ほくりくみらい基金第3次緊急助成 報告
NPOひいなアクションは、ほくりくみらい基金第3次緊急助成に採択いただき、2023年3月から活動いたしましたのでその報告をさせていただきます。
私たちは石川県金沢市を拠点に活動しているアート系NPO(任意団体)です。1月1日の奥能登地震では金沢市内も相当揺れ、被害のあった地域もあります。幸いにも、一緒に活動している人たちで大きな被害のあった方はいなかったのですが、友人知人、ご近所、親戚には被害のあった方は少なからずいて、また金沢市内に避難されている方も身近にいます。石川県で活動している団体として、何かしなければならないのではないか、でもアートにできることってなんだろう、もやもやしながら、今できることから始めようと決意し、ほくりくみらい基金さんの緊急助成に申請し、採択していただきました。この助成をいただいたことで、私たちなりの支援活動をスタートすることができました。
かえっこバザール in 石引商店街
こどもたちと話し合って決めたのが「かえっこバザール」です。かえっこバザールは、アーティスト藤浩志さんが発案したユニークなプロジェクトで、使用しなくなったおもちゃを持ち寄ったり、スタッフとして活動したり、ゲームに参加することで「カエルポイント」という独自の通貨をかせぐことができます。カエルポイントは、おもちゃの価値に応じて付与され、イベント内でのみ使用可能なポイントで、使い切れなかったポイントは次回のイベントに持ち越すことができます。かえっこバザールは、単なる物々交換の場を超え、参加者が自らの創造性を発揮し、アート作品を生み出すワークショップや、地域社会との関わりを深めるイベントとして機能しています。
金沢に避難したこどもたちは、大切なおもちゃを持ってこれなかったかもしれません。もらうばっかりではつまらないという意見もありました。かえっこなら、自分たちで選び、そしてポイントが足りなければ稼ぐこともできます。そして、地域の子どもたちとの自然な交流の場になるはず。そうして、ひいなアクションgalleryを会場に、3月10日から31日までの予定で、毎週日曜日の午後1時から4時までかえっこバザールを行うことにしました。
3月末までを予定していましたが、毎週通ってきてくれる子どもたちの姿を見て、「子どもたちの居場所」の重要性を認識しました。普段できていないことは、被災してもやっぱりできないという、能登で活動されている方からのお話も心に染みました。この活動では、避難している子も地域の子もひっくるめて自由に遊びに来られる場にすることを意識しました。会期は6月末まで延長することにしました。
5月頃から常連の子どもたちが増え、毎回20人から30人が参加してくれます。そのなかには避難してきている子どもたちも混じっていますが、子どもたちのやんちゃぶりが頼もしく、かわいらしく、こちらも元気をもらいます。そして、スタッフとして仕事してポイントを稼ぐ小さな子どもたちも増えました。ポイント欲しさに、本当に熱心にお仕事してくれます。保護者の方も、その自主的に動く姿にびっくりされています。
8月24日(土)には、珠洲市立図書館にある「すずキッズランド」にてかえっこバザールを開催することが決まりました!珠洲の子どもたちの笑顔にあえることが楽しみです。
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