頼される。使用人として潜りこんだアリトンだったが、次第に「使用人」こそが自分のやりがいであると自覚し、ついには主のために同じギルドの暗殺者を返り討ちにしてしまうまでになる。
 高齢であったシアエガはほどなく亡くなり、新たな領主イゴールナクが立った。イゴールナクは実はアリトンに暗殺を依頼した本人だったが、アリトンが忠誠を誓うなら裏切りを不問にするといい、忠誠の証拠として罪なき少女の殺害を命じた。
 イゴールナクは己が仕えるべき主ではないと判断したアリトンは、彼を殺害。少女を逃がし、己は領主殺しとして名乗り出て、追放メギドとなったのだった。

 はい。
 このあらすじの内容、全部メギドラルの話なんですね。

 ストーリーライン自体は悪くない(ベタベタだろうと一人称が「俺」時代のアリトンとかメッチャおいしい)んですが、世界観が変すぎてカオス。アリトンというキャラを象徴するようです(個人の意見)。シナリオ中でモブが「私たちメギドは〜」とか「メギドラルでは力がすべて…」とか妙に主張してくるのでヴァイガルドなのを読み違えたかな? という現実逃避も許されません。
 あたまパーンなるやろがい。

 ちなみにフリアエのキャラストで語られるドラルも同じ世界っぽくてヤバいんですが、総合的に情報量の多いアリトンが勝りました。
 こういうの好きな人にはマジでオススメ、フリアエのキャラスト。

 なんでこんな滅茶苦茶なシナリオになっているのか、推測はできます。
 アリトン(と、フリアエ)実装は、メインクエストは4章実装済み、5章配信直前。おそらく制作内部では5章自体の方向性は決まって、6章以降の長期展望を考え始めたころ(たぶん)。
 高品質シナリオを読ませるゲームとして、6章への下ごしらえにメギドラル側の事情も掘り下げていく必要があるな! という意識はあったもののそんな急にはついていけなかった…そういう感じでしょう。多人数が関わる連載作品にはありがちの混乱です。

 メギドはイベストは容赦なく書き換えるものの、キャラストの改稿は基本していません。ガチャキャラ=顧客へ販売した商品が絡むためでしょうか?
 アリトン以外にも世界観上おかしな設定だったり、変なことを言ったりやったりするキャラストの持ち主はちょいちょい存在し(極端な例がフォルネウス、些細な例だと「墓守」のビフロンスなど)、かくして現在に至るまでそれらのキャラストと整合性が取れるような設定の補足解説、掘り下げ、後付けetc…(※)が行われ続けております。
(※)これらの区別はプレイヤーにはつかないので、これは後付けだ! などと限定せずにただ「なるほどそれなら話が通じるな!」と受け取るスタイルをとっています

 …逆に言えば、初期のヘンテコでまだ話がつながらない部分、今後の伏線になる可能性があるのでは?

 と、言うわけで、捨て置けない部分がいっぱいあるアリトンキャラストから、現在までにどういう風に整合性がついてるか、そして未だ整合性がついていない部分はどこかをもちゃもちゃ語ります! 本題までが長いな!

整合性が付きそうなところ

全体的に:
 
あまりにもヴァイガルド然とした文化なので、拒絶区画(レジェ・クシオ)と思われます。また「領地」ではそういった生活を住人メギドが自然に受け入れて、ヴァイガルドにあこがれているメギドなどもいることから、大半が新世代の弱いメギドたちと考えられます。キャラスト中でも弱いメギドだということは語られています。
 領主=軍団長、領民・使用人=軍団員と思えば、「変な軍団」で成立します。軍団長の名前を独自名称でよぶ軍団は、「罵美優蛇(総長)」「カジノ(親)」「秘密の古戦場(旅団長)」などがありますし。子供(バナルマ)もいるので、子育て旅団のような育成機関に出さずバナルマから軍団員を育てる、ハック軍団式の軍団という扱いでしょうか?
 この領地(軍団?)が現在も残っているのなら、弱いメギドたちが弱いままで生きていける場所としてはある種、丸ごとソロモンの味方にできそうでもあります。…残ってるかなあ。残ってるといいなあ。

