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【DeFi】 変動損失を理解し防御力をUPする

こんばんは、イケハヤ仮想通貨ラボ(ICL)で日夜勉強しているhiisunです。

インパーマネントロス、変動損失について調べると、おそらくこの記事がトップに挙がると思います。

この記事は多くの人に読まれていると思いますが、私はこの記事を読んだ時よくわかりませんでした。そして自分の理解のためにこの記事を書きました。


1.私は、出金時になぜその数量になるのか、がわからなかった

まずはバイナンスの記事から一部引用します。

アリスは1ETHと100DAIを流動性プールに入金したとします。この特定の自動マーケットメイカー(AMM)では、入金されたトークンペアは等価である必要があります。つまり、入金時には1ETHの価格は100DAIということです。これは、アリスはドル建てだと200ドルを入金したということになります。
(中略)
その後、ETHの価格が上昇して、400DAIになったとしましょう。
(中略)
その結果、彼女は0.5ETHと200DAI、つまり合計で400ドルを引き出せます。

何がわからなかったのかといいますと、最後の文章の太字の部分です。
流動性提供のルールを知らなかったために、ここがわからなかったのです。

私の記事でご紹介したのは、

トークンA、BでLP構成し、その後それぞれα倍、β倍に価格変動したら、

・LP価値は√(α×β)倍になる

・Aの枚数は初めの √(β÷α) 倍に、Bの枚数は √(α÷β) 倍になる

でした。上の引用文の部分を、上の式に従って計算し言い換えてみます。

初め1ETH+100DAI(初めのLP価値は200DAI)で流動性供給。

後に1ETH=400DAIとETHが4倍に値上がりします。

DAIはステーブルコインなので1ドルのままだから

LP価値は √4=2倍 すなわち 200DAI×2=400DAIになります。

その時にLPを解体すると、ETH 200DAI分+200DAIになります。

ETHは値上がりしてますので、
200DAI分のETH=0.5ETHで

LP解体時は 0.5ETH+200DAI になります。(枚数は1/2倍、2倍に変動)

要は、流動性提供の際に決まりがあって、それに従って式に表すと、√(ルート、平方根)とか出てややこしいのですが、変動損失とはそういうものなのです。

では理論を知っていても、どう活用するのか。

一つのケースを挙げます。とても重要なことです。


2.変動損失、LP価値変動を知らないと命取りになる

ボブは新興プロジェクトAに参加し、BNBと新興トークンAでLPを組んでファーミングしたとします。

後にプロジェクトがしぼんでしまい、Aトークンは無価値になりました。

LPは取り出せてウォレットに残っています。

では、LPを解体すれば、ボブのウォレットにBNBは戻って来るでしょうか?

考えてみてください。


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いいえ、ボブはBNBを失いました。

トークンAが無価値になったら、LP全体が無価値となります。そして、ペアにしていたトークン(ここではBNB)もゼロ枚になってしまうのです!!ここが超重要です!!

慣れていない時に、もしくは時間がない時に新興プロジェクトに参加をする場合、プロジェクトが知らない間に飛んでしまい、ペアの大切なトークンまでがゼロ枚になることがある、ということを知っておく必要があります。

言い換えてみましょう。LP価値とは自分が提供しているトークンセットの時価総額といえます。

LP価値が下がるとは、自分の入れているものの時価総額が減るということです。

新興プロジェクトは、しばしばトークン価格急上昇後にゼロに近いくらいまで暴落します。新興トークンが半分の価値になったら、1/10の価値になったら、LP価値やペアのトークンの枚数はどうなるのか、ということを把握しておかないと撤退、損切りのタイミングを見失ってしまいます。


3.上への変動損失は気にしない

先のアリスの例だと、ETHの枚数が半減しておりますが、時価総額自体は上がっています。これが上への変動損失と言われるものと思います。

ETHが減ってがっかりですが、全体として資産は増えているので、ここはあまり気にしない方がよいと考えます。失うことに比べればなんてことありません。

ではまた。


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