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【脳科学】感情論抜きに一夜漬けがダメな理由

「一夜漬けなんてダメ。普段からコツコツ勉強しなさい」と親は言う。
「一夜漬けしたことはすぐに忘れてしまうんだからな」と先生も言う。
確かに経験則として長期的にみると一夜漬けはあまりいい結果を生まないということはなんとなくわかっている。
しかしながら「なぜ一夜漬けが良くないか」を科学的に説明できる人は多くない。ぼくも出来ません。

ですがどうやら脳の構造上、やはり一夜漬けはあまり効果的ではないことが分かっているようです。

ニューロンとシナプス

脳の中にはニューロンという神経細胞が1000億個以上もあると言われています。
このニューロンから電気信号を他のニューロンに送る際に結合部の部分にあるのがシナプスです。
ここでは電気信号が神経伝達物質という化学物質に変化して他の細胞に向けて放出されます。
この信号のやり取りが繰り返されて次々に情報を伝えていきます。
この流れが繰り返されることによってニューロン同士の結びつきがより強固になっていきます。
これが学習です。

平たく言うと脳の電気信号のやり取りが繰り返されることが学習するということです。

グリア細胞

もう一つ重要なのがグリア細胞と呼ばれる細胞です。
グリア細胞の役割は神経細胞に栄養を供給することや、正常に働かなくなった神経細胞を除去することです。
脳の管理人さんですね。
神経細胞の電気信号が隣に漏れたりはみ出したりすることも防いでくれる絶縁体の役割にも関連があります。
勉強するほどにこのグリア細胞が厚くなり、より効率的に電気信号を流すことができるようになるようです。

過度な働きは疲弊の元

脳で起こっている電気信号や化学物質の分泌はもちろんエネルギーゼロで行えることではありません。
つまり学習にはエネルギーが必要です。
脳も働きすぎると疲弊し、休息を必要とします。
脳を休ませるのにいちばんなのはもちろん睡眠ですね。
睡眠中には脳内の点検作業が行われます。
主に、重要でない情報の消去と忘れてしまった情報の再学習を行います。
これにより脳の働きの効率化が行われ、記憶の定着をさらに進めやすくなります。

まとめ

脳は電気信号の場。
一日の働きには限度があります。
休むことや睡眠をとることによって効率化ができるのです。

だから毎日すこしづつ脳に栄養を供給しながら情報を整理して効果的に学習していくのが良い学習だというわけです。

自分の脳だからといって酷使していいわけではありません。
ちゃんと無理せず休みを与えてよいパフォーマンスをできるようにしてあげてはいかがでしょう。
自分の脳内をブラック企業からホワイト企業に作り替えましょう。

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