暗殺ギルド:
 アザゼルの件から暗殺集団が存在し、需要もあることがわかっているので存在自体に妙なところはありません。隙間産業軍団。

貴族:
 貴族についてはちょうどタイミングよくイベントで解説がありました。「議会そのものを『管理運営』する特権階級」「今ではほとんどレジェ・クシオに集まっている『戦争を免責された』貴き議席メギド」ということから、ざっくり統一議会が国会で、貴族が内閣のようなもの…という認識でよさそうです。三権分立の概念とかはなさそうですが。
 ダゴンは軍団を保持していたため、戦争を免責されてはいても軍団を解散する必要はなさそうですし、貴族は拒絶区画に集まっているという設定も推定と一致、すっきり話が通ります。

シアエガ本人:
 戦争ばかりでなく誰もが幸せに暮らせるのが良いよね…という、マグナ・レギオ所属メギドとしてはたいへんロックな思想の持ち主。寿命で死ぬ点や、ヴァイガルド模倣の完成度の高さからして、ヘタするとビルドバロックを知る大メギドだったのかもしれません。重要キャラでは?
 よくマグナ・レギオから粛清されなかったなと思うんですが、前述の「貴族」かつ、もともと領地はイゴールナクから力で奪った=戦争に勝ったと思われることからマグナ・レギオから見ても筋は通っており、表立って手出ししづらかったのでしょう。やはり暴力はすべてを解決する。
 シアエガが死んですぐイゴールナクが次の「領主」として派遣されてきますが、これはウェパルが消えた後の罵美優蛇に、マグナ・レギオからウィチセが派遣されてきたのと同じパターンと思えばよさそうです。

双子の暗殺者:
 あらすじでは省略していますが、アリトンが戦ったギルドの暗殺者には双子という設定がありました。
 メギドの双子についてはべバル&アバラム実装時のイベント「さらば哀しき獣たち」で丁寧に解説されています。身も蓋もなく言えば「近くで同時に発生した仲良しのメギドが勝手に自称している」ということ。
 というか、べバル&アバラムが双子を自称するようになった切っ掛けのメギド(チリアットが語った「双子」)がアリトンキャラストに登場する双子の暗殺者と思われます。運営、アリトンのキャラストをちゃんと拾う気だ…! と私が確信した瞬間です。

よくわからないところ

辺境:
 拒絶区画というのに矛盾する気がする「辺境」という謎単語。
 現実の中世の「辺境」とは国境付近=異民族との最前線基地という意味ですが、メギド72(作品)では単に「めっちゃ田舎」という意味でよさそうです。となると辺境の村とは
・拒絶区画そのものをさした俗称(口が悪い説)
・拒絶区画の端の方(拒絶区画が意外と広い説)
・マグナ・レギオ支配領域の端にある拒絶区画(拒絶区画は複数あるよ説)
 …あたりでしょうか?

税:
 イゴールナクの悪政の一つとして「重税を課した」みたいな表現あり。
 軍団はフォトンをマグナ・レギオに献上しないといけないという設定はあったはずなので、「税」の概念自体は問題ないんですが、戦うのが苦手っぽいメギドたちがなにを税としたのかが不明。戦争にも兵糧は必要なので農耕…の代わりにフォトン採掘とかしてるのかな…?
 意外とメギドラルで戦争状態にない時の木っ端メギドが何してるのか、よくわからないですね。メギド72、なんだかんだでエリート多いので…。

代々土地を治めてきた一族:
 イゴールナクが本来は自分の領地だぞと主張するときの発言。なんもわからん
 現状の要素で推測するなら、力なきメギドを集めて拒絶区画内で何かをする軍団があり、軍団内で代々軍団長を選んで交代していた(要するに罵美優蛇タイプの軍団だった)所を、シアエガが戦争で勝って軍団長を追い出して軍団をぶん取った、ということか…?

同種のメギド:
 アリトンが殺害するよう命じられた少女は、「シアエガと同種のメギド」とのこと。
 これがアリトンキャラストにおける最大の謎です。
 最新のイベント「メギドラル悲劇の騎士」において、「貴族」が何たるかが説明され、シアエガについて整合性のとれる部分が増えたにも関わらず、イベントでは「メギドは1人1種」と念押しされました
 ここに今後の鍵があるのか、イゴールナクの妄想という結論になるのかはわかりませんが、覚えておいても損はないかもしれません。

おわりに

 というわけで、初期の設定が今ほど固まりきっていない時期の大らかなシナリオも、見方によってはなかなか楽しめるよという記事でした。
 そんなにヒマじゃないと言われたら「マジでそうですね」としか返せないんですけども、結構面白いかと思います。
 次は「普通に読みごたえがあるよ!」というキャラストの話をしたいなと思っています。

